お薬検索
しくろすぽりん
シクロスポリン
内服薬
種別
内服薬
大分類/中分類
その他の薬/免疫抑制薬
解説タイトル
シクロスポリン
剤形/保険薬価 解説
細粒剤 / 17% 1g 532.90円
カプセル剤 / 10mg 1カプセル 34.60円
カプセル剤 / 25mg 1カプセル 59.80円
カプセル剤 / 50mg 1カプセル 109.80円
製薬会社 解説
ヴィアトリスHC=ヴィアトリス
先発/ジェネリック 解説
ジェネリック
分類 解説
免疫抑制薬
規制 解説
劇薬
使用量と回数 解説
処方医の指示通りに服用。
識別コード 解説
17% 包装コード:0.3g MH 184
10mg 包装コード:MH 175 10mg
17% 包装コード:0.6g MH 184
17% 包装コード:1.2g MH 184
50mg 包装コード:MH 178 50mg
25mg 包装コード:MH 177 25mg
その他 解説
保険収載年:1990/11
※以下は同じ 解説タイトルで共通の解説です。[]内は一般名で、それぞれに該当する内容が書かれています。
処方目的 解説
[ネオーラルのみの適応症]小腸移植における拒絶反応の抑制/全身型重症筋無力症(胸腺摘出後の治療において,ステロイドの服用が効果不十分または副作用により困難な場合)/アトピー性皮膚炎(既存治療で十分な効果が得られない場合)/非感染性ぶどう膜炎(既存治療で効果不十分であり,視力低下のおそれのある活動性の中間部・後部の非感染性ぶどう膜炎に限る)/川崎病の急性期(重症であり,冠動脈障害の発生の危険がある場合)/細胞移植に伴う免疫反応の抑制
解説 解説
シクロスポリンは,ノルウェーの土壌に含まれていた真菌の培養液から発見された物質です。カルシニューリンという酵素を介した細胞内情報伝達を阻害することで,免疫担当細胞の活動を抑制します。
使用上の注意
警告 解説
(2)サンディミュンとネオーラルは生物学的に同等ではありません。そのため,サンディミュンからネオーラルへ切り換えるとシクロスポリンの血中濃度の上昇によって副作用が現れやすくなるので十分に注意しなければなりません。一方,ネオーラルからサンディミュンへの切り換えは,シクロスポリンの血中濃度が低下することがあるので原則として行いません。
(3)[ネオーラルのみ]アトピー性皮膚炎で本剤を使用する場合は,アトピー性皮膚炎の治療に精通している医師のもとで有効性および危険性を十分説明してもらい,納得したうえで服用します。
基本的注意 解説
(1)服用してはいけない場合……本剤の成分に対するアレルギーの前歴/タクロリムス水和物(タクロリムス水和物ほか)(外用薬を除く),ピタバスタチンナトリウム(HMG-CoA還元酵素阻害薬),ロスバスタチンカルシウム(HMG-CoA還元酵素阻害薬),ボセンタン水和物(肺動脈性肺高血圧症治療薬(1)),アリスキレンフマル酸塩(直接的レニン阻害薬),ペマフィブラート(フィブラート系薬剤)の服用中/肝臓または腎臓に障害があり,コルヒチン(コルヒチン)を服用中の人
(2)特に慎重に服用すべき場合(治療上やむを得ないと判断される場合を除き服用は避けること)……神経ベーチェット病/サンディミュンからネオーラルに,あるいはネオーラルからサンディミュンに切り換えて服用する人
(3)慎重に服用すべき場合……腎機能・肝機能・膵機能障害/高血圧症/感染症/悪性腫瘍またはその前歴/PUVA(プーヴァー)療法を含む紫外線療法中/小児,高齢者
(4)定期検査……服用中は定期的に本剤の血中濃度を測定し,服用量を調節します。また,繰り返し血液や尿,肝・腎・膵機能などの検査を受ける必要があります。
(5)飲食物……(1)グレープフルーツは本剤の血中濃度を上昇させることがあるので,服用中はジュースや果実を飲食しないようにしてください。(2)セイヨウオトギリソウ(セント・ジョーンズ・ワート)を含む食品は本剤の血中濃度を低下させることがあるので,服用中は食べないようにしてください。
(6)本剤と各種疾患……(1)因果関係は確立されていませんが,本剤の服用者に心不全などの重い循環器障害が現れたとの報告があります。(2)長期にPUVA療法を受けていた乾癬の人が服用すると,皮膚がんのリスクが高まる可能性があります。(3)外国で,ネフローゼ症候群の人が本剤を服用すると,クレアチニンの上昇を伴わない腎臓の組織変化がおこったとの報告があります。
(7)小児の服用……(1)本剤の副作用のひとつに多毛があり,一般に成人に比べて小児のほうがおこりやすい傾向にあります。特にネフローゼ症候群の小児が服用する場合は注意し,異常がみられたらすぐに処方医へ連絡してください。(2)[ネオーラル]アトピー性皮膚炎の患者,または川崎病の急性期患者のうち低出生体重児,新生児,4カ月未満の乳児に対しては,本剤の服用による治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ処方されます。
(8)その他……
・妊婦での安全性:有益と判断されたときのみ服用。
・授乳婦での安全性:服用するときは授乳しないことが望ましい。(「薬の知識」共通事項のみかた)
重大な副作用 解説
[ネオーラルのみ](13)(全身型重症筋無力症の場合)クリーゼ(急激な全身の筋力低下から呼吸不全に至った状態)。
そのほかにも報告された副作用はあるので,体調がいつもと違うと感じたときは,処方医・薬剤師に相談してください。
その他の副作用 解説
(2)すぐに処方医に連絡する副作用……悪心・嘔吐,消化管潰瘍,腹痛,胃部不快感,食欲不振,下痢,腹部膨満感/多毛,脱毛,にきび/ふるえ,頭痛,しびれ,めまい,眠け,異常感覚,末梢神経障害,片頭痛/耳鳴り,難聴,視力障害/ミオパシー,筋痛,筋脱力,筋けいれん,関節痛,下肢痛/歯肉肥厚,出血傾向(鼻出血,皮下出血,消化管出血,血尿),熱感,のぼせ,発熱,倦怠感,むくみ,体重増加,女性化乳房,月経障害,良性頭蓋内圧亢進症
(3)検査などでわかる副作用……血圧上昇/貧血,白血球減少/糖尿・高血糖,高尿酸血症,高脂血症,高カリウム血症,低マグネシウム血症,体液貯留
併用してはいけない薬 解説
注意して併用すべき薬
(2)併用すると相互に過度の免疫抑制がおこることがある薬剤……免疫抑制剤(ムロモナブ‐CD3,抗胸腺細胞免疫グロブリン製剤など)
(3)併用すると相互に腎機能障害の副作用を強めるおそれがある薬剤……アムホテリシンB(カンジダ治療薬),アミノグリコシド系抗生物質(カナマイシン),スルファメトキサゾール・トリメトプリム配合剤(複合化学療法薬),バンコマイシン(バンコマイシン),シプロフロキサシン塩酸塩(ニューキノロン剤),ガンシクロビル,フィブラート系薬剤(フィブラート系薬剤)
(4)併用すると本剤の血中濃度が上昇することがある薬剤……アミオダロン塩酸塩(アミオダロン塩酸塩),フルコナゾール・イトラコナゾール(深在性真菌治療薬),マクロライド系抗生物質(エリスロマイシンなど(マクロライド)),キヌプリスチン・ダルホプリスチン,イマチニブメシル酸塩(イマチニブメシル酸塩),カルシウム拮抗薬(ジルチアゼム塩酸塩(カルシウム拮抗薬),ニカルジピン塩酸塩(カルシウム拮抗薬(適応症が高血圧症のみのもの))など),ダナゾール(ダナゾール),ノルフロキサシン(ニューキノロン剤),アロプリノール(尿酸合成阻害薬(キサンチンオキシダーゼ阻害薬)),メトクロプラミド(メトクロプラミド),胆汁酸製剤,アセタゾラミド(アセタゾラミド),副腎皮質ステロイド薬(副腎皮質ステロイド薬),クロラムフェニコール(クロラムフェニコール),HIVプロテアーゼ阻害剤(エイズ治療薬(2))(リトナビルなど),コビシスタットを含有する製剤(エイズ治療薬(3)),卵胞・黄体ホルモン剤(卵胞ホルモン)(黄体ホルモン),ブロモクリプチンメシル酸塩(乳汁分泌異常症治療薬),フルボキサミンマレイン酸塩(選択的セロトニン再取り込み阻害薬),ダサチニブ水和物(イマチニブ抵抗性がん治療薬), カルベジロール(ベーター・ブロッカー(適応症が狭心症と高血圧のもの)),スチリペントール(スチリペントール),ヒドロキシクロロキン硫酸塩(エリテマトーデス治療薬),メトロニダゾール(メトロニダゾール)
(5)併用すると本剤の血中濃度が低下することがある薬剤……フェニトイン(フェニトイン),フェノバルビタール(バルビツール酸誘導体),カルバマゼピン(カルバマゼピン),リファンピシン(リファンピシン),チクロピジン塩酸塩(チクロピジン塩酸塩),モダフィニル(ナルコレプシーに用いる薬),デフェラシロクス(鉄過剰症治療薬),プロブコール(プロブコール),テルビナフィン塩酸塩(テルビナフィン塩酸塩),オクトレオチド酢酸塩(オクトレオチド酢酸塩)(注射薬),ランレオチド酢酸塩(注射薬),パシレオチド(注射薬)
(6)本剤との併用で横紋筋融解症が現れやすくなる薬剤……HMG-CoA還元酵素阻害薬(HMG-CoA還元酵素阻害薬)→筋肉痛,CKの上昇,血中・尿中ミオグロビンの上昇を特徴とした急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症が現れやすくなります。
(7)本剤との併用で血中濃度が上昇することがある薬剤……ジゴキシン(ジギタリス製剤),テオフィリン(テオフィリン),ブロナンセリン(非定型抗精神病薬),ナルフラフィン塩酸塩(ナルフラフィン塩酸塩),トルバプタン(トルバプタン),ダビガトラン(ダビガトラン),リオシグアト(慢性血栓塞栓性肺高血圧症治療薬),アンブリセンタン(肺動脈性肺高血圧症治療薬(1)),レパグリニド(速効型食後血糖降下薬),チカグレロル(ADP受容体阻害薬),レンバチニブ(レンバチニブ),エドキサバン(凝固第X因子阻害薬),リファキシミン(リファキシミン),グレカプレビル水和物・ピブレンタスビル配合剤(C型肝炎治療薬(抗ウイルス薬2))
(8)本剤との併用で効果が得られないおそれがあるワクチン……不活化ワクチン(不活化インフルエンザワクチンなど)
(9)本剤との併用で歯肉肥厚が現れやすい薬剤……ニフェジピン(カルシウム拮抗薬)
(10)併用すると相互に高カリウム血症の副作用が強まる薬剤……カリウム保持性利尿剤(スピロノラクトン(スピロノラクトン)),エプレレノン(ミネラルコルチコイド受容体拮抗薬),カリウム製剤(カリウム補給剤),ACE阻害薬(ACE阻害薬(アンジオテンシン変換酵素阻害薬)),アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬(ARB(アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬)),β-遮断薬(ベーター・ブロッカー(適応症が高血圧症のみのもの)),非ステロイド系解熱鎮痛薬(ジクロフェナクナトリウム(ジクロフェナクナトリウム),ナプロキセン(アリールプロピオン酸系NSAID),スリンダク(アリール酢酸系NSAID),インドメタシン(インドール酢酸系NSAID)など),ジゴキシン(ジギタリス製剤),ヘパリン
(11)併用すると相互に高尿酸血症の副作用が強まる薬剤……チアジド系利尿薬(チアジド系薬剤),フロセミド(ループ利尿薬)など
(12)本剤との併用で血清カルシウム値が上昇する可能性がある薬剤……外用活性型ビタミンD3製剤(タカルシトール・カルシポトリオール(活性型ビタミンD3外用薬))
(13)本剤との併用で腎機能障害が現れやすくなる薬剤……非ステロイド系解熱鎮痛薬(ジクロフェナクナトリウム(ジクロフェナクナトリウム),ナプロキセン(アリールプロピオン酸系NSAID),スリンダク(アリール酢酸系NSAID),インドメタシン(インドール酢酸系NSAID)など),メルファラン(メルファラン)
(14)本剤との併用で代謝が阻害される薬剤……エベロリムス(タクロリムス水和物ほか)
(15)本剤との併用で血中濃度が低下する薬剤……ミコフェノール酸モフェチル(ミコフェノール酸モフェチル),アメナメビル(抗ヘルペスウイルス薬(2))
(16)併用すると本剤の腎毒性が強まるおそれがある薬剤……エベロリムス(タクロリムス水和物ほか)
(17)併用すると本剤の血中濃度に影響を与える可能性がある薬剤……エトラビリン(エイズ治療薬(1))
(18)併用すると相互に血中濃度が上昇する可能性がある薬剤……エゼチミブ(エゼチミブ),コルヒチン(コルヒチン),ドセタキセル・パクリタキセル(イチイ由来抗腫瘍薬),レテルモビル(サイトメガロウイルス感染症治療薬)
(19)本剤との併用で肝機能異常(AST・ALTの上昇)をおこす可能性がある薬剤……カスポファンギン酢酸塩(注射薬)
(20)本剤との併用で血中濃度の低下および高値を示すことがある薬剤……エルトロンボパグ オラミン(エルトロンボパグ オラミン)
海外評価 解説
- 6点
プレグナンシー・カテゴリー 解説
- C
- [ご利用上の注意]
- 薬の服用にあたっては、必ず処方する医師、薬剤師の指示、又は製薬会社の説明書にしたがって下さい。 また、自分が疑っていた副作用が本書に記載してあるからといって、自己判断で服用をやめたりしないでください。 疑問な点があれば、すぐに医師、薬剤師に相談して下さい。本サイトに掲載後に承認された新薬もありますので、不明な薬については、医師、薬剤師にお問い合わせ下さい。
[処方薬]は、株式会社 法研から当社が許諾を得て使用している「医者からもらった薬がわかる本 第33版(2024年7月改訂デジタル専用版)」の情報です。掲載情報の著作権は、すべて 株式会社 法研 に帰属します。
データ更新日:2024/10/15