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いまちにぶ
イマチニブ
内服薬
種別
内服薬
大分類/中分類
がんに使われる内服薬/分子標的治療薬
解説タイトル
イマチニブメシル酸塩
一般名 解説
イマチニブメシル酸塩
この薬の先発薬・後発薬を全て見る
剤形/保険薬価 解説
錠剤 / 100mg 1錠 300.10円
錠剤 / 200mg 1錠 1,043.10円
製薬会社 解説
沢井
先発/ジェネリック 解説
ジェネリック
分類 解説
分子標的治療薬
規制 解説
劇薬
使用量と回数 解説
識別コード 解説
100mg 包装コード:SW IT-100 本体コード:SW IT 100
200mg 包装コード:SW IT 200 本体コード:SW IT:200
その他 解説
保険収載年:2001/12
※以下は同じ 解説タイトルで共通の解説です。[]内は一般名で、それぞれに該当する内容が書かれています。
処方目的 解説
解説 解説
本剤は,このBCR-ABL蛋白の働きを直接抑える薬剤で,内服を続けることで8年生存率が90%以上と極めて良好で,白血病の治療法を根本から変えた分子標的治療薬です。
また本剤は,KITと呼ばれるチロシンキナーゼ(細胞の増殖などに関与している酵素)の異常活性が関与しているKIT陽性消化管間質腫瘍,BCR-ABLチロシンキナーゼの異常活性が関与しているフィラデルフィア染色体陽性急性リンパ性白血病に対して,これらのチロシンキナーゼの働きを選択的に阻害することでがん細胞の増殖を抑えます。さらに,FIP1L1-PDGFRα融合遺伝子も標的分子となっています。
このように本剤は画期的な薬剤ですが,標準使用量での薬価(先発品)は年間約240万円となり,高額医療費の対象とはなりますが,それでも大きな負担です。英仏のように無料とはいかないまでも,肝炎治療のように上限額を低く設定することが必要です。
使用上の注意
警告 解説
基本的注意 解説
(1)服用してはいけない場合……本剤の成分に対するアレルギーの前歴/妊婦または妊娠している可能性のある人/ロミタピドメシル酸塩(ロミタピド)の服用中
(2)慎重に服用すべき場合……肝機能障害/高齢者/心疾患またはその前歴
(3)服用法……本剤は,消化管刺激作用を最低限に抑えるため,食後に多めの水(150mL以上)で服用してください。
(4)定期検査……服用中は定期的に血液,肝機能,腎機能などの検査,体重測定を受ける必要があります。
(5)避妊……外国で流産の報告があるので,妊娠可能な女性が服用するときは,服用中および服用終了後一定期間は避妊してください。
(6)飲食物……セイヨウオトギリソウ(セント・ジョーンズ・ワート)含有食品は本剤の血中濃度を低下させ,グレープフルーツジュースは血中濃度を上昇させることがあるので,服用中は避けてください。
(7)危険作業の注意……本剤を服用すると,めまい,眠け,霧視などをおこすことがあります。服用中は,自動車の運転など危険を伴う機械の操作は十分に注意してください。
(8)その他……
・授乳婦での安全性:服用するときは授乳しないことが望ましい。
・小児での安全性:未確立。(「薬の知識」共通事項のみかた)
重大な副作用 解説
そのほかにも報告された副作用はあるので,体調がいつもと違うと感じたときは,処方医・薬剤師に相談してください。
その他の副作用 解説
(2)検査などでわかる副作用……LDH低下,LDH・AST・ALT・AL-P・総ビリルビン上昇/リンパ球減少症,好酸球増多症,白血球増多,血小板増多/血圧上昇,血圧低下/尿沈渣異常,尿中ウロビリノーゲン増加,BUN上昇,血清クレアチニン上昇,尿潜血,尿蛋白/ACTH上昇,TSH上昇,血清リン上昇,血清総蛋白上昇,プロトロンビン時間の短縮,APTTの延長,フィブリノーゲン増加,FDP上昇,低マグネシウム血症,血清カリウム上昇,血清ナトリウム低下,血清カルシウム低下,尿酸値上昇または低下,血糖値上昇,CK上昇,フィブリノーゲン減少,CRP上昇,プロトロンビン時間の延長,血糖値低下,血清総蛋白低下,血中アミラーゼ上昇
併用してはいけない薬 解説
注意して併用すべき薬
(2)併用すると本剤の血中濃度が低下する可能性がある薬剤……フェニトイン(フェニトイン),デキサメタゾン(副腎皮質ステロイド薬),カルバマゼピン(カルバマゼピン),リファンピシン(リファンピシン),フェノバルビタール(バルビツール酸誘導体)
(3)本剤との併用で血中濃度が上昇する可能性がある薬剤……シンバスタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬),シクロスポリン(シクロスポリン),ピモジド(ブチロフェノン系薬剤),トリアゾラム(ベンゾジアゼピン系催眠薬),ジヒドロピリジン系カルシウム拮抗薬(カルシウム拮抗薬),ワルファリンカリウム(ワルファリンカリウム)
(4)併用すると相互に肝毒性が強まる可能性がある薬剤……アセトアミノフェン(アセトアミノフェン)
(5)本剤との併用で肝機能障害の発現率が高まる薬剤……L-アスパラギナーゼ(L-アスパラギナーゼ製剤)
(6)併用すると相互に血中濃度が上昇することがある薬剤……ニロチニブ塩酸塩水和物(イマチニブ抵抗性がん治療薬)
海外評価 解説
- 6点
プレグナンシー・カテゴリー 解説
- D
- [ご利用上の注意]
- 薬の服用にあたっては、必ず処方する医師、薬剤師の指示、又は製薬会社の説明書にしたがって下さい。 また、自分が疑っていた副作用が本書に記載してあるからといって、自己判断で服用をやめたりしないでください。 疑問な点があれば、すぐに医師、薬剤師に相談して下さい。本サイトに掲載後に承認された新薬もありますので、不明な薬については、医師、薬剤師にお問い合わせ下さい。
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データ更新日:2024/10/15