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りきすみあひかちゅう

リキスミア皮下注

注射薬

処方薬情報の見方

種別

注射薬

大分類/中分類

在宅で管理する注射薬/糖尿病の薬

解説タイトル

糖尿病治療薬(2)(インクレチン関連製剤)

一般名 解説

リキシセナチド
この薬の先発薬・後発薬を全て見る

剤形/保険薬価 解説

注射用剤 / 300μg3mL 1キット 4,958.00円

製薬会社 解説

サノフィ

先発/ジェネリック 解説

先発品

分類 解説

2型糖尿病治療薬

規制 解説

劇薬

使用量と回数 解説

1日1回,10~20μgを朝食前1時間以内に皮下注射。

識別コード 解説

その他 解説

「識別コード」は、薬の包装材や本体に数字・記号で記載されています。

※以下は同じ 解説タイトルで共通の解説です。[]内は一般名で、それぞれに該当する内容が書かれています。

処方目的 解説

インスリン療法が適応となる2型糖尿病
[ビクトーザ,リキスミア,トルリシティ,オゼンピック,マンジャロ]ただし,糖尿病治療の基本である食事療法,運動療法を十分に行ったうえで効果が不十分な場合に限る。
[バイエッタ,ビデュリオン,ゾルトファイ,ソリクア]ただし,食事療法・運動療法に加え,糖尿病薬(単剤療法,併用療法)による治療で十分な効果が得られない場合に限る。

解説 解説

食事の摂取に伴い消化管から産生されるホルモン「インクレチン」の1つであるグルカゴン様ペプチド-1(GLP-1)には,膵臓のβ(ベータ)細胞に働いてインスリンを放出させ血糖値を下げる作用があります。このGLP-1の血糖コントロール作用を利用した血糖降下薬です。GLP-1には,血糖値を上げるホルモンであるグルカゴンの分泌を抑制する作用,胃内容物の排出を遅らせる作用,食欲を抑える作用もあり,空腹時や特に食後の血糖値の上昇を抑制し,体重の減少効果も認められています。
ここにとり上げた薬剤をGLP-1受容体作動薬といいますが,マンジャロのみはGLP-1受容体だけでなく,持続性のグルコース依存性インスリン分泌刺激ポリペプチド(GIP)受容体にも結合することから,持続性GIP/GLP-1受容体作動薬と呼ばれます。なお,ビデュリオンとトルリシティ,オゼンピック,マンジャロは週に1回の注射で効果を発揮する薬です。注射を忘れた場合などの対処法を処方医に十分説明してもらい,指示通りに使用しましょう。

使用上の注意

警告 解説

基本的注意 解説

*ビクトーザ,バイエッタ,ビデュリオン,トルリシティ,オゼンピックの添付文書による

(1)使用してはいけない場合……本剤の成分に対するアレルギーの前歴/糖尿病性ケトアシドーシス,糖尿病性昏睡,1型糖尿病/重症感染症,手術などの緊急の場合
[バイエッタ,ビデュリオン,トルリシティ,オゼンピックのみ]前昏睡
[バイエッタ,ビデュリオンのみ]透析患者を含む重い腎機能障害
(2)慎重に使用すべき場合……糖尿病胃不全麻痺(重度胃不全麻痺)などの胃腸障害/膵炎の前歴/低血糖をおこすおそれのある状態のとき(脳下垂体機能不全・副腎機能不全,栄養不良状態,飢俄(きが)状態,不規則な食事摂取,食事摂取量の不足,衰弱状態,激しい筋肉運動,過度のアルコール摂取)/高齢者
[ビクトーザ,バイエッタ,ビデュリオン,トルリシティのみ]腹部手術の前歴/腸閉塞の前歴
[バイエッタ,ビデュリオンのみ]中等度または軽度の腎機能障害/肝機能障害
[ビクトーザのみ]炎症性腸疾患などの胃腸障害
(3)定期的に検査……本剤を使用する場合には,血糖,尿酸を定期的に検査し,薬剤の効果を確かめ,3~4カ月間使用して効果が不十分な場合には,速やかに他の治療薬へ切り替えます。
(4)食事摂取量(食事療法)……本剤の使用継続中に,患者の不養生,感染症の合併などにより効果がなくなったり,不十分になる場合があります。本剤の使用中は指定された食事摂取量を守り,また血糖値,感染症の有無などに十分注意してください。
(5)妊婦など……妊婦または妊娠している可能性のある人は本剤を使用せず,インスリン製剤を使用します。動物実験で,さまざまな胚・胎児の異常が報告されています。オゼンピックの場合,2カ月以内に妊娠を予定する女性も本剤を使用せず,インスリン製剤を使用してください。
(6)作用の遅延……[バイエッタ]本剤と併用すると,抗生物質,経口避妊薬などの経口剤は作用の発現が遅れるおそれがあります。本剤を使用する少なくとも1時間前にこれらの薬剤は服用してください。
(7)危険作業に注意……本剤を服用すると,低血糖をおこすことがあります。服用中は,高所作業や自動車の運転など危険を伴う機械の操作は十分に注意してください。
(8)その他……
・授乳婦での安全性:治療上の有益性・母乳栄養の有益性を考慮し,授乳の継続・中止を検討。
・小児での安全性:未確立。(「薬の知識」共通事項のみかた

重大な副作用 解説

(1)低血糖および低血糖症状(脱力感,倦怠感,高度の空腹感,冷汗,顔面蒼白,動悸,ふるえ,頭痛,めまい,吐きけ,知覚異常など)。(2)急性膵炎。(3)胆のう炎,胆管炎,胆汁うっ滞性黄疸。
[ビクトーザ,バイエッタ,ビデュリオン,トルリシティのみ](4)腸閉塞(高度の便秘,腹部膨満,持続する腹痛,嘔吐)。
[バイエッタ,ビデュリオン,トルリシティのみ](5)アナフィラキシー反応,血管浮腫。(6)重度の下痢,嘔吐,脱水,急性腎障害,腎不全。
そのほかにも報告された副作用はあるので,体調がいつもと違うと感じたときは,処方医・薬剤師に相談してください。

その他の副作用 解説

[バイエッタ]
(1)おこることがある副作用……頭痛,浮動性めまい,味覚異常,傾眠/悪心,便秘,食欲減退,嘔吐,腹部不快感,腹部膨満,下痢,消化不良,上腹部痛,下腹部痛,胃炎,十二指腸炎,逆流性食道炎,鼓腸,おくび,胃排出遅延/胆石症/体重減少,脱水/発疹,じん麻疹,多汗症,全身性そう痒症,斑状皮疹,丘疹,脱毛症/注射部位(紅斑,かゆみ,不快感,疼痛,発疹,湿疹,出血,腫脹)/倦怠感,冷感,胸部不快感,脱力感,神経過敏・緊張
(2)検査などでわかる副作用……肝機能異常/クレアチニン増加/血糖値低下/CK上昇

併用してはいけない薬 解説

併用してはいけない薬は特にありません。ただし,併用する薬があるときは,念のため処方医・薬剤師に報告してください。

注意して併用すべき薬

(1)併用すると低血糖症がおこることがある薬剤……糖尿病治療薬(ビグアナイド系薬剤(糖尿病治療薬(ビグアナイド系)),スルフォニルウレア剤(糖尿病治療薬(スルフォニルウレア系)),速効型インスリン分泌促進薬(速効型食後血糖降下薬),α-グルコシダーゼ阻害薬(食後過血糖改善薬),チアゾリジン系薬剤(ピオグリタゾン塩酸塩),選択的ジペプチジルペプチダーゼ-4阻害薬(選択的ジペプチジルペプチターゼ(DPP)-4阻害薬),選択的SGLT2阻害薬(選択的SGLT2阻害薬),インスリン製剤(糖尿病治療薬(1)(インスリン製剤))など)
[バイエッタ,ビデュリオン,トルリシティのみ]
(2)併用すると本剤の血糖降下作用が強まることがある薬剤……β遮断薬(ベーター・ブロッカー(適応症に不整脈を含むもの))(ベーター・ブロッカー(適応症が狭心症と高血圧のもの)),サリチル酸誘導体(アスピリン),モノアミン酸化酵素阻害薬(選択的MAO-B阻害薬)(モノアミン酸化酵素の働き
(3)併用すると本剤の血糖降下作用が弱まることがある薬剤……アドレナリン,副腎皮質ステロイド(副腎皮質ステロイド薬),甲状腺ホルモン(甲状腺製剤
(4)本剤と併用すると作用の発現が遅れるおそれがある薬剤……クマリン系薬剤(ワルファリンカリウム(ワルファリンカリウム)),HMG-CoA還元酵素阻害薬(HMG-CoA還元酵素阻害薬)/[バイエッタのみ]抗生物質,経口避妊薬(低用量ピル

海外評価 解説

プレグナンシー・カテゴリー 解説


[ご利用上の注意]
薬の服用にあたっては、必ず処方する医師、薬剤師の指示、又は製薬会社の説明書にしたがって下さい。 また、自分が疑っていた副作用が本書に記載してあるからといって、自己判断で服用をやめたりしないでください。 疑問な点があれば、すぐに医師、薬剤師に相談して下さい。本サイトに掲載後に承認された新薬もありますので、不明な薬については、医師、薬剤師にお問い合わせ下さい。

[処方薬]は、株式会社 法研から当社が許諾を得て使用している「医者からもらった薬がわかる本 第33版(2023年7月改訂デジタル専用版)」の情報です。掲載情報の著作権は、すべて 株式会社 法研 に帰属します。

データ更新日:2023/09/27