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どぱすとん

ドパストン

内服薬

処方薬情報の見方

種別

内服薬

大分類/中分類

その他の循環器系の薬/パーキンソン症候群の薬

解説タイトル

ドパミン前駆物質(レボドパ)

一般名 解説

レボドパ
この薬の先発薬・後発薬を全て見る

剤形/保険薬価 解説

散剤 / 98.5% 1g 51.80円
カプセル剤 / 250mg 1カプセル 18.30円

製薬会社 解説

大原

先発/ジェネリック 解説

先発品

分類 解説

パーキンソン症候群治療薬

規制 解説

使用量と回数 解説

散剤またはカプセル剤の場合,1日250~750mgを1~3回に分けて服用し,その後2~3日ごとに1日250mgずつ増量。標準維持量1日1,500~3,500mg。錠剤の場合は,1日200~600mgを1~3回に分けて服用。その後2~3日ごとに1日200~400mgを徐々に増量し,2~4週間後に維持量1日2,000~3,600mg。

識別コード 解説

250mg 包装コード:OH-279 250mg 本体コード:ドパストン/250 オーハラ

その他 解説

保険収載年:1972/1

「識別コード」は、薬の包装材や本体に数字・記号で記載されています。

※以下は同じ 解説タイトルで共通の解説です。[]内は一般名で、それぞれに該当する内容が書かれています。

処方目的 解説

[レボドパ・カルビドパ水和物配合剤(空腸投与用)を除く]パーキンソン病,パーキンソン症候群に伴う下記の諸症状の治療・予防→寡動(かどう)~無動,筋強剛,ふるえ,日常生活動作障害,仮面様顔貌(がんぼう),歩行障害,言語障害,姿勢異常,突進現象,膏様顔,書字障害,精神症状,唾液分泌過剰
[レボドパ・カルビドパ水和物配合剤(空腸投与用)の適応症]レボドパ含有製剤を含む既存の薬物療法で十分な効果が得られないパーキンソン病の症状の日内変動(ウェアリングオフ現象)の改善

解説 解説

パーキンソン病では,脳内の神経伝達物質の一つドパミンが不足しています。しかし,ドパミンはそのまま投与しても脳内には入れません。レボドパは,このドパミンの前駆物質で脳内に入ることができ,ドパミンに変化して不足分を補い,パーキンソン病の症状を改善します。
その効果は,アマンタジン塩酸塩(アマンタジン塩酸塩)や抗コリン性パーキンソン症候群治療薬(抗コリン性パーキンソン症候群治療薬)より確実ですが,副作用が多く,遅効性なので,これらを使用した後に使うことが多い製剤です。
ドパミン脱炭酸酵素阻害薬のベンセラジド塩酸塩やカルビドパ水和物は,レボドパの用量を少なくし,ドパミンの副作用を軽減する働きがあるため,これらを添加した製剤もあります。なお,デュオドーパ配合経腸用液は,胃瘻(ろう)を通じて空腸に直接投与する新しいタイプのパーキンソン病治療薬です。投与開始時は原則として入院管理下で十分な観察を行い,患者ごとの適切な投与量を決定し,専用の小型携帯型注入ポンプおよびチューブを用いて直接投与することで,既存の薬物治療で十分な効果が得られない進行期パーキンソン病患者のオフ状態(より動きが緩慢になり,より強いこわばりがおこる時間帯)を短縮することが期待されます。

使用上の注意

警告 解説

基本的注意 解説

*レボドパ(ドパストン)ほかの添付文書による

(1)服用してはいけない場合……閉塞隅角緑内障/本剤の成分に対するアレルギーの前歴
(2)慎重に服用すべき場合……肝機能障害,腎機能障害/胃・十二指腸潰瘍またはその前歴/糖尿病/重い心疾患・肺疾患,気管支ぜんそく,内分泌疾患/慢性開放隅角緑内障/自殺傾向などの精神症状のある人/[レボドパ・ベンセラジド塩酸塩配合剤のみ]骨軟化症/25歳以下の患者
(3)定期検査……服用中は定期的に肝機能検査を,また閉塞隅角緑内障のおそれのある場合は,隅角や眼圧の検査を受けることが必要です。
(4)他の薬剤からの切りかえ……他の薬剤から本剤に切りかえる際は,それまでの薬剤を徐々に減量するなどの工夫が必要になります。処方医の指示を忠実に守ってください。
(5)食事……高タンパク食により,レボドパの吸収が低下するとの報告があります。服用中は,タンパク質のとりすぎに注意してください。
(6)幻覚(幻視)……本剤の服用によって幻覚(幻視)がおこることがあります。「小さな虫がたくさん見える」「鉛筆などの長いものが蛇に見える」などの症状が現れたら,必ず処方医に連絡してください。
(7)発がん性……服用により悪性黒色腫が発現したとの報告があります。
(8)危険作業は中止……本剤を服用すると,前兆のない突発的睡眠,傾眠,調節障害,注意力・集中力・反射機能などの低下がおこることがあります。服用中は,自動車の運転など危険を伴う機械の操作は行わないようにしてください。
(9)その他……
・妊婦での安全性:服用しないことが望ましい。
・授乳婦での安全性:服用しないことが望ましい。(「薬の知識」共通事項のみかた

重大な副作用 解説

(1)悪性症候群(高熱,意識障害,高度の筋硬直,不随意運動,ショック症状など)。(2)錯乱,幻覚,抑うつ。(3)胃潰瘍・十二指腸潰瘍の悪化。(4)溶血性貧血,血小板減少。(5)前兆のない突発的睡眠。(6)閉塞隅角緑内障(霧視,眼痛,充血,頭痛,吐きけなど)。
[メネシット配合錠,デュオドーパ配合経腸用液のみ](7)悪性黒色腫。
そのほかにも報告された副作用はあるので,体調がいつもと違うと感じたときは,処方医・薬剤師に相談してください。

その他の副作用 解説

(1)服用を中止し,すぐに処方医に連絡する副作用……アレルギー症状(発疹)
(2)すぐに処方医に連絡する副作用……不随意運動,多弁,見当識障害,興奮,妄想
(3)次回,受診した際に処方医に伝える副作用……病的賭博,病的性欲亢進,ドパミン調節障害症候群,めまい,頭痛,倦怠感,不眠,傾眠,味覚異常/悪心・嘔吐,食欲不振,口渇,便秘,胸やけ,下痢,唾液分泌過多,腹痛,腹部膨満感/排尿異常/起立性低血圧,心悸亢進,不整脈/視覚異常/むくみ/しわがれ声,痰・口腔内粘膜・汗・便などの変色(黒色など),発汗,熱感,体重減少,筋肉痛,耳鳴り,脱毛,唾液・尿の変色(黒色など)
(4)検査などでわかる副作用……白血球減少,貧血/血圧低下・上昇/AST・ALT・LDH・AL-P上昇/BUN上昇

併用してはいけない薬 解説

併用してはいけない薬は特にありません。ただし,併用する薬があるときは,念のため処方医・薬剤師に報告してください。

注意して併用すべき薬

(1)併用すると本剤の作用が弱まるおそれがある薬剤……テトラベナジン(テトラベナジン),抗精神病薬(フェノチアジン系薬剤(フェノチアジン系薬剤)(クロルプロマジンなど),ブチロフェノン系薬剤(ブチロフェノン系薬剤)(ハロペリドールなど),ペロスピロン水和物(非定型抗精神病薬),ピリドキシン(ビタミンB6),パパベリン塩酸塩(その他のビタミンB群),鉄剤(鉄補給剤),イソニアジド(イソニアジド
(2)本剤との併用で作用が強まることがある薬剤……血圧降下薬(メチルドパ水和物(メチルドパ水和物),節遮断薬など)
(3)併用すると不整脈をおこすことがある薬剤……ハロタンなどの全身麻酔薬
(4)併用すると精神神経系の副作用が強まることがある薬剤……他の抗パーキンソン薬(抗コリン薬(抗コリン性パーキンソン症候群治療薬),アマンタジン塩酸塩(アマンタジン塩酸塩),ブロモクリプチンメシル酸塩(乳汁分泌異常症治療薬))
(5)併用すると本剤の作用が強まるおそれがある薬剤……NMDA受容体拮抗薬(メマンチン塩酸塩(認知症治療薬(2))など)

海外評価 解説

  • 2点
  • 英
  • 米
  • 独
  • 仏

プレグナンシー・カテゴリー 解説


[ご利用上の注意]
薬の服用にあたっては、必ず処方する医師、薬剤師の指示、又は製薬会社の説明書にしたがって下さい。 また、自分が疑っていた副作用が本書に記載してあるからといって、自己判断で服用をやめたりしないでください。 疑問な点があれば、すぐに医師、薬剤師に相談して下さい。本サイトに掲載後に承認された新薬もありますので、不明な薬については、医師、薬剤師にお問い合わせ下さい。

[処方薬]は、株式会社 法研から当社が許諾を得て使用している「医者からもらった薬がわかる本 第33版(2023年7月改訂デジタル専用版)」の情報です。掲載情報の著作権は、すべて 株式会社 法研 に帰属します。

データ更新日:2023/09/27