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あすぴりん

アスピリン

内服薬

処方薬情報の見方

種別

内服薬

大分類/中分類

痛み・炎症・熱の薬/解熱鎮痛薬

解説タイトル

アスピリン

一般名 解説

アスピリン
この薬の先発薬・後発薬を全て見る

剤形/保険薬価 解説

末剤 /  10g 34.50円

製薬会社 解説

日医工

先発/ジェネリック 解説

先発品

分類 解説

解熱鎮痛薬(サリチル酸系)

規制 解説

使用量と回数 解説

1回0.5~1.5g,1日1~4.5g。急性上気道炎の場合は1回0.5~1.5gを頓用,ただし原則1日2回まで,1日最大4.5g。川崎病の場合は処方医の指示通りに服用。

識別コード 解説

その他 解説

保険収載年:1950/9

「識別コード」は、薬の包装材や本体に数字・記号で記載されています。

※以下は同じ 解説タイトルで共通の解説です。[]内は一般名で、それぞれに該当する内容が書かれています。

処方目的 解説

[アスピリンの適応症]関節リウマチ,リウマチ熱,変形性関節症,強直性脊椎炎,関節周囲炎,結合織炎,術後疼痛,歯痛,症候性神経痛,関節痛,腰痛症,筋肉痛,捻挫(ねんざ)痛,打撲痛,痛風による痛み,頭痛,月経痛/急性上気道炎(急性気管支炎を伴う急性上気道炎を含む)の解熱・鎮痛/川崎病(川崎病による心血管後遺症を含む)
[アスピリン類似成分を含む配合剤の適応症]感冒もしくは上気道炎に伴う以下の症状の改善および緩和→ 鼻汁,鼻閉,咽・喉頭痛,せき,痰,頭痛,関節痛,筋肉痛,発熱

解説 解説

1世紀にわたって熱と痛みの薬として使用されてきた製剤です。
アスピリンの解熱作用は,皮膚の血管を拡張することによって熱を発散させるためと考えられています。また,痛みを取ったり,炎症を鎮めたりする作用は,プロスタグランジンと呼ばれる物質の産生を妨げるためです。
近年の話題
(1)水痘(水ぼうそう)やインフルエンザなどのウイルス感染症にかかっている小児におこる,致死率の高いライ症候群をアスピリンが悪化させる可能性があるといわれています。原則的に,15歳未満の水痘,インフルエンザの患者には使用禁止となっています。代替品として,アセトアミノフェン(アセトアミノフェン)をすすめています。
(2)アスピリンをごく少量服用すると,血液が固まるのを防ぐことがわかり,「狭心症・心筋梗塞・脳梗塞」などの血栓・塞栓形成の抑制の目的で処方されることがあります。日本でも小用量アスピリン(小用量アスピリン(血栓防止用))として健康保険の適応になっています。アメリカではOTC薬(大衆薬)として薬局などで入手できます。

使用上の注意

警告 解説

[アスピリン類似成分を含む配合剤]
(1)本剤中のアセトアミノフェンにより重い肝機能障害が発現するおそれがあるので注意してください。
(2)本剤とアセトアミノフェンを含む他の薬剤(一般用医薬品を含む)との併用により,アセトアミノフェンの過量服用による重い肝機能障害が発現するおそれがあることから,これらの薬剤との併用は避けてください。

基本的注意 解説

*アスピリン(アスピリン,アスピリン原末)の添付文書による

(1)服用してはいけない場合……[川崎病を除く効能・効果に使用する場合]本剤またはサリチル酸系薬剤に対するアレルギーの前歴/消化性潰瘍/重い血液異常・肝機能障害・腎機能障害・心機能不全/アスピリンぜんそく(非ステロイド系解熱鎮痛薬などによるぜんそく発作の誘発)またはその前歴/出産予定日12週以内の妊婦/[川崎病(川崎病による心血管後遺症を含む)に使用する場合]本剤またはサリチル酸系薬剤に対するアレルギーの前歴/消化性潰瘍/出血傾向/アスピリンぜんそく(非ステロイド系解熱鎮痛薬などによるぜんそく発作の誘発)またはその前歴/出産予定日12週以内の妊婦
(2)慎重に服用すべき場合……消化性潰瘍の前歴/血液異常またはその前歴/出血傾向(解熱・鎮痛および抗炎症薬として用いる場合)/肝機能障害・腎機能障害またはその前歴/心機能異常/アレルギーの前歴/気管支ぜんそく/手術・心臓カテーテル検査・抜歯前1週間以内の人/妊婦(ただし,出産予定日12週以内の妊婦は禁忌)または妊娠している可能性のある人/非ステロイド系解熱鎮痛薬の長期服用による消化性潰瘍のある人で,本剤の長期服用が必要であり,かつミソプロストール(プロスタグランジン製剤)による治療が行われている人/アルコール飲料の常用者/小児,高齢者
(3)川崎病……本剤を川崎病(川崎病による心血管後遺症を含む)に対して長期服用する場合には,定期的に臨床検査(尿検査,血液検査,肝機能検査など)を行い,異常が認められた場合には減量,休薬などの適切な措置を講じます。
(4)小児……原則として,水痘やインフルエンザなどのウイルス感染症にかかっている15歳未満の小児は服用しないでください。治療上やむを得ず服用する場合は,状態に注意してください。
(5)女性……非ステロイド系解熱鎮痛薬を長期服用している女性に,一時的な不妊が認められたとの報告があります。
(6)過度の体温低下など……過度の体温低下,虚脱,四肢の冷却などがおこることがあります。特に高熱を伴う幼小児や高齢者,消耗性疾患の人は十分な注意が必要です。
(7)その他……
・妊婦での安全性:有益と判断されたときのみ服用。出産予定日12週以内は服用しない。
・授乳婦での安全性:服用するときは授乳を中止。(「薬の知識」共通事項のみかた

重大な副作用 解説

(1)ショック,アナフィラキシー(呼吸困難,全身潮紅,血管浮腫,じん麻疹など)。(2)頭蓋内出血(脳出血など),肺出血,消化管出血,鼻出血,眼底出血など。(3)中毒性表皮壊死融解症(TEN),皮膚粘膜眼症候群(スティブンス-ジョンソン症候群),剥奪(はくだつ)性皮膚炎。(4)再生不良性貧血,血小板減少,白血球減少。(5)ぜんそく発作の誘発。(6)肝機能障害,黄疸。(7)消化性潰瘍,小腸・大腸潰瘍。
[アスピリン類似成分を含む配合剤](8)急性汎発性発疹性膿疱症。(9)劇症肝炎。(10)汎血球減少,無顆粒球症,溶血性貧血。(11)間質性肺炎,好酸球性肺炎。(12)間質性腎炎,急性腎障害。(13)乳児突然死症候群(SIDS),乳児睡眠時無呼吸発作。(14)横紋筋融解症。(15)緑内障。(16)薬剤性過敏症症候群(発疹,発熱,肝機能障害,リンパ節腫脹,白血球増加,好酸球増多,異型リンパ球出現などを伴う遅発性の重い過敏症状)。
そのほかにも報告された副作用はあるので,体調がいつもと違うと感じたときは,処方医・薬剤師に相談してください。

その他の副作用 解説

(1)服用を中止し,すぐに処方医に連絡する副作用……アレルギー症状(じん麻疹,発疹,むくみ,鼻炎様症状)
(2)次回,受診した際に処方医に伝える副作用……食欲不振,胸やけ,悪心・嘔吐,胃痛,腹痛,胃腸障害,便秘,下痢,食道炎,口唇腫脹,吐血,胃部不快感/かゆみ,発汗/めまい,頭痛,興奮/腎障害/血管炎,心窩部痛/気管支炎/耳鳴り,難聴,角膜炎,結膜炎/過呼吸,倦怠感
(3)検査などでわかる副作用……貧血,血小板機能低下(出血時間延長)/AST・ALT上昇/血圧低下/代謝性アシドーシス,低血糖

併用してはいけない薬 解説

併用してはいけない薬は特にありません。ただし,併用する薬があるときは,念のため処方医・薬剤師に報告してください。

注意して併用すべき薬

(1)本剤との併用で作用が強まり,出血時間の延長,消化管出血などをおこすことがある薬剤……クマリン系抗凝血薬(ワルファリンカリウム(ワルファリンカリウム)など)
(2)併用すると出血の危険性が強まるおそれがある薬剤……ヘパリン製剤,ダナパロイドナトリウム,第Xa因子阻害薬(リバーロキサバン(凝固第X因子阻害薬)など),抗トロンビン薬(ダビガトラン(ダビガトラン)など),トロンボモデュリンアルファ,チクロピジン塩酸塩(チクロピジン塩酸塩),シロスタゾール(シロスタゾール),クロピドグレル硫酸塩(クロピドグレル),トロンボキサン合成酵素阻害薬(オザグレルナトリウム),プロスタグランジンE1製剤,E1およびI2誘導体製剤(ベラプロストナトリウム(肺動脈性肺高血圧症治療薬(2))(ベラプロストナトリウム)など),サルポグレラート塩酸塩(サルポグレラート塩酸塩),イコサペント酸エチル(イコサペント酸エチル),血栓溶解剤(ウロキナーゼ,t-PA製剤など)
(3)本剤との併用で作用が強まり,低血糖をおこすことがある薬剤……糖尿病用剤(インスリン製剤(糖尿病治療薬(1)(インスリン製剤)),トルブタミドなど)
(4)本剤との併用で併用薬の副作用(骨髄抑制,肝・腎・消化器障害など)が強まることがある薬剤……メトトレキサート(メトトレキサート
(5)本剤との併用で作用が強まり,ふるえなどをおこすことがある薬剤……バルプロ酸ナトリウム(バルプロ酸ナトリウム
(6)本剤との併用で併用薬の副作用が強まり,嗜眠(しみん),錯乱などの中枢神経系症状をおこすことがある薬剤……炭酸脱水酵素阻害薬(アセタゾラミド(アセタゾラミド)など)
(7)併用すると腎機能障害が現れることがある薬剤……副腎皮質ホルモン薬(副腎皮質ステロイド薬)(ベタメタゾン,プレドニゾロン,メチルプレドニゾロンなど),タクロリムス水和物(タクロリムス水和物ほか),シクロスポリン(シクロスポリン
(8)本剤との併用で作用が弱まることがある薬剤……尿酸排泄促進薬(プロベネシド(プロベネシド),ベンズブロマロン(ベンズブロマロン)),非ステロイド系解熱鎮痛薬(インドメタシン,ジクロフェナクナトリウム(ジクロフェナクナトリウム)など),ニトログリセリン(亜硝酸誘導体
(9)併用すると本剤の作用が弱まることがある薬剤……乳酸ナトリウム
(10)併用すると消化器系の副作用が強まるおそれがある薬剤……非ステロイド系解熱鎮痛薬(インドメタシン,ジクロフェナクナトリウム(ジクロフェナクナトリウム)など)
(11)併用すると出血および腎機能低下をおこすおそれがある薬剤……非ステロイド系解熱鎮痛薬(インドメタシン,ジクロフェナクナトリウム(ジクロフェナクナトリウム)など)
(12)併用すると両剤または一方の薬剤の副作用の発現頻度が増加するおそれがある薬剤……オキシカム系消炎鎮痛薬(ピロキシカム(COXⅡ阻害薬)など)
(13)併用すると消化器系の副作用の発現率が上昇する薬剤……スリンダク(アリール酢酸系NSAID
(14)併用すると本剤の血小板凝集抑制作用が弱まるとの報告がある薬剤……イブプロフェン(アリールプロピオン酸系NSAID),ナプロキセン(アリールプロピオン酸系NSAID),ピロキシカム(COXⅡ阻害薬
(15)本剤との併用で消化性潰瘍などの発生率が高くなることが報告されている薬剤……COXⅡ阻害薬(セレコキシブ(COXⅡ阻害薬))
(16)併用すると消化性潰瘍をおこすことがある薬剤……ドネペジル塩酸塩(認知症治療薬(1)(アセチルコリンエステラーゼ阻害薬)
(17)本剤との併用で降圧作用が弱まることがある薬剤……ベーター・ブロッカー(プロプラノロール塩酸塩(ベーター・ブロッカー(適応症に不整脈を含むもの))など),ACE阻害薬(カプトプリル(ACE阻害薬(アンジオテンシン変換酵素阻害薬))など)
(18)本剤との併用で利尿作用が弱まることがある薬剤……チアジド系利尿薬(ヒドロクロロチアジド(チアジド系薬剤)),ループ利尿薬(フロセミド(ループ利尿薬)など)
(19)併用するとサリチル酸中毒が現れるおそれがある薬剤……ループ利尿薬(フロセミド(ループ利尿薬)など)
(20)本剤との併用で作用が強まるおそれがある薬剤……プロスタグランジンD2・トロンボキサンA2受容体拮抗薬(セラトロダスト(セラトロダスト),ラマトロバン(鼻アレルギー治療薬))
(21)本剤との併用で出血傾向(皮膚の斑状出血・紫斑,胃腸出血など)が強まる薬剤……選択的セロトニン再取り込み阻害薬(フルボキサミンマレイン酸塩(選択的セロトニン再取り込み阻害薬),セルトラリン塩酸塩(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)など)
(22)併用すると消化管出血が強まるおそれがある薬物……アルコール

海外評価 解説

  • 6点
  • 英
  • 米
  • 独
  • 仏

プレグナンシー・カテゴリー 解説

  • PC
  • D

[ご利用上の注意]
薬の服用にあたっては、必ず処方する医師、薬剤師の指示、又は製薬会社の説明書にしたがって下さい。 また、自分が疑っていた副作用が本書に記載してあるからといって、自己判断で服用をやめたりしないでください。 疑問な点があれば、すぐに医師、薬剤師に相談して下さい。本サイトに掲載後に承認された新薬もありますので、不明な薬については、医師、薬剤師にお問い合わせ下さい。

[処方薬]は、株式会社 法研から当社が許諾を得て使用している「医者からもらった薬がわかる本 第33版(2023年7月改訂デジタル専用版)」の情報です。掲載情報の著作権は、すべて 株式会社 法研 に帰属します。

データ更新日:2023/09/27