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ティーエスワン配合顆粒T

内服薬

処方薬情報の見方

種別

内服薬

大分類/中分類

がんに使われる内服薬/代謝拮抗薬

解説タイトル

テガフール配合剤

一般名 解説

テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム配合剤
この薬の先発薬・後発薬を全て見る

剤形/保険薬価 解説

顆粒剤 / 20mg 1包 484.60円
顆粒剤 / 25mg 1包 623.40円

製薬会社 解説

大鵬

先発/ジェネリック 解説

先発品

分類 解説

フルオロウラシル系薬剤

規制 解説

劇薬

使用量と回数 解説

識別コード 解説

20mg 包装コード:20mg/0.2g TC 451
25mg 包装コード:25mg/0.25g TC 452

その他 解説

保険収載年:1999/3

「識別コード」は、薬の包装材や本体に数字・記号で記載されています。

※以下は同じ 解説タイトルで共通の解説です。[]内は一般名で、それぞれに該当する内容が書かれています。

処方目的 解説

[テガフール・ウラシル配合剤の適応症]頭頸部がん,胃がん,結腸・直腸がん,肝臓がん,胆のう・胆管がん,膵臓がん,肺がん,乳がん,膀胱がん,前立腺がん,子宮頸がんの自覚的・他覚的症状の緩解
[テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム配合剤の適応症]胃がん,結腸・直腸がん,頭頸部がん,非小細胞肺がん,乳がん(手術不能または再発),膵がん,胆道がん/[ティーエスワン,エスワンタイホウ]ホルモン受容体陽性かつHER2陰性で再発高リスクの乳がんにおける術後薬物療法

解説 解説

ユーエフティは,テガフールと,その抗腫瘍作用を増強するウラシルを1:4の比率で配合した製剤です。ティーエスワンは,テガフールと,その体内濃度を保つギメラシル,消化管への副作用を抑えるオテラシルカリウムを1:0.4:1の比率で配合した製剤です。標準的な治療法ではありませんが,がん休眠療法でしばしば用いられます。

使用上の注意

警告 解説

[両剤共通]
(1)本剤を含むがん化学療法は,緊急時に十分対応できる医療施設において,がん化学療法に十分な知識・経験をもつ医師に,本療法の有効性・危険性を十分に聞き・たずね,同意してから受けなければなりません。
(2)本剤の服用で,劇症肝炎などの重い肝機能障害がおこることがあります。定期的に肝機能検査を受け,食欲不振を伴う倦怠感や黄疸(眼球黄染)などがみられたら,ただちに処方医へ連絡してください。
[テガフール・ウラシル配合剤]
(1)本剤とテガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム配合剤を併用すると,重い血液障害などの副作用がおこることがあるので,併用してはいけません。
(2)ホリナート・テガフール・ウラシル療法(テガフール・ウラシル配合剤の細胞毒性を増強する療法)は重い副作用がおこりやすく,死亡例もあるので,緊急時に十分に措置できる医療施設で,がん化学療法に十分な経験のある医師のもとで行わなければなりません。
[テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム配合剤]
他のフッ化ピリミジン系抗悪性腫瘍剤,これらの薬剤との併用療法(ホリナート・テガフール・ウラシル療法など),あるいは抗真菌薬のフルシトシン(深在性真菌治療薬)と併用すると,重い血液障害などの副作用が現れるおそれがあるので,併用してはいけません。

基本的注意 解説

*テガフール・ウラシル配合剤(ユーエフティE配合顆粒T)の添付文書による

(1)服用してはいけない場合……重い骨髄機能抑制/重い下痢/重い感染症の合併/本剤の成分に対する重いアレルギーの前歴/テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム配合剤の服用中または服用中止後7日以内/妊婦または妊娠している可能性のある人
(2)慎重に服用すべき場合……骨髄機能抑制(重い骨髄機能抑制を除く)/肝機能障害またはその前歴/腎機能障害/感染症の合併(重い感染症を除く)/心疾患またはその前歴/消化管潰瘍または出血/耐糖能異常/水痘/前化学療法を受けていた人/高齢者
(3)服用法……[ユーエフティE配合顆粒]腸で溶ける薬剤(腸溶剤)なので,かまずに水でのみこんでください。
(4)ホリナート・テガフール・ウラシル療法……テガフール・ウラシル配合剤の細胞毒性を増強するこの療法を行うと,激しい腹痛や下痢,脱水症状,劇症肝炎,重い骨髄機能抑制などがおこり,致命的な経過をたどることがあるので,状態に十分注意してください。療法中は,定期的に(少なくとも1クールに1回以上,特に服用開始から2クールは各クール開始前および当該クール中に1回以上),肝機能や血液の検査などを受けることが必要です。
(5)水痘……水痘(水ぼうそう)の人が服用すると,致命的な全身状態が現れることがあるので,状態に十分注意してください。
(6)感染症,出血傾向……服用によって,感染症,出血傾向の発現または悪化がおこりやすくなるので,状態に十分注意してください。
(7)定期的に検査……骨髄機能抑制などの重い副作用がおこることがあるので,定期的に血液,肝機能,腎機能などの検査を受ける必要があります。
(8)性腺への影響……小児および生殖可能な年齢の人が服用すると,性腺に影響がでることがあります。処方医とよく相談してください。
(9)二次発がん……服用によって急性白血病(前白血病相を伴う場合もある),骨髄異形成症候群(MDS)が発生したとの報告があります。
(10)その他……
・授乳婦での安全性:服用するときは授乳しないことが望ましい。
・小児での安全性:未確立。(「薬の知識」共通事項のみかた

重大な副作用 解説

[両剤](1)劇症肝炎などの重い肝機能障害,肝硬変。(2)骨髄機能抑制,溶血性貧血などの血液障害。(3)脱水症状,重症の腸炎(出血性腸炎,虚血性腸炎,壊死性腸炎など)。(4)白質脳症(意識障害,小脳失調,認知症様症状など),意識障害,失見当識,傾眠,記憶力低下,錐体外路(すいたいがいろ)症状,言語障害,四肢麻痺,歩行障害,尿失禁,知覚障害など。(5)重い口内炎,消化管潰瘍,消化管出血。(6)嗅覚障害(長期服用者に多い),嗅覚脱失。(7)間質性肺炎(初期症状:せき,息切れ,呼吸困難,発熱など)。(8)急性膵炎。(9)狭心症,心筋梗塞,不整脈。(10)急性腎障害,ネフローゼ症候群。(11)皮膚粘膜眼症候群(スティブンス-ジョンソン症候群),中毒性表皮壊死融解症(TEN)。
[テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム配合剤のみ](12)播種性血管内凝固症候群(DIC)。(13)横紋筋(おうもんきん)融解症(筋肉痛,脱力感など)。(14)涙道閉塞。
そのほかにも報告された副作用はあるので,体調がいつもと違うと感じたときは,処方医・薬剤師に相談してください。

その他の副作用 解説

(1)服用を中止し,すぐに処方医に連絡する副作用……アレルギー症状(発疹,かゆみ,じん麻疹,発赤)
(2)おこることがある副作用……黄疸/血尿/食欲不振,悪心・嘔吐,下痢,口内炎,腹痛,味覚異常,心窩部(しんかぶ)痛,胸やけ,便秘,腹部膨満感,舌炎,口角炎,口渇,胃炎,嚥下(えんげ)困難,腹鳴,胃不快感,胃重感,口唇炎/倦怠感,めまい,しびれ,頭痛,耳鳴り,興奮,頭重感,末梢性ニューロパチー/色素沈着,爪の異常,脱毛,むくみ,びらん・皮膚炎,角化,紅潮,光線過敏症,水疱,DLE(円板状エリテマトーデス)様皮疹,皮膚の乾燥,手足症候群(手のひら・足裏の紅斑,疼痛性発赤・腫れ,知覚過敏など)/動悸,胸痛,胸内苦悶感/発熱,関節痛,灼熱感,結膜充血,せき,痰,血痰,女性型乳房,筋肉痛,無月経
(3)検査などでわかる副作用……赤血球・血色素・ヘマトクリット・好中球・リンパ球減少,好酸球・好塩基球増多,MCV増加/AST,ALT,AL-P・LDH,ビリルビン上昇,脂肪肝/タンパク尿,腎機能障害(BUN,クレアチニンの上昇など)/心電図異常(ST上昇など)/糖尿,血糖上昇,尿酸上昇,高トリグリセリド血症,高コレステロール血症,CK上昇,総タンパク低下,ナトリウム低下,カルシウム上昇・低下,カリウム上昇・低下,クロール上昇・低下

併用してはいけない薬 解説

[テガフール・ウラシル配合剤]テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム配合剤(ティーエスワン)/[テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム配合剤]フッ化ピリミジン系抗悪性腫瘍剤(フルオロウラシル(フルオロウラシル),テガフール・ウラシル配合剤,ドキシフルリジン,カペシタビン(カペシタビンほか)),ホリナート・テガフール・ウラシル療法(ユーゼル(ホリナートカルシウム(ロイコボリンカルシウム)),ユーエフティなど),レボホリナート・フルオロウラシル療法(アイソボリン(レボホリナートカルシウム),5-FU(フルオロウラシル)など),フッ化ピリミジン系抗真菌薬(フルシトシン(深在性真菌治療薬))→フルオロウラシルの代謝が阻害されて血中濃度が上昇し,重い血液障害,下痢・口内炎などの消化管障害などがおこることがあります。

注意して併用すべき薬

(1)本剤との併用で血中濃度が上昇する薬剤……フェニトイン(フェニトイン)→吐きけ・嘔吐,眼振,構音障害,運動失調,意識障害などのフェニトイン中毒がおこることがあります。
(2)本剤との併用で作用が強まることがある薬剤……ワルファリンカリウム(ワルファリンカリウム
(3)本剤との併用で重い骨髄抑制などの副作用が現れるおそれがある薬剤……トリフルリジン・チピラシル塩酸塩配合剤(トリフルリジン
(4)併用すると相互に骨髄機能抑制,消化管障害などの副作用が強まることがある薬剤・療法……他の悪性腫瘍薬/放射線照射

海外評価 解説

  • 2点
  • 英
  • 米
  • 独
  • 仏

プレグナンシー・カテゴリー 解説


[ご利用上の注意]
薬の服用にあたっては、必ず処方する医師、薬剤師の指示、又は製薬会社の説明書にしたがって下さい。 また、自分が疑っていた副作用が本書に記載してあるからといって、自己判断で服用をやめたりしないでください。 疑問な点があれば、すぐに医師、薬剤師に相談して下さい。本サイトに掲載後に承認された新薬もありますので、不明な薬については、医師、薬剤師にお問い合わせ下さい。

[処方薬]は、株式会社 法研から当社が許諾を得て使用している「医者からもらった薬がわかる本 第33版(2024年7月改訂デジタル専用版)」の情報です。掲載情報の著作権は、すべて 株式会社 法研 に帰属します。

データ更新日:2024/10/15