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えりすろしんどらいしろっぷ

エリスロシンドライシロップ

内服薬

処方薬情報の見方

種別

内服薬

大分類/中分類

抗生物質/中範囲抗生物質

解説タイトル

マクロライド

一般名 解説

エリスロマイシンエチルコハク酸エステル
この薬の先発薬・後発薬を全て見る

剤形/保険薬価 解説

ドライシロップ剤 / 100mg 1g 12.60円

製薬会社 解説

マイランEPD

先発/ジェネリック 解説

先発品

分類 解説

マクロライド製剤

規制 解説

使用量と回数 解説

1日800~1,200mg(顆粒・20%ドライシロップ4~6g,10%ドライシロップ8~12g)を4~6回に分けて服用。小児の場合は1日25~50mg/kg(体重)を4~6回に分けて服用。

識別コード 解説

100mg 包装コード:1g 100mg/g

その他 解説

保険収載年:1976/9

「識別コード」は、薬の包装材や本体に数字・記号で記載されています。

※以下は同じ 解説タイトルで共通の解説です。[]内は一般名で、それぞれに該当する内容が書かれています。

処方目的 解説

[クラリスロマイシンの適応症]表在性皮膚感染症,深在性皮膚感染症,リンパ管・リンパ節炎,慢性膿皮症/外傷・熱傷・手術創などの二次感染/肛門周囲膿瘍/咽頭・喉頭炎,扁桃炎,急性気管支炎,肺炎,肺膿瘍,慢性呼吸器病変の二次感染/尿道炎/子宮頸管炎/感染性腸炎/中耳炎,副鼻腔炎/歯周組織炎,歯冠周囲炎,顎炎/マイコバクテリウム・アビウムコンプレックス(MAC)症を含む非結核性抗酸菌症/胃潰瘍・十二指腸潰瘍,胃マルトリンパ腫,特発性血小板減少性紫斑病,早期胃がんに対する内視鏡的治療後の胃におけるヘリコバクター・ピロリ感染症,ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎
[有効菌種]ブドウ球菌属,レンサ球菌属,肺炎球菌,モラクセラ(ブランハメラ)・カタラーリス,インフルエンザ菌,レジオネラ属,百日咳菌,カンピロバクター属,ペプトストレプトコッカス属,クラミジア属,マイコプラズマ属,マイコバクテリウム属,ヘリコバクター・ピロリ
[アジスロマイシン水和物の適応症]深在性皮膚感染症,リンパ管・リンパ節炎/咽頭・喉頭炎,扁桃炎(扁桃周囲炎,扁桃周囲膿瘍を含む),急性気管支炎,肺炎,肺膿瘍,慢性呼吸器病変の二次感染/尿道炎/子宮頸管炎,骨盤内炎症性疾患/副鼻腔炎/歯周組織炎,歯冠周囲炎,顎炎
[有効菌種]ブドウ球菌属,レンサ球菌属,肺炎球菌,淋菌,モラクセラ(ブランハメラ)・カタラーリス,インフルエンザ菌,レジオネラ・ニューモフィラ,ペプトストレプトコッカス属,プレボテラ属,クラミジア属,マイコプラズマ属

解説 解説

ペニシリン系(グラム陽性菌用ペニシリン)(広域感性ペニシリン)やセフェム系抗生物質(セフェム系抗生物質)よりショックがおこる可能性は少なく,テトラサイクリン系抗生物質(テトラサイクリン系抗生物質)ほど耐性菌は多くありませんが,有効菌種は,それらに比べるとせまくなっています。しかし,異型肺炎ともいうマイコプラズマ感染症にはよく効くことがあります。副作用も比較的少ないようです。
なおショックとは,何らかの原因で心機能が抑制され,脳をはじめとして体中に血液が十分に流れていない状態のことで,とても危険な状態です。ペニシリンによるショック症状は,口内異常感,くしゃみ,冷や汗,しびれ感,悪心・嘔吐,尿意・便意,喘鳴(ぜんめい)(ゼイゼイ,ヒューヒューいう呼吸),胸内苦悶,呼吸困難などです。

使用上の注意

警告 解説

基本的注意 解説

*クラリスロマイシン(クラリス),アジスロマイシン水和物(ジスロマック)の添付文書による

(1)服用してはいけない場合……本剤に対するアレルギーの前歴
[クラリスロマイシンのみ]エルゴタミン含有製剤(エルゴタミン酒石酸塩),スボレキサント(オレキシン受容体拮抗薬),ロミタピドメシル酸塩(ロミタピド),タダラフィル(アドシルカ(肺動脈性肺高血圧症治療薬(3))),チカグレロル(ADP受容体阻害薬),イブルチニブ(ブルトン型チロシンキナーゼ阻害薬),イバブラジン塩酸塩(イバブラジン),ベネトクラクス(ベネトクラクス)(再発または難治性の慢性リンパ性白血病(小リンパ球性リンパ腫を含む)の用量漸増期),ルラシドン塩酸塩(非定型抗精神病薬),アナモレリン塩酸塩(アナモレリン)の服用中/肝または腎機能障害でコルヒチン(コルヒチン)を服用中の人
(2)慎重に服用すべき場合……他のマクロライド系薬剤に対するアレルギーの前歴
[クラリスロマイシン]肝機能障害/腎機能障害/心疾患,低カリウム血症
[アジスロマイシン水和物]ケトライド系薬剤に対するアレルギーの前歴/高度な肝機能障害/心疾患
(3)事前に伝達……[クラリスロマイシン]ランソプラゾールなどのプロトンポンプ阻害薬(プロトンポンプ阻害薬)やアモキシシリン水和物(広域感性ペニシリン),クラリスロマイシンなどの抗生物質の服用中や服用終了直後では,13C-尿素呼気試験の判定結果が偽陰性になる可能性があります。この試験でヘリコバクター・ピロリの除菌判定を受ける人は,医師へその旨を伝えてください。これらの薬剤の服用終了後4週以降の時点で実施することになります。
(4)服用終了後も注意……[アジスロマイシン水和物]服用中だけでなく,服用終了後にも副作用が現れることがあります→発疹,口唇・目・外陰部のびらん,水ぶくれなどを伴う皮膚粘膜眼症候群(スティブンス-ジョンソン症候群)・中毒性表皮壊死融解症(TEN)など。
(5)危険作業に注意……[アジスロマイシン水和物(小児用を除く)]本剤を服用すると意識障害などが現れることがあるので,自動車の運転など危険を伴う機械の操作には十分に注意してください。
(6)その他……
・妊婦での安全性:有益と判断されたときのみ服用。
・授乳婦での安全性:治療上の有益性・母乳栄養の有益性を考慮し,授乳の継続・中止を検討。
・低出生体重児,新生児での安全性:未確立。(「薬の知識」共通事項のみかた

重大な副作用 解説

(1)ショック,アナフィラキシー(呼吸困難,けいれん,発赤,喘鳴,血管浮腫など)。(2)肝機能障害,黄疸,劇症肝炎,肝不全。(3)QT延長。(4)皮膚粘膜眼症候群(スティブンス-ジョンソン症候群),中毒性表皮壊死融解症(TEN)。(5)間質性肺炎,好酸球性肺炎(PIE症候群)。(6)偽膜性大腸炎,出血性大腸炎。(7)急性腎障害。(8)血小板減少,白血球減少。(9)横紋筋(おうもんきん)融解症。(10)薬剤性過敏症症候群。
[クラリスロマイシンのみ](11)心室頻拍,心室細動。(12)汎血球減少,溶血性貧血,無顆粒球症。(13)多形紅斑。(14)けいれん。(15)尿細管間質性腎炎。(16)IgA血管炎
[アジスロマイシン水和物のみ](17)急性汎発性発疹性膿疱症。(18)心室性頻脈。(19)顆粒球減少。
そのほかにも報告された副作用はあるので,体調がいつもと違うと感じたときは,処方医・薬剤師に相談してください。

その他の副作用 解説

[クラリスロマイシン]
(1)服用を中止し,すぐに処方医に連絡する副作用……アレルギー症状(発疹,かゆみ)
(2)すぐに処方医に連絡する副作用……幻覚,失見当識,意識障害,せん妄,躁(そう)病,ふるえ,しびれ(感)/耳鳴り,聴力低下,嗅覚異常/口腔内びらん,歯牙変色/動悸/カンジダ症/筋肉痛
(3)次回,受診した際に処方医に伝える副作用……めまい,頭痛,不眠,眠け,錯感覚/味覚異常(にがみなど)/悪心,嘔吐,胃部不快感,腹部膨満感,腹痛,下痢,食欲不振,軟便,口内炎,舌炎,舌変色,胸やけ,口渇/倦怠感,むくみ,発熱,脱毛,頻尿
(4)検査などでわかる副作用……好酸球増多/AST・ALT・γ-GTP・LDH・AL-P上昇/CK上昇/低血糖
(5)上記以外に以下の副作用が報告されています(アメリカでの報告を含む)……激越,神経過敏症,感覚異常,妄想,運動過多,偏執反応,末梢神経炎,うつ状態,精神病/難聴,味覚倒錯,味覚喪失,結膜炎/悪心,鼓腸放屁,消化不良,便秘,げっぷ,逆流性食道炎/しゃっくり/腟モニリア症/斑丘疹性皮疹,にきび,帯状疱疹,紫斑皮疹,発汗/ビリルビン上昇,胆汁性黄疸,肝炎/BUN・クレアチニン上昇/アミラーゼ上昇/筋肉痛,関節痛/無力症/白血球増多,好中球・血小板減少,貧血/モニリア症,疼痛,胸痛,寒け,光線過敏性反応/酵素上昇,高尿酸血症/尿タンパク陽性,トリグリセリド上昇,総コレステロール上昇・減少,尿糖陽性,尿酸上昇,QT延長など

併用してはいけない薬 解説

[クラリスロマイシン](1)エルゴタミン(エルゴタミン酒石酸塩,ジヒドロエルゴタミンメシル酸塩)含有製剤(エルゴタミン酒石酸塩)→血管れん縮などの重篤な副作用をおこすおそれがあります。(2)スボレキサント(オレキシン受容体拮抗薬)→スボレキサントの血中濃度が顕著に上昇し,その作用が著しく強まるおそれがあります。(3)ロミタピドメシル酸塩(ロミタピド)→ロミタピドメシル酸塩の血中濃度が著しく上昇するおそれがあります。(4)タダラフィル(アドシルカ(肺動脈性肺高血圧症治療薬(3)))→アドシルカの作用が著しく強まるおそれがあります。(5)チカグレロル(ADP受容体阻害薬)→チカグレロルの血中濃度が著しく上昇するおそれがあります。(6)イブルチニブ(ブルトン型チロシンキナーゼ阻害薬)→イブルチニブの血中濃度が上昇し,その作用が強まるおそれがあります。(7)イバブラジン塩酸塩(イバブラジン)→過度の徐脈が現れることがあります。(8)ベネトクラクス(ベネトクラクス)(再発または難治性の慢性リンパ性白血病(小リンパ球性リンパ腫を含む)の用量漸増期)→腫瘍崩壊症候群の発現が強まるおそれがあります。(9)ルラシドン塩酸塩(非定型抗精神病薬)→ルラシドン塩酸塩の血中濃度が上昇し,作用が強まるおそれがあります。(10)アナモレリン塩酸塩(アナモレリン)→アナモレリン塩酸塩の血中濃度が上昇し,副作用の発現が強まるおそれがあります。

注意して併用すべき薬

[クラリスロマイシン]
(1)本剤との併用で作用が強まることがある薬剤……カルバマゼピン(カルバマゼピン),テオフィリン(テオフィリン),アミノフィリン水和物(カフェイン誘導体の強心薬),シクロスポリン(シクロスポリン),タクロリムス水和物(タクロリムス水和物ほか),エベロリムス(タクロリムス水和物ほか)(エベロリムス),ベンゾジアゼピン系薬剤(トリアゾラム(ベンゾジアゼピン系催眠薬),ミダゾラムなど),非定型抗精神病薬(非定型抗精神病薬)(クエチアピンフマル酸塩,アリピプラゾール,ブロナンセリンなど),ジソピラミド塩酸塩(ピリジンメタノール系抗不整脈薬),トルバプタン(トルバプタン),エプレレノン(鉱質コルチコイド受容体拮抗薬),エレトリプタン臭化水素酸塩(セロトニン1B/1D受容体作動型片頭痛治療薬),カルシウム拮抗薬(カルシウム拮抗薬)(ニフェジピン,ベラパミル塩酸塩など),リオシグアト(慢性血栓塞栓性肺高血圧症治療薬),ジエノゲスト(ジエノゲスト),ホスホジエステラーゼ5阻害薬(シルデナフィルクエン酸塩(肺動脈性肺高血圧症治療薬(3))(シルデナフィルクエン酸塩ほか),タダラフィル(ホスホジエステラーゼ5阻害薬)(シルデナフィルクエン酸塩ほか)など),クマリン系抗凝血薬(ワルファリンカリウム(ワルファリンカリウム)など),アベマシクリブ(サイクリン依存性キナーゼ阻害薬),オキシコドン塩酸塩水和物(がん疼痛治療薬(2)),フェンタニル(フェンタニル外用薬),フェンタニルクエン酸塩(フェンタニルクエン酸塩),抗凝固薬(アピキサバン(凝固第X因子阻害薬),リバーロキサバン(凝固第X因子阻害薬),ダビガトランエテキシラート(ダビガトラン),エドキサバントシル酸塩水和物(凝固第X因子阻害薬)),イトラコナゾール(深在性真菌治療薬),HIVプロテアーゼ阻害薬(エイズ治療薬(2))(リトナビル,ロピナビル・リトナビル,ダルナビルなど),エトラビリン(エイズ治療薬(1)),リファブチン(リファブチン
(2)併用すると本剤の作用が弱まることがある薬剤……リファンピシン(リファンピシン),エファビレンツ(エイズ治療薬(1)),ネビラピン(エイズ治療薬(1)
(3)本剤との併用で吐きけ,嘔吐,不整脈などが現れることがある薬剤……ジゴキシン(ジギタリス製剤
(4)本剤との併用で低血糖がおこることがある薬剤……スルフォニルウレア系血糖降下薬(グリベンクラミドなど(糖尿病治療薬(スルフォニルウレア系)))
(5)本剤との併用で横紋筋融解症がおこることがある薬剤……アトルバスタチンカルシウム水和物,シンバスタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬
(6)本剤との併用で中毒症状(筋肉痛,腹痛,嘔吐,下痢,発熱など)が現れることがある薬剤……コルヒチン(コルヒチン
(7)本剤との併用で副作用が強まるおそれがある薬剤……ベネトクラクス(ベネトクラクス)(再発または難治性の慢性リンパ性白血病(小リンパ球性リンパ腫を含む)の維持投与期,急性骨髄性白血病)
(8)併用すると本剤の吸収が低下するとの報告がある薬剤……天然ケイ酸アルミニウム(その他の止瀉薬
(9)本剤との併用で低血糖(意識障害に至ることがある)が現れることがある薬剤……スルフォニルウレア系血糖降下薬(糖尿病治療薬(スルフォニルウレア系))(グリベンクラミド,グリクラジド,グリメピリドなど)

海外評価 解説

  • 6点
  • 英
  • 米
  • 独
  • 仏

プレグナンシー・カテゴリー 解説

  • PC
  • B

[ご利用上の注意]
薬の服用にあたっては、必ず処方する医師、薬剤師の指示、又は製薬会社の説明書にしたがって下さい。 また、自分が疑っていた副作用が本書に記載してあるからといって、自己判断で服用をやめたりしないでください。 疑問な点があれば、すぐに医師、薬剤師に相談して下さい。本サイトに掲載後に承認された新薬もありますので、不明な薬については、医師、薬剤師にお問い合わせ下さい。

[処方薬]は、株式会社 法研から当社が許諾を得て使用している「医者からもらった薬がわかる本 第33版(2023年7月改訂デジタル専用版)」の情報です。掲載情報の著作権は、すべて 株式会社 法研 に帰属します。

データ更新日:2023/09/27