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とりせのっくすちゅう
トリセノックス注
注射薬
※以下は同じ 解説タイトルで共通の解説です。［］内は一般名で、それぞれに該当する内容が書かれています。
処方目的 解説
再発または難治性の急性前骨髄球性白血病
解説 解説
三酸化二ヒ素は，試験管内でヒト前骨髄球性白血病細胞NB4の形態学的変化，アポトーシス(プログラム化された細胞死)に特徴的なDNA断片化を引きおこします。また，融合蛋白PML-RARαの分解を引きおこすことで，再発または難治性の急性前骨髄球性白血病に対して，単剤で高い完全寛解率を示します。
使用上の注意
警告 解説
(1)QT延長，完全房室ブロックなどの不整脈がおこることがあります。また，APL分化症候群と呼ばれるレチノイン酸症候群と類似した副作用が発現し，致死的な転帰をたどることがあります。
(2)本剤による治療は危険性を伴うため，原則として使用期間中は入院して医師の管理下で使われます。使用に際しては，緊急医療体制の整備された医療機関で，白血病(特に急性前骨髄球性白血病＝APL)の治療に十分な知識と経験を持つ医師に，本剤の有効性・危険性を十分に聞き・たずね，同意してから受けなければなりません。
(2)本剤による治療は危険性を伴うため，原則として使用期間中は入院して医師の管理下で使われます。使用に際しては，緊急医療体制の整備された医療機関で，白血病(特に急性前骨髄球性白血病＝APL)の治療に十分な知識と経験を持つ医師に，本剤の有効性・危険性を十分に聞き・たずね，同意してから受けなければなりません。
基本的注意 解説
＊トリセノックス注の添付文書による
(1)使用してはいけない場合……ヒ素に対するアレルギーの前歴／妊婦または妊娠している可能性のある人
(2)特に慎重に使用すべき場合(原則禁忌，処方医と連絡を絶やさないこと)……妊娠する可能性のある人
(3)慎重に使用すべき場合……QT延長の前歴，低カリウム血症または低マグネシウム血症，心疾患(不整脈，虚血性心疾患など)／QT延長をおこすことが知られている薬剤の服用中／心疾患(心筋梗塞，心筋障害など)またはその前歴／肝機能障害／腎機能障害／小児，高齢者
(4)頻回に検査……本剤の使用中は，頻回に生化学的検査(電解質など)，血液学的検査，血液凝固能検査(寛解導入療法では最低週2回，寛解後療法では最低週1回)，12誘導心電図検査(最低週2回)，肝機能検査，血糖検査などを受ける必要があります。
(5)避妊……(1)妊娠する可能性のある人は原則禁忌ですが，治療上やむを得ず使用する場合は，避妊を徹底してください。妊娠の維持，胎児の発育などに障害を与える可能性があります。使用中に妊娠が確認または疑われた場合にはただちに中止します。(2)男性の場合，使用期間中および最終使用後少なくとも3カ月は避妊してください。
(6)その他……
・授乳婦での安全性：使用するときは授乳を中止。
・小児での安全性：未確立。（「薬の知識」共通事項のみかた）
(1)使用してはいけない場合……ヒ素に対するアレルギーの前歴／妊婦または妊娠している可能性のある人
(2)特に慎重に使用すべき場合(原則禁忌，処方医と連絡を絶やさないこと)……妊娠する可能性のある人
(3)慎重に使用すべき場合……QT延長の前歴，低カリウム血症または低マグネシウム血症，心疾患(不整脈，虚血性心疾患など)／QT延長をおこすことが知られている薬剤の服用中／心疾患(心筋梗塞，心筋障害など)またはその前歴／肝機能障害／腎機能障害／小児，高齢者
(4)頻回に検査……本剤の使用中は，頻回に生化学的検査(電解質など)，血液学的検査，血液凝固能検査(寛解導入療法では最低週2回，寛解後療法では最低週1回)，12誘導心電図検査(最低週2回)，肝機能検査，血糖検査などを受ける必要があります。
(5)避妊……(1)妊娠する可能性のある人は原則禁忌ですが，治療上やむを得ず使用する場合は，避妊を徹底してください。妊娠の維持，胎児の発育などに障害を与える可能性があります。使用中に妊娠が確認または疑われた場合にはただちに中止します。(2)男性の場合，使用期間中および最終使用後少なくとも3カ月は避妊してください。
(6)その他……
・授乳婦での安全性：使用するときは授乳を中止。
・小児での安全性：未確立。（「薬の知識」共通事項のみかた）
重大な副作用 解説
(1)不整脈(心電図QT延長，完全房室ブロックなど)。(2)APL分化症候群。(3)白血球増加症(白血球数が30,000/mm3を超えた場合は休薬します)。(4)汎血球減少，無顆粒球症，白血球減少，血小板減少。(5)ウェルニッケ脳症(意識障害，運動失調，眼球運動障害など)。
そのほかにも報告された副作用はあるので，体調がいつもと違うと感じたときは，処方医・薬剤師に相談してください。
そのほかにも報告された副作用はあるので，体調がいつもと違うと感じたときは，処方医・薬剤師に相談してください。
その他の副作用 解説
(1)おこることがある副作用……頻脈，徐脈，不整脈，動悸，心嚢液貯留，洞性頻脈，うっ血性心不全，潮紅，心筋症，心膜炎，機能性心雑音／呼吸困難，労作性呼吸困難，せき，肺胞出血，無気肺，呼吸困難増悪，低酸素症，胸膜痛，胸水，頻呼吸，喘鳴音，咽喉頭疼痛，捻髪音／悪心，胃不快感，嘔吐，腹部膨満，腹痛，上腹部痛，下痢，便秘，食欲不振，消化不良，腸運動過剰，口唇乾燥，歯痛，胃腸不快感，食欲減退，口内乾燥，歯肉出血，口唇潰瘍，鼓腸，便失禁，排便回数増加，軟便，血性下痢／腎機能障害，乏尿，着色尿／発熱性好中球減少症，脾腫，点状出血，斑状出血／血管炎，蒼白／発疹，紅斑，紅色汗疹，紅斑性皮疹，顔面浮腫，皮膚乾燥，皮膚炎，かゆみ，神経皮膚炎，剥脱（はくだつ）性皮膚炎，局所性表皮剥脱，眼窩（か）周囲浮腫，そう痒性皮疹，鱗屑（りんせつ）性皮疹，皮膚色素過剰，多汗症，皮膚病変／ケトアシドーシス／発熱，むくみ，体重増加，胸部不快感，悪寒，倦怠感，胸痛，疲労，疼痛，腫脹，体重減少／感覚減退，頭痛，ふるえ，うつ病，不快気分，不眠症，味覚異常，反射減弱，錯感覚，末梢性ニューロパシー，けいれん，浮動性めまい，不安，抑うつ気分，トンネル状視野／咽喉頭炎，帯状疱疹，単純ヘルペス，副鼻腔炎，上気道感染／背部痛，四肢痛，関節痛，骨痛，筋痛，筋骨格硬直，筋脱力，局所腫脹，関節滲出液，顎痛，重感／結膜出血，眼瞼炎，眼刺激，眼瞼下垂，眼痛，霧視／APL分化症候群，末梢性浮腫，注入部位紅斑・疼痛・腫脹，中耳滲出液，水疱，裂傷
(2)検査などでわかる副作用……心電図QT延長，心電図QT補正間隔延長，血圧低下，心電図異常，低血圧，起立性低血圧／肝機能異常，ALT・AST・AL-P・LDH・γ-GTP増加，血中ビリルビン増加／血中クレアチニン増加，BUN減少・増加，尿中タンパク陽性／低カリウム血症，低カルシウム血症，血中マグネシウム減少，高マグネシウム血症，高カリウム血症，高ナトリウム血症／白血球増加症，好中球減少，血小板減少，貧血／APTT延長，APTT短縮，血中フィブリノゲン減少，FDP増加／高血糖，低タンパク血症，低アルブミン血症，低血糖症／CRP増加，血中リン増加，骨髄生検異常
(2)検査などでわかる副作用……心電図QT延長，心電図QT補正間隔延長，血圧低下，心電図異常，低血圧，起立性低血圧／肝機能異常，ALT・AST・AL-P・LDH・γ-GTP増加，血中ビリルビン増加／血中クレアチニン増加，BUN減少・増加，尿中タンパク陽性／低カリウム血症，低カルシウム血症，血中マグネシウム減少，高マグネシウム血症，高カリウム血症，高ナトリウム血症／白血球増加症，好中球減少，血小板減少，貧血／APTT延長，APTT短縮，血中フィブリノゲン減少，FDP増加／高血糖，低タンパク血症，低アルブミン血症，低血糖症／CRP増加，血中リン増加，骨髄生検異常
併用してはいけない薬 解説
併用してはいけない薬は特にありません。ただし，併用する薬があるときは，念のため処方医・薬剤師に報告してください。
注意して併用すべき薬
(1)併用すると相互にQT延長，心室性不整脈をおこすおそれがある薬剤……ドロペリドール，抗精神病薬(クロルプロマジン塩酸塩（フェノチアジン系薬剤），ハロペリドール（ブチロフェノン系薬剤），ピモジドなど)，抗うつ薬(イミプラミン塩酸塩（三環系抗うつ薬）など)，抗不整脈薬(アミオダロン塩酸塩（アミオダロン塩酸塩），ベプリジル塩酸塩水和物（カルシウム拮抗薬），ジソピラミド（ピリジンメタノール系抗不整脈薬），プロカインアミド塩酸塩（プロカインアミド塩酸塩），キニジン硫酸塩水和物（キニジン硫酸塩水和物），ソタロール塩酸塩（ベーター・ブロッカー(適応症に不整脈を含むもの)）など)，フロセミド（ループ利尿薬），プロブコール（プロブコール），ファモチジン（ヒスタミンH2受容体拮抗薬），プロピベリン塩酸塩（プロピベリン塩酸塩），消化管運動亢進薬(ドンペリドン（ドンペリドン）など)，抗菌薬(クラリスロマイシン（マクロライド），エリスロマイシン（マクロライド）など)，抗真菌薬(フルコナゾール（深在性真菌治療薬）など)，ペンタミジン
(2)併用すると相互にQT延長の原因となる電解質異常をおこすことがある薬剤……利尿薬(トリクロルメチアジド（チアジド系薬剤）など)，アムホテリシンB（カンジダ治療薬）
(2)併用すると相互にQT延長の原因となる電解質異常をおこすことがある薬剤……利尿薬(トリクロルメチアジド（チアジド系薬剤）など)，アムホテリシンB（カンジダ治療薬）
海外評価 解説
プレグナンシー・カテゴリー 解説
- ［ご利用上の注意］
- 薬の服用にあたっては、必ず処方する医師、薬剤師の指示、又は製薬会社の説明書にしたがって下さい。 また、自分が疑っていた副作用が本書に記載してあるからといって、自己判断で服用をやめたりしないでください。 疑問な点があれば、すぐに医師、薬剤師に相談して下さい。本サイトに掲載後に承認された新薬もありますので、不明な薬については、医師、薬剤師にお問い合わせ下さい。
［処方薬］は、株式会社 法研から当社が許諾を得て使用している「医者からもらった薬がわかる本 第33版（2023年7月改訂デジタル専用版）」の情報です。掲載情報の著作権は、すべて 株式会社 法研 に帰属します。
データ更新日：2023/09/27
