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注射薬

処方薬情報の見方

種別

注射薬

大分類/中分類

在宅で管理する注射薬/透析用剤

解説タイトル

腹膜透析用剤

一般名 解説

腹膜透析液
この薬の先発薬・後発薬を全て見る

剤形/保険薬価 解説

注射用剤 / 1.5L 1袋 1,013.00円
注射用剤 / 1.5L 1袋(排液用バッグ付) 2,043.00円
注射用剤 / 2L 1袋 1,314.00円
注射用剤 / 2L 1袋(排液用バッグ付) 2,307.00円

製薬会社 解説

テルモ

先発/ジェネリック 解説

先発品

分類 解説

腹膜透析用剤

規制 解説

使用量と回数 解説

一般的には,1回1.5~2Lを腹腔内注入,4~8時間滞液し,効果期待後に排液を除去。以上の操作を1回として1日3~5回連続。詳しくは,処方医の指示を守って使用。

識別コード 解説

その他 解説

「識別コード」は、薬の包装材や本体に数字・記号で記載されています。

※以下は同じ 解説タイトルで共通の解説です。[]内は一般名で、それぞれに該当する内容が書かれています。

処方目的 解説

慢性腎不全患者における腹膜透析

解説 解説

腎不全が進み,尿毒症の症状が現れるようになると,腎臓の代用治療が必要になります。それには現在3つの方法――(1)血液透析(HD),(2)腹膜透析(PD),(3)腎移植があります。一般的に知られているのは血液透析ですが,高度な専門的技術をもった医師・看護師を必要とします。しかし,腹膜透析は血液透析とは異なり,簡単に自宅や勤務先でも施行することができ,社会復帰も容易です。
・腹膜透析とは
体内の腹膜を使って,体内で血液を浄化します。透析液にはブドウ糖が入っていて,体液より浸透圧が高く,そのため体の中の老廃物が腹膜を通って透析液側に引き出されます。また,体に不足しているものは,透析液側から腹膜を介して拡散し体に入っていきます。腹膜透析は,自宅や勤務先など社会生活の中で行う在宅療法です。腹膜透析には,24時間連続した透析で負担が少ないCAPD(連続携行式腹膜透析)と,機械を使って夜間就寝中に自宅で自動的に透析を行うAPD(自動腹膜透析)があります。
・CAPD(連続携行式腹膜透析)
胃や腸などの内臓をおおっている腹膜は,腎臓の代わりになる「濾過(ろか)作用」をもっています。腹部にあらかじめ細いカテーテルを埋め込んでおき,2L程度の透析液を腹膜内に入れ,通常1日4回(1回30分程度),4~8時間ごとに入れ替えて老廃物を除去します。大げさな機械がいらず,いすに座りながら自分でバッグ交換ができるので,合併症のある人や体力のない人にも向いています。一方,個人差はありますが,5~6年程度で腹膜機能が落ちることが短所であり,最近になり,各社から腹膜機能の劣化を防ぐ中性の新透析液が発売されています。
・APD(自動腹膜透析)
腎臓の働きが残っている患者さんには,夜間だけ,機械により腹膜透析を行う療法です。CAPD療法は1日4回程度の透析液の入れ替え(バッグ交換)を自分で行いますが,APD療法は,APDという自動腹膜還流装置を使い,自宅で就寝中に自動的に透析液を交換する方法です。昼間のバッグ交換をしなくてもよい分,社会復帰が容易になります。

使用上の注意

警告 解説

基本的注意 解説

*ミッドペリックの添付文書による

(1)使用してはいけない場合……横隔膜欠損/腹部挫滅傷または腹部熱傷/高度な腹膜癒着/尿毒症に起因する以外の出血性素因がある人/乳酸代謝障害の疑いがある人
[ペリセートのみ]高度の換気障害/憩室炎/人工肛門使用者/高度の脂質代謝異常/高度の肥満
[エクストラニール,ニコペリックのみ]トウモロコシデンプン由来物質に対するアレルギーの前歴/糖原病
(2)慎重に使用すべき場合……腹膜炎,腹膜損傷,腹膜癒着および腹腔内臓器疾患の疑いがある人/腹部手術直後/大動脈部位における人工血管使用者/重い肺疾患/糖代謝障害の疑いがある人/食事摂取不良/腹部ヘルニア/腰椎障害/憩室炎/人工肛門使用者/高度の換気障害/高度の脂質代謝異常/高度の肥満/高度の低蛋白血症/ステロイドの服用中/免疫不全者
(3)その他……
・妊婦での安全性:有益と判断されたときのみ使用。
・授乳婦での安全性:治療上の有益性・母乳栄養の有益性を考慮し,授乳の継続・中止を検討。
・小児での安全性:未確立。(「薬の知識」共通事項のみかた

重大な副作用 解説

(1)循環器障害(急激な脱水による循環血液量の減少,低血圧,ショックなど)。
[ミッドペリック,ペリセートのみ](2)高血糖。
[エクストラニール,ステイセーフバランス,ダイアニール,ニコペリックのみ](3)被のう性腹膜硬化症(EPS)。
そのほかにも報告された副作用はあるので,体調がいつもと違うと感じたときは,処方医・薬剤師に相談してください。

その他の副作用 解説

(1)おこることがある副作用……筋けいれん/腹部膨満感,下痢,便秘,痔,腸閉塞,悪心・嘔吐,腹痛/食欲不振,肥満症/鼠径部ヘルニア,皮下水腫,牽引(けんいん)痛,立ちくらみ,下腿のつれ,陰のう水腫,排液困難,排液混濁,浮腫,発熱,除水機能低下
(2)検査などでわかる副作用……高血圧/高トリグリセリド血症,低カリウム血症,高カルシウム血症,高コレステロール血症,低HDLコレステロール血症,低蛋白血症,高脂血症,代謝性アルカローシス,高乳酸血症/低γ-グロブリン血症,蛋白・アミノ酸・水溶性ビタミンの喪失

併用してはいけない薬 解説

併用してはいけない薬は特にありません。ただし,併用する薬があるときは,念のため処方医・薬剤師に報告してください。

注意して併用すべき薬

海外評価 解説

プレグナンシー・カテゴリー 解説


[ご利用上の注意]
薬の服用にあたっては、必ず処方する医師、薬剤師の指示、又は製薬会社の説明書にしたがって下さい。 また、自分が疑っていた副作用が本書に記載してあるからといって、自己判断で服用をやめたりしないでください。 疑問な点があれば、すぐに医師、薬剤師に相談して下さい。本サイトに掲載後に承認された新薬もありますので、不明な薬については、医師、薬剤師にお問い合わせ下さい。

[処方薬]は、株式会社 法研から当社が許諾を得て使用している「医者からもらった薬がわかる本 第33版(2024年7月改訂デジタル専用版)」の情報です。掲載情報の著作権は、すべて 株式会社 法研 に帰属します。

データ更新日:2024/10/15