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いぐざれると

イグザレルト

内服薬

処方薬情報の見方

種別

内服薬

大分類/中分類

その他の循環器系の薬/血液凝固を防ぐ薬

解説タイトル

凝固第X因子阻害薬

一般名 解説

リバーロキサバン
この薬の先発薬・後発薬を全て見る

剤形/保険薬価 解説

細粒剤 / 10mg 1包 377.20円
細粒剤 / 15mg 1包 521.40円
錠剤 / 2.5mg 1錠 114.40円
錠剤 / 10mg 1錠 342.90円
錠剤 / 15mg 1錠 476.40円

製薬会社 解説

バイエル

先発/ジェネリック 解説

先発品

分類 解説

第X因子阻害薬

規制 解説

使用量と回数 解説

[虚血性脳卒中・全身性塞栓症の発症抑制]1日1回15mg,食後に服用。腎障害のある人は腎機能の程度に応じて10mgに減量。[静脈血栓塞栓症の治療・再発抑制]成人は,発症後の初期3週間は15mgを1日2回,その後は1日1回15mg,食後に服用。小児は処方医の指示通りに服用。[末梢動脈疾患患者における血栓・塞栓形成の抑制]2.5mgを1日2回服用。[フォンタン手術施行後における血栓・塞栓形成の抑制]処方医の指示通りに服用。

識別コード 解説

10mg 包装コード:10 10mg 本体コード:10
15mg 包装コード:15 15mg 本体コード:15
10mg 包装コード:10mg
15mg 包装コード:15mg
2.5mg 本体コード:2.5

その他 解説

保険収載年:2012/4

イグザレルト錠10mg

「識別コード」は、薬の包装材や本体に数字・記号で記載されています。

※以下は同じ 解説タイトルで共通の解説です。[]内は一般名で、それぞれに該当する内容が書かれています。

処方目的 解説

非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中および全身性塞栓症の発症抑制(イグザレルト2.5mg錠,イグザレルトドライシロップ小児用を除く)/静脈血栓塞栓症(深部静脈血栓症および肺血栓塞栓症)の治療および再発抑制(イグザレルト2.5mg錠を除く)/下肢血行再建術施行後の末梢動脈疾患患者における血栓・塞栓形成の抑制(イグザレルト2.5mg錠のみ)
[リバーロキサバンのみの適応症]フォンタン手術施行後における血栓・塞栓形成の抑制(小児の場合)
[エドキサバントシル酸塩水和物のみの適応症]膝関節全置換術,股関節全置換術,股関節骨折手術を受けた患者における静脈血栓塞栓症の発症抑制

解説 解説

血液の凝固には,第Ⅰから第ⅩⅢ因子がかかわっています。これらの薬剤は,そのうちの第Ⅹ因子(FXa)に選択的かつ直接的に作用して,血液が固まらないようにする薬剤です。
心房細動は脳卒中発症の重大な危険因子で,日本では脳卒中全体の約20%は心房細動が原因で発生しています。また静脈血栓塞栓症は,手術後,悪性腫瘍,外傷(骨折など),長期臥床,旅行などでの長時間の座位(エコノミークラス症候群)などでおこりやすい病気です。なお,エドキサバントシル酸塩水和物のみは,膝関節全置換術,股関節全置換術,股関節骨折手術を受けた人の静脈血栓塞栓症の発症抑制にも用いられ,その場合は原則として入院中に限って服用することになっています。
下肢血行再建術施行後の末梢動脈疾患患者における血栓・塞栓形成の抑制に対しては,イグザレルト2.5mg錠にアスピリン(小用量アスピリン(血栓防止用))(81~100mg/日)を併用して用います。

使用上の注意

警告 解説

[すべての製剤]
本剤の服用により出血が発現し,重篤な出血の場合には死亡に至るおそれがあります。本剤の使用にあたっては出血の危険性を考慮し,服用の適否を慎重に判断すること。本剤による出血リスクを正確に評価できる指標は確立されていないため,服用中は血液凝固に関する検査値のみならず,出血や貧血などの徴候に十分注意し,これらの徴候が認められた場合には直ちに処方医に連絡してください。
[エドキサバントシル酸塩水和物,リバーロキサバンの2.5mg錠]
脊椎・硬膜外麻酔あるいは腰椎穿刺(せんし)などとの併用により,穿刺部位に血腫が生じ,神経の圧迫による麻痺(まひ)が現れるおそれがあります。併用する場合には神経障害の徴候および症状について十分注意し,異常が認められた場合には直ちに処方医に連絡してください。
[リバーロキサバンの細粒剤,10・15mg錠,OD錠]
成人の深部静脈血栓症または肺血栓塞栓症発症後の初期3週間の15mg1日2回投与時においては,特に出血の危険性が高まる可能性があるので十分な注意が必要です。特に,腎障害,高齢または低体重の患者では出血の危険性が増大するおそれがあること,また,抗血小板薬を併用する患者では出血傾向が増大するおそれがあることから,これらの患者については治療上の有益性が危険性を上回ると判断された場合のみ服用が認められます。
[リバーロキサバン,アピキサバン]
脊椎・硬膜外麻酔あるいは腰椎穿刺などとの併用により,穿刺部位に血腫が生じ,神経の圧迫による麻痺が現れるおそれがあります。硬膜外カテーテル留置中,もしくは脊椎・硬膜外麻酔または腰椎穿刺後日の浅い場合は,本剤を服用することはできません。

基本的注意 解説

*リバーロキサバン(イグザレルト)の添付文書による

(1)服用してはいけない場合……本剤の成分に対するアレルギーの前歴/出血している人(頭蓋内出血,消化管出血などの重大な出血)/凝固障害を伴う肝疾患/中等度以上の肝障害(チャイルド・プー分類BまたはCに相当)/HIVプロテアーゼ阻害薬(エイズ治療薬(2))(リトナビル,ロピナビル・リトナビル配合剤,アタザナビル硫酸塩,ダルナビルエタノール付加物,ホスアンプレナビルカルシウム水和物),パキロビッドパック(パキロビッドパック),コビシスタットを含有する製剤(エイズ治療薬(2))(エイズ治療薬(3))の服用中/アゾール系抗真菌薬(イトラコナゾール(深在性真菌治療薬),ボリコナゾール(深在性真菌治療薬),ミコナゾール(カンジダ治療薬),ケトコナゾール〔経口薬:国内未承認〕)の内服薬・注射薬,エンシトレルビル フマル酸(エンシトレルビル)の使用中/急性細菌性心内膜炎/妊婦または妊娠している可能性のある人/[非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中および全身性塞栓症の発症抑制の場合]腎不全(クレアチニンクリアランス15mL/分未満),[静脈血栓塞栓症の治療および再発抑制,フォンタン手術施行後における血栓・塞栓形成の抑制の場合]重度の腎障害(成人ではクレアチニンクリアランス30mL/分未満,小児ではeGFR30mL/分/1.73m2未満),[末梢動脈疾患患者における血栓・塞栓形成の抑制の場合]腎不全(eGFR15mL/分/1.73m2未満)
(2)慎重に服用すべき場合……出血リスクが高い人(止血障害;血小板減少症など,凝固障害,先天性または後天性の出血性疾患,コントロールできない重症の高血圧症,血管性網膜症,活動性悪性腫瘍,活動性の潰瘍性消化管障害,消化管潰瘍発症後で日の浅い人,頭蓋内出血発症後で日の浅い人,脊髄内または脳内に血管異常のある人,脳脊髄や眼の手術後で日の浅い人,気管支拡張症または肺出血の前歴)/低体重の人(ドライシロップを除く)/潰瘍性消化管障害のおそれのある人/脳卒中または一過性脳虚血発作(TIA)の前歴(2.5mgのみ)/[静脈血栓塞栓症の治療および再発抑制,フォンタン手術施行後における血栓・塞栓形成の抑制の場合]中等度の腎障害(成人ではクレアチニンクリアランス30~49mL/分,小児ではeGFR30mL/分/1.73m2),[非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中および全身性塞栓症の発症抑制の場合]重度の腎障害,[末梢動脈疾患患者における血栓・塞栓形成の抑制の場合]中等度または重度の腎障害
(3)リバーロキサバン(細粒剤,錠剤)の飲み忘れ……(1)細粒剤および10mg・15mgの錠剤の服用を忘れた場合は直ちに服用し,翌日から毎日1回の服用を行います。服用を忘れた場合でも,一度に2回分を服用せず,次の服用まで12時間以上空けるようにします。(2)成人の深部静脈血栓症または肺血栓塞栓症発症後のリバーロキサバン「15mg・1日2回・3週間服用時」に服用を忘れた場合は,直ちに服用し,同日の1日用量が30mgとなるようにします。この場合は一度に2回分を服用してもかまいません。翌日からは毎日2回の服用を行います。(3)2.5mgの錠剤の服用を忘れた場合は,忘れた分は服用せず,次の服用時刻に再開します。
(4)出血……本剤の服用によって出血などの副作用が生じることがあるので,必要に応じてヘモグロビン値,便潜血などの検査を行います。鼻出血,皮下出血,血尿,喀血,吐血・血便などの徴候が認められた場合には,すぐに処方医に連絡してください。
(5)間質性肺疾患……本剤を服用すると間質性肺疾患がおこることがあるので,せき,血痰,息切れ,呼吸困難,発熱などの症状が現れた場合には,速やかに処方医に連絡してください。
(6)セイヨウオトギリソウ(セント・ジョーンズ・ワート)含有食品……一緒に摂取すると本剤の血中濃度が低下するおそれがあるので,本剤の服用中は摂取しないでください。
(7)その他……
・授乳婦での安全性:服用するときは授乳しないことが望ましい。
・小児での安全性:[静脈血栓塞栓症の治療および再発抑制]生後6カ月未満の以下に該当する乳児の場合,未確立→在胎週数37週未満,体重2.6kg未満,経口栄養の期間が10日未満。(「薬の知識」共通事項のみかた

重大な副作用 解説

(1)出血(頭蓋内出血,脳出血,出血性卒中,関節内出血,眼出血,網膜出血, 直腸出血, 胃腸出血,上部消化管出血,メレナ(黒色便),下部消化管出血,出血性胃潰瘍,コンパートメント症候群を伴う筋肉内出血など),および出血に伴う合併症症状(ショック,腎不全,呼吸困難,浮腫,頭痛,浮動性めまい,蒼白,脱力感)。(2)肝機能障害・黄疸。(3)間質性肺疾患(せき,血痰,息切れ,呼吸困難,発熱,肺音の異常など)。(4)血小板減少。(5)急性腎障害(経口抗凝固薬の服用後に)。
そのほかにも報告された副作用はあるので,体調がいつもと違うと感じたときは,処方医・薬剤師に相談してください。

その他の副作用 解説

(1)服用を中止し,すぐに処方医に連絡する副作用……アレルギー症状(発疹,かゆみ,アレルギー性皮膚炎,じん麻疹(全身性そう痒症など),アレルギー反応,血管浮腫)
(2)すぐに処方医に連絡する副作用……頭痛,浮動性めまい,不眠,失神/結膜出血,耳出血/歯肉出血,肛門出血,下痢,悪心,口腔内出血,血便,腹痛,便潜血,上腹部痛,消化不良,便秘,嘔吐,吐血,口内乾燥,胃食道逆流性疾患,胃炎,痔核/血腫,頻脈,血管偽動脈瘤形成/鼻出血,喀血,呼吸困難/血尿,尿路出血,腎機能障害/性器出血,月経過多/四肢痛,関節痛,筋肉内出血/斑状出血,皮下出血,皮下血腫,脱毛,皮膚裂傷,擦過傷/挫傷,創傷出血,処置後出血,無力症,末梢性浮腫,食欲減退,疲労,硬膜下血腫,限局性浮腫,倦怠感,創部分泌,発熱
(3)検査などでわかる副作用……リパーゼ上昇,アミラーゼ上昇/低血圧/貧血,INR増加,ヘモグロビン減少,鉄欠乏性貧血,血小板増加症(血小板数増加など)/ALT・AST・AL-P・γ- GTP・LDH上昇,血中ビリルビン・直接ビリルビン上昇/尿中血陽性,腎クレアチニンクリアランス減少,血中クレアチニン上昇,BUN上昇

併用してはいけない薬 解説

HIVプロテアーゼ阻害薬(エイズ治療薬(2))(リトナビル,ロピナビル・リトナビル配合剤,アタザナビル硫酸塩,ダルナビルエタノール付加物,ホスアンプレナビルカルシウム水和物),パキロビッドパック(パキロビッドパック),コビシスタットを含有する製剤(スタリビルド配合錠(エイズ治療薬(3)),ゲンボイヤ配合錠(エイズ治療薬(3)),プレジコビックス配合錠(エイズ治療薬(2)),シムツーザ配合錠(エイズ治療薬(2))),アゾール系抗真菌薬(イトラコナゾール(深在性真菌治療薬),ボリコナゾール(深在性真菌治療薬),ミコナゾール(カンジダ治療薬),ケトコナゾール〔経口薬:国内未発売〕)の内服薬・注射薬,エンシトレルビル フマル酸(エンシトレルビル),→本剤の血中濃度が上昇し,抗凝固作用が増強されることによって出血の危険性が増大するおそれがあります。

注意して併用すべき薬

(1)併用すると出血の危険性が増大するおそれがある薬剤……抗凝固薬(ヘパリン製剤,低分子量ヘパリン製剤,フォンダパリヌクスナトリウム,ワルファリンカリウム(ワルファリンカリウム)など),抗血小板薬(アスピリン(小用量アスピリン(血栓防止用)),クロピドグレル硫酸塩(クロピドグレル),チクロピジン塩酸塩(チクロピジン塩酸塩)など),非ステロイド性消炎鎮痛薬(ナプロキセン(アリールプロピオン酸系NSAID),ジクロフェナクナトリウム(ジクロフェナクナトリウム)など),選択的セロトニン再取り込み阻害薬(選択的セロトニン再取り込み阻害薬),セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬),血栓溶解薬(ウロキナーゼ製剤,t-PA製剤)
(2)併用すると本剤の血中濃度が上昇するおそれがある薬剤……フルコナゾール(深在性真菌治療薬),ホスフルコナゾール(注射薬),クラリスロマイシン(マクロライド),エリスロマイシン(マクロライド
(3)併用すると本剤の血中濃度が低下するおそれがある薬剤……リファンピシン(リファンピシン),フェニトイン(フェニトイン),カルバマゼピン(カルバマゼピン),フェノバルビタール(バルビツール酸誘導体

海外評価 解説

  • 6点
  • 英
  • 米
  • 独
  • 仏

プレグナンシー・カテゴリー 解説

  • PC
  • C

[ご利用上の注意]
薬の服用にあたっては、必ず処方する医師、薬剤師の指示、又は製薬会社の説明書にしたがって下さい。 また、自分が疑っていた副作用が本書に記載してあるからといって、自己判断で服用をやめたりしないでください。 疑問な点があれば、すぐに医師、薬剤師に相談して下さい。本サイトに掲載後に承認された新薬もありますので、不明な薬については、医師、薬剤師にお問い合わせ下さい。

[処方薬]は、株式会社 法研から当社が許諾を得て使用している「医者からもらった薬がわかる本 第33版(2024年7月改訂デジタル専用版)」の情報です。掲載情報の著作権は、すべて 株式会社 法研 に帰属します。

データ更新日:2024/10/15