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きっくりん

キックリン

内服薬

処方薬情報の見方

種別

内服薬

大分類/中分類

その他の薬/特殊な血液障害の薬

解説タイトル

高リン血症治療薬(2)

一般名 解説

ビキサロマー
この薬の先発薬・後発薬を全て見る

剤形/保険薬価 解説

顆粒剤 / 86.2% 1g 75.80円
カプセル剤 / 250mg 1カプセル 22.40円

製薬会社 解説

アステラス

先発/ジェネリック 解説

先発品

分類 解説

高リン血症治療薬

規制 解説

使用量と回数 解説

1回500mg(顆粒剤580mg)を1日3回。1日最大7,500mg(顆粒剤8,700mg)。

識別コード 解説

250mg 包装コード:250mg 本体コード:250mg

その他 解説

保険収載年:2012/5

キックリンカプセル250mg

「識別コード」は、薬の包装材や本体に数字・記号で記載されています。

※以下は同じ 解説タイトルで共通の解説です。[]内は一般名で、それぞれに該当する内容が書かれています。

処方目的 解説

[セベラマー塩酸塩の適応症]透析中の慢性腎不全患者における高リン血症の改善/[ビキサロマーの適応症]慢性腎臓病患者における高リン血症の改善

解説 解説

腎臓は唯一のリン排泄器官で,リンの恒常性維持に極めて重要です。そのため,腎機能が低下した慢性腎不全の人では腎臓からのリンの排泄が低下し,しばしば高リン血症を発症します。高リン状態が続くと,骨がもろくなったり,異所性石灰化(血管壁,心臓弁膜,関節周囲,結膜,皮下,腎臓など骨ではないところに沈着)などをおこして冠動脈疾患(心筋梗塞や脳卒中)になる率や死亡リスクが上昇します。
セベラマー塩酸塩,ビキサロマーともに,消化管内でリン酸と結合し,体内へのリン吸収を阻害することにより血清リン濃度を低下させます。セベラマー塩酸塩は現在のところ,透析中の慢性腎不全の人にのみ適応が限定されています。

使用上の注意

警告 解説

基本的注意 解説

*セベラマー塩酸塩(フォスブロック),ビキサロマー(キックリン)の添付文書による

(1)服用してはいけない場合……本剤の成分に対するアレルギーの前歴/腸閉塞
(2)慎重に服用すべき場合……腸管狭窄/便秘/腸管憩室/腹部手術の前歴/痔疾患/消化管潰瘍またはその前歴/重度の消化管運動障害/出血傾向のある人(セベラマー塩酸塩のみ)
(3)服用法……[セベラマー塩酸塩]本剤は口中に長く留めていると膨潤するため,かまないで速やかにのみ込んでください。また,本剤を砕いて服用しないでください。
(4)定期検査……服用中は,定期的に血清リン・カルシウムなどを測定する必要があります。
(5)排便状況……服用中は,消化管への本剤の蓄積を避けるため,便秘がおきないようにしてください。排便の状況に注意し,便秘や腹部膨満感,腹痛,嘔吐などの症状が現れたら,すぐに処方医へ連絡してください。
(6)リン,ビタミン……(1)本剤は,血中のリンの排泄を促進する薬剤ではないため,服用中は必要に応じて食事療法などにより,リンの摂取制限を行います。(2)[セベラマー塩酸塩]服用によって,脂溶性ビタミン(A,D,E,K)や葉酸塩の吸収が悪くなる可能性があります。長期服用するときは,これらを補給する必要があります。
(7)その他……
・妊婦での安全性:有益と判断されたときのみ服用。
・授乳婦での安全性:[セベラマー塩酸塩]治療上の有益性・母乳栄養の有益性を考慮し,授乳の継続・中止を検討。
・小児での安全性:未確立。(「薬の知識」共通事項のみかた

重大な副作用 解説

(1)便秘・便秘の増悪,腹痛,腹部膨満。(2)憩室炎,虚血性腸炎。(3)消化管出血(吐血,下血など),消化管潰瘍(胃,十二指腸,結腸,直腸など)。(4)腸管穿孔(せんこう),腸閉塞(高度の便秘,持続する腹痛,嘔吐など)。(5)肝機能障害。
そのほかにも報告された副作用はあるので,体調がいつもと違うと感じたときは,処方医・薬剤師に相談してください。

その他の副作用 解説

[セベラマー塩酸塩]
(1)すぐに処方医に連絡する副作用……悪心,腹部不快感,消化不良,下痢・軟便,嘔吐,食欲不振,胃炎・胃炎増悪,げっぷ,嚥下障害,痔核/かゆみ,発疹/関節痛
(2)検査などでわかる副作用……ALT・LDH・総胆汁酸・AL-P上昇/ビタミンK上昇・減少,ビタミンA上昇,亜鉛・重炭酸塩・銅減少,低比重リポタンパク減少,血液pH低下,トリグリセリド上昇,PO2上昇,上皮小体ホルモン上昇,鉄代謝障害,水分過負荷/貧血
[ビキサロマー]
(1)すぐに処方医に連絡する副作用……硬便,腹部不快感,腹部膨満,悪心,下痢,嘔吐,腹痛,胃炎,痔核/かゆみ,発疹/下肢静止不能症候群/口渇,回転性めまい
(2)検査などでわかる副作用……便潜血陽性/副甲状腺ホルモン増加

併用してはいけない薬 解説

併用してはいけない薬は特にありません。ただし,併用する薬があるときは,念のため処方医・薬剤師に報告してください。

注意して併用すべき薬

(1)本剤と間隔をあけて併用すべき薬剤……併用薬の吸収を遅らせたり減少させるおそれがあるので,抗てんかん薬,不整脈用剤など安全性および有効性に臨床上重大な影響を及ぼす可能性のある経口薬剤を併用する場合は,可能なかぎり間隔をあけて服用してください。
(2)本剤との併用で甲状腺刺激ホルモン濃度が上昇することがある薬剤……レボチロキシンナトリウム水和物(甲状腺製剤
(3)本剤との併用で作用が弱まることがある薬剤……シプロフロキサシン(ニューキノロン剤)/[ビキサロマーのみ]エナラプリルマイレン酸(ACE阻害薬(アンジオテンシン変換酵素阻害薬)),アトルバスタチンカルシウム水和物(HMG-CoA還元酵素阻害薬),バルサルタン(ARB(アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬)),カンデサルタンシレキセチル(ARB(アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬)),テルミサルタン(ARB(アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬)),オルメサルタンメドキソミル(ARB(アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬)),イルベサルタン(ARB(アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬)

海外評価 解説

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  • 独
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プレグナンシー・カテゴリー 解説


[ご利用上の注意]
薬の服用にあたっては、必ず処方する医師、薬剤師の指示、又は製薬会社の説明書にしたがって下さい。 また、自分が疑っていた副作用が本書に記載してあるからといって、自己判断で服用をやめたりしないでください。 疑問な点があれば、すぐに医師、薬剤師に相談して下さい。本サイトに掲載後に承認された新薬もありますので、不明な薬については、医師、薬剤師にお問い合わせ下さい。

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データ更新日:2023/09/27