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あいそぼりんてんてきじょうちゅうよう

アイソボリン点滴静注用

注射薬

処方薬情報の見方

種別

注射薬

大分類/中分類

がんに使われる注射薬/がんに使われるその他の薬剤

解説タイトル

レボホリナートカルシウム

一般名 解説

レボホリナートカルシウム
この薬の先発薬・後発薬を全て見る

剤形/保険薬価 解説

注射用剤 / 25mg 1瓶 763.00円
注射用剤 / 100mg 1瓶 2,541.00円

製薬会社 解説

ファイザー

先発/ジェネリック 解説

先発品

分類 解説

フルオロウラシルの抗腫瘍作用増強剤(活性型葉酸製剤)

規制 解説

使用量と回数 解説

識別コード 解説

その他 解説

「識別コード」は、薬の包装材や本体に数字・記号で記載されています。

※以下は同じ 解説タイトルで共通の解説です。[]内は一般名で、それぞれに該当する内容が書かれています。

処方目的 解説

(1)レボホリナート・フルオロウラシル療法→胃がん(手術不能または再発),結腸・直腸がんに対するフルオロウラシルの抗腫瘍効果の増強/(2)レボホリナート・フルオロウラシル持続静注併用療法→結腸・直腸がん,小腸がん,および治癒切除不能な膵がんに対するフルオロウラシルの抗腫瘍効果の増強

解説 解説

本剤自体には抗がん作用はありませんが,フルオロウラシル(フルオロウラシル)の効果を増強させる目的で使われます。併用することで,がん細胞のDNA合成を阻害するフルオロウラシルの作用が増強され,抗がん作用をより強力なものにします。

使用上の注意

警告 解説

(1)レボホリナート・フルオロウラシル療法および持続静注併用療法は,フルオロウラシルの細胞毒性を増強する療法で,本療法に関連したと考えられる死亡例が認められています。本療法は高度の危険性を伴うので,緊急時に十分に措置できる医療施設で,がんの化学療法に十分な知識と経験を持つ医師に,本剤の有効性・危険性を十分に聞き・たずね,同意してから受けなければなりません。
(2)本療法は重い骨髄機能抑制,激しい下痢などがおこることがあり,致命的な経過をたどることがあるので,定期的に臨床検査を受ける必要があります。
(3)他の化学療法または放射線照射との併用,前化学療法を受けていた人に対する安全性は確立されていません。
(4)フルオロウラシルで重いアレルギーの前歴がある人は,本療法を受けてはいけません。
(5)テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム配合剤(テガフール配合剤)と併用すると,重い血液障害などの副作用が発現するおそれがあるので,本療法と併用してはいけません。

基本的注意 解説

*レボホリナートカルシウム(アイソボリン点滴静注用)の添付文書による

(1)使用してはいけない場合……重い骨髄機能抑制/下痢をしている人/重い感染症の合併/多量の脱水,胸水のある人/重い心疾患またはその前歴/全身状態が悪化している人/本剤の成分またはフルオロウラシルに対する重いアレルギーの前歴/テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム配合剤の服用中および服用中止後7日以内
(2)慎重に使用すべき場合……骨髄機能抑制/感染症の合併/心疾患またはその前歴/肝機能障害/腎機能障害/高度に進行した肝転移/消化管潰瘍または出血/水痘/他の化学療法・放射線の治療中/前化学療法を受けていた人/高齢者
(3)水痘……水痘(水ぼうそう)の人が使用すると,致命的な全身障害が現れることがあるので,状態に十分注意してください。
(4)感染症,出血傾向……使用によって,感染症,出血傾向の発現または悪化がおこりやすくなるので,状態に十分注意してください。
(5)性腺への影響……生殖可能な年齢の人が使用すると,性腺に影響がでることがあります。処方医とよく相談してください。
(6)頻回に検査……骨髄機能抑制などの重い副作用がおこることがあるので,頻回に血液,肝機能,腎機能などの検査を受ける必要があります。
(7)二次発がん……本剤と他の抗がん薬の併用により,急性白血病(前白血病相を伴う場合もある),骨髄異形成症候群(MDS)が発生したとの報告があります。
(8)その他……
・妊婦での安全性:使用しないことが望ましい。
・授乳婦での安全性:使用するときは授乳を中止。
・小児での安全性:未確立。(「薬の知識」共通事項のみかた

重大な副作用 解説

(1)激しい腹痛,下痢,脱水状態,重い腸炎(出血性腸炎,虚血性腸炎,壊死性腸炎など)。(2)骨髄機能抑制(汎血球減少,白血球減少,貧血,血小板減少など)。(3)ショック,アナフィラキシー(発疹,呼吸困難,血圧低下など)。(4)白質脳症(初期症状:歩行時のふらつき,四肢末端のしびれ感,舌のもつれなど),精神神経症状(錐体外路(すいたいがいろ)症状,顔面麻痺,言語障害,運動失調,眼振,せん妄,意識障害,見当識障害,記憶力低下,自発性低下,尿失禁など)。(5)うっ血性心不全,心筋梗塞,安静狭心症。(6)肝機能障害,黄疸。(7)急性腎障害などの重い腎機能障害。(8)間質性肺炎(発熱,せき,呼吸困難など)。(9)消化管潰瘍,重い口内炎。(10)手足症候群(手のひら・足の裏の紅斑,疼痛性発赤腫脹,知覚過敏など)。(11)播種性血管内凝固症候群(DIC)。(12)嗅覚障害(長期服用者に多い),嗅覚脱失。(13)高アンモニア血症。(14)急性膵炎。(15)その他,類似薬(テガフールなど)で,劇症肝炎,肝硬変,心室性頻拍,ネフローゼ症候群,皮膚粘膜眼症候群(スティブンス-ジョンソン症候群),中毒性表皮壊死融解症(TEN),溶血性貧血。
そのほかにも報告された副作用はあるので,体調がいつもと違うと感じたときは,処方医・薬剤師に相談してください。

その他の副作用 解説

(1)処方医に連絡すべき副作用……アレルギー症状(発疹)
(2)おこることがある副作用……食欲不振,悪心・嘔吐,味覚異常,腹痛,心窩部(しんかぶ)痛,口渇,便秘,歯肉炎,下血,口唇炎・口角炎,舌炎,胸やけ,腹部膨満感/血尿/しびれ,めまい,末梢神経障害/色素沈着,脱毛,落屑(らくせつ),紅斑,表皮剥離,角化,びらん,水疱,むくみ,紅潮,かゆみ,爪の異常,光線過敏症/不整脈,胸痛,胸内苦悶/流涙,眼充血,めやに,結膜炎/発熱,倦怠感,頭重感,呼吸困難,顔面浮腫,手指の腫れ,鼻出血,筋肉痛,頭痛
(3)検査などでわかる副作用……AST・ALT・AL-P・LDH・ビリルビン上昇/BUN・クレアチニン上昇,タンパク尿,クレアチニンクリアランス低下/心電図異常(ST上昇,T逆転など)/低タンパク血症,低アルブミン血症,糖尿,電解質異常(低ナトリウム血症,低カリウム血症,高カリウム血症,低クロール血症,高クロール血症,低カルシウム血症),白血球増多,CRP上昇,好酸球増多,耐糖能異常

併用してはいけない薬 解説

テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム配合剤(テガフール配合剤)(ティーエスワン)→フルオロウラシルの代謝が阻害されて血中濃度が上昇し,重い血液障害,下痢・口内炎などの消化管障害などがおこることがあります。

注意して併用すべき薬

(1)本剤との併用で血中濃度が上昇する薬剤……フェニトイン(フェニトイン)→吐きけ・嘔吐,眼振,構音障害,運動失調,意識障害などのフェニトイン中毒がおこることがあります。
(2)本剤との併用で作用が強まることがある薬剤……ワルファリンカリウム(ワルファリンカリウム
(3)併用すると相互に血液障害,消化管障害などの副作用が強まることがある療法……他の化学療法,放射線治療
(4)本剤との併用で作用が弱まることがある薬剤……葉酸代謝拮抗薬(スルファメトキサゾール・トリメトプリム配合剤(複合化学療法薬)など)

海外評価 解説

プレグナンシー・カテゴリー 解説


[ご利用上の注意]
薬の服用にあたっては、必ず処方する医師、薬剤師の指示、又は製薬会社の説明書にしたがって下さい。 また、自分が疑っていた副作用が本書に記載してあるからといって、自己判断で服用をやめたりしないでください。 疑問な点があれば、すぐに医師、薬剤師に相談して下さい。本サイトに掲載後に承認された新薬もありますので、不明な薬については、医師、薬剤師にお問い合わせ下さい。

[処方薬]は、株式会社 法研から当社が許諾を得て使用している「医者からもらった薬がわかる本 第33版(2023年7月改訂デジタル専用版)」の情報です。掲載情報の著作権は、すべて 株式会社 法研 に帰属します。

データ更新日:2023/09/27