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内服薬

処方薬情報の見方

種別

内服薬

大分類/中分類

その他の薬/抗ウイルス薬

解説タイトル

エイズ治療薬(3)

一般名 解説

マラビロク
この薬の先発薬・後発薬を全て見る

剤形/保険薬価 解説

錠剤 / 150mg 1錠 2,320.20円

製薬会社 解説

ヴィーブ=グラクソ

先発/ジェネリック 解説

先発品

分類 解説

エイズ治療薬

規制 解説

劇薬

使用量と回数 解説

(他のエイズ治療薬と併用しながら)1回300mgを1日2回。

識別コード 解説

150mg 本体コード:MVC 150

その他 解説

保険収載年:2008/6

「識別コード」は、薬の包装材や本体に数字・記号で記載されています。

※以下は同じ 解説タイトルで共通の解説です。[]内は一般名で、それぞれに該当する内容が書かれています。

処方目的 解説

HIV感染症(HIV-1感染症)/[マラビロクの適応症]CCR5指向性HIV-1感染症
*製剤により使用規定は若干異なる。

解説 解説

エイズの治療は,ヌクレオシド系および非ヌクレオシド系の逆転写酵素阻害薬(エイズ治療薬(1))とHIVプロテアーゼ阻害薬(エイズ治療薬(2))の3種類の薬品を組み合わせて用いることで大きく改善されました。しかし,耐性ウイルスの出現,あるいはさまざまな副作用により服薬継続が困難な場合などの問題も生じ,上記3種類とは異なる作用機序の薬品が求められていました。ここで解説するのは,その新しいタイプのエイズ治療薬です。
ラルテグラビルカリウムとドルテグラビルナトリウム,カボテグラビルナトリウムは,HIVウイルスの複製に必要な3つの酵素の一つであるHIVインテグラーゼの触媒活性を阻害して,HIVウイルスの増殖を抑えます(HIVインテグラーゼ阻害薬)。マラビロクは,HIVウイルスに感染しにくい人が存在することから開発が始まりました。特に感染早期において多い,細胞上CCケモカイン受容体5(CCR5)を足がかりに細胞内に侵入するタイプのHIVウイルスを,細胞上のCCR5と選択的に結合することにより細胞内への侵入を阻害します。その作用から予防薬としての可能性も考えられています。
なお,カボテグラビルナトリウムは,2022年6月,内服薬と注射薬が同時に承認されました。本剤への切り替えが適切であると判断される抗HIV薬既治療患者が対象で,使用方法がユニークです。まず内服薬の本剤とリルピビリン塩酸塩(エイズ治療薬(1))(エジュラント)の併用療法を1日1回,最低28日間を目安に行い,カボテグラビルとリルピビリンに対する忍容性が確認できたら,次に本剤の筋肉注射薬(ボカブリア水懸筋注)とリルピビリンの筋肉注射薬(リカムビス水懸筋注)の2剤併用に切り替えます。筋注薬2剤の併用は1カ月または2カ月に1回の投与となり,薬剤の使用頻度が大きく低減できるようになりました。
現在,エイズ治療は,複数の抗HIV薬を組み合わせて使用する多剤併用療法が標準ですが,組み合わせにより服用回数,服用時点が異なったり,服用錠数が多くなる問題点があります。その点,ここに提示した配合剤は,1日1回1錠で服用が完結するため,のみ忘れなどにより治療効果が弱まる可能性を小さくできます。

使用上の注意

警告 解説

[トリーメク配合錠,ゲンボイヤ配合錠,ビクタルビ配合錠,ドウベイト配合錠]B型慢性肝炎を合併している人は,本剤の服用中止によりB型慢性肝炎が再燃するおそれがあります。特に非代償性の場合は重症化するおそれがあるので注意が必要です。
[トリーメク配合錠]本剤に含まれるアバカビル硫酸塩によって,皮疹,発熱,胃腸症状(吐きけ,嘔吐,下痢,腹痛など),疲労感,倦怠感,呼吸器症状(呼吸困難,咽頭痛,せきなど)を伴う過敏症が現れることがあります。
[ドウベイト配合錠]膵炎を発症する可能性のある小児の患者(膵炎の既往歴のある小児,膵炎を発症させることが知られている薬剤との併用療法を受けている小児)では,他に十分な効果の認められる治療法がない場合にのみ服用することができます。

基本的注意 解説

(1)処方医の指示を厳守……使い方が特別なので,処方医の指示どおりに服用し,服用中は血液検査を定期的に受けてください。また,服用している薬はすべて記録しておいて,それにもとづいて処方医とのコミュニケーションをとってください。

重大な副作用 解説

その他の副作用 解説

併用してはいけない薬 解説

注意して併用すべき薬

海外評価 解説

  • 6点
  • 英
  • 米
  • 独
  • 仏

プレグナンシー・カテゴリー 解説

  • PC
  • B

[ご利用上の注意]
薬の服用にあたっては、必ず処方する医師、薬剤師の指示、又は製薬会社の説明書にしたがって下さい。 また、自分が疑っていた副作用が本書に記載してあるからといって、自己判断で服用をやめたりしないでください。 疑問な点があれば、すぐに医師、薬剤師に相談して下さい。本サイトに掲載後に承認された新薬もありますので、不明な薬については、医師、薬剤師にお問い合わせ下さい。

[処方薬]は、株式会社 法研から当社が許諾を得て使用している「医者からもらった薬がわかる本 第33版(2023年7月改訂デジタル専用版)」の情報です。掲載情報の著作権は、すべて 株式会社 法研 に帰属します。

データ更新日:2023/09/27