お薬検索

とりへきしふぇにじるえんさんえん

トリヘキシフェニジル塩酸塩

内服薬

処方薬情報の見方

種別

内服薬

大分類/中分類

その他の循環器系の薬/パーキンソン症候群の薬

解説タイトル

抗コリン性パーキンソン症候群治療薬

一般名 解説

トリヘキシフェニジル塩酸塩
この薬の先発薬・後発薬を全て見る

剤形/保険薬価 解説

錠剤 / 2mg 1錠 8.70円

製薬会社 解説

武田テバファーマ=武田

先発/ジェネリック 解説

先発品

分類 解説

パーキンソン症候群治療薬

規制 解説

使用量と回数 解説

向精神薬投与によるパーキンソニズム・ジスキネジア(遅発性を除く)・アカシジアの場合は,1日2~10mgを3~4回に分けて服用。特発性およびその他のパーキンソニズムの場合は,1日目1mg,2日目2mg,以後1日につき2mgずつ増量,維持量として1日6~10mg,3~4回に分けて服用。

識別コード 解説

2mg 包装コード:t TX 2mg 本体コード:T X

その他 解説

保険収載年:1954/1

「識別コード」は、薬の包装材や本体に数字・記号で記載されています。

※以下は同じ 解説タイトルで共通の解説です。[]内は一般名で、それぞれに該当する内容が書かれています。

処方目的 解説

[トリヘキシフェニジル塩酸塩,ビペリデン塩酸塩の適応症]特発性パーキンソニズム,その他のパーキンソニズム(脳炎後,動脈硬化性など),向精神薬投与によるジスキネジア(遅発性を除く)・アカシジア(錐体外路(すいたいがいろ)症状)
[ピロヘプチン塩酸塩の適応症]パーキンソン症候群

解説 解説

抗コリン性(副交感神経を抑制する)のパーキンソン症候群治療薬で,古くから使われています。向精神薬投与による薬物性パーキンソニズムの軽減のために処方されます。ここに取り扱う薬品は構造的にはそれぞれ多少異なるものですが,その作用は抗コリン性のものであることを示しています。

使用上の注意

警告 解説

基本的注意 解説

*トリヘキシフェニジル塩酸塩(アーテン)の添付文書による

(1)服用してはいけない場合……閉塞隅角緑内障/本剤の成分に対するアレルギーの前歴/重症筋無力症/[ピロヘプチン塩酸塩]前立腺肥大など尿路の閉塞性疾患
(2)慎重に服用すべき場合……開放隅角緑内障/前立腺肥大など尿路の閉塞性疾患/不整脈,頻拍傾向/肝機能障害,腎機能障害/高血圧/胃腸管の閉塞性疾患/動脈硬化性パーキンソン症候群/高温環境にある人/脱水・栄養不良状態などを伴う身体的疲弊のある人
(3)定期検査……目の障害(閉塞隅角緑内障など)がおこることがあるので,服用中は定期的に隅角や眼圧の検査を受ける必要があります。
(4)悪性症候群……本剤の服用によって悪性症候群がおこることがあります。無動緘黙(かんもく)〈緘黙=無言症〉,強度の筋強剛, 嚥下(えんげ)困難, 頻脈, 血圧の変動, 発汗などが発現し,引き続いて発熱がみられたら, 服用を中止して体を冷やす, 水分を補給するなどして,ただちに処方医へ連絡してください。
(5)危険作業は中止……本剤を服用すると,眠け,眼の調節障害,注意力・集中力・反射機能などの低下がおこることがあります。服用中は,自動車の運転など危険を伴う機械の操作は行わないようにしてください。
(6)その他……
・妊婦での安全性:服用しないことが望ましい。
・授乳婦での安全性:治療上の有益性・母乳栄養の有益性を考慮し,授乳の継続・中止を検討。
・小児での安全性:未確立。有益と判断されたときのみ服用。(「薬の知識」共通事項のみかた

重大な副作用 解説

(1)悪性症候群(発熱,無動・無口,強度の筋強剛,嚥下(えんげ)困難,頻脈,血圧の変動,発汗など)。
[トリヘキシフェニジル塩酸塩](2)精神錯乱,幻覚,せん妄。(3)長期服用による閉塞隅角緑内障。
[ビペリデン塩酸塩のみ](4)依存性。
そのほかにも報告された副作用はあるので,体調がいつもと違うと感じたときは,処方医・薬剤師に相談してください。

その他の副作用 解説

(1)服用を中止し,すぐに処方医に連絡する副作用……アレルギー症状(発疹)
(2)すぐに処方医に連絡する副作用……興奮,神経過敏,気分高揚,多幸症,見当識障害,眠け,運動失調,めまい,頭痛,倦怠感
(3)次回,受診した際に処方医に伝える副作用……悪心,嘔吐,食欲不振,口渇,便秘/排尿困難,尿閉/心悸亢進/調節障害,散瞳
(4)目の副作用……目に現れる副作用は,年齢など他の原因によるものと考えやすいのですが,危険な副作用のこともあるので,必ず専門医を受診してください。

併用してはいけない薬 解説

併用してはいけない薬は特にありません。ただし,併用する薬があるときは,念のため処方医・薬剤師に報告してください。

注意して併用すべき薬

(1)併用すると本剤の作用が強まることがある薬剤……フェノチアジン系薬剤(フェノチアジン系薬剤),三環系抗うつ薬(三環系抗うつ薬),モノアミン酸化酵素阻害薬(選択的MAO-B阻害薬)(モノアミン酸化酵素の働き
(2)併用すると精神神経系の副作用が強まることがある薬剤……他のパーキンソン病薬(レボドパ(ドパミン前駆物質(レボドパ)),アマンタジン塩酸塩(アマンタジン塩酸塩)など)
(3)併用すると精神錯乱,興奮,幻覚などの副作用が強まることがある薬剤……三環系抗うつ薬(三環系抗うつ薬
(4)併用でおこる副作用……本剤とフェノチアジン系薬剤,三環系抗うつ薬などとの併用で腸管麻痺をおこすことがあります。この場合,食欲不振,悪心,嘔吐,著しい便秘,腹部膨満感,腹部弛緩,腸内容物のうっ滞などを伴うので,消化器系の不調がおこった場合はすぐに処方医に相談することが必要です。

海外評価 解説

  • 6点
  • 英
  • 米
  • 独
  • 仏

プレグナンシー・カテゴリー 解説

  • PC
  • C

[ご利用上の注意]
薬の服用にあたっては、必ず処方する医師、薬剤師の指示、又は製薬会社の説明書にしたがって下さい。 また、自分が疑っていた副作用が本書に記載してあるからといって、自己判断で服用をやめたりしないでください。 疑問な点があれば、すぐに医師、薬剤師に相談して下さい。本サイトに掲載後に承認された新薬もありますので、不明な薬については、医師、薬剤師にお問い合わせ下さい。

[処方薬]は、株式会社 法研から当社が許諾を得て使用している「医者からもらった薬がわかる本 第33版(2023年7月改訂デジタル専用版)」の情報です。掲載情報の著作権は、すべて 株式会社 法研 に帰属します。

データ更新日:2023/09/27