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あもきさん
アモキサン
内服薬
種別
内服薬
大分類/中分類
精神神経科の薬/うつ病の薬
解説タイトル
三環系抗うつ薬
剤形/保険薬価 解説
細粒剤 / 10% 1g 24.30円
カプセル剤 / 10mg 1カプセル 5.90円
カプセル剤 / 25mg 1カプセル 8.60円
カプセル剤 / 50mg 1カプセル 13.10円
製薬会社 解説
ファイザー
先発/ジェネリック 解説
先発品
分類 解説
三環系抗うつ薬
規制 解説
劇薬
使用量と回数 解説
1日25~150mgを1~数回に分けて服用。症状が特に重い場合は300mgまで増量可。
識別コード 解説
10mg 包装コード:145:10mg 本体コード:145
25mg 包装コード:146:25mg 本体コード:146
50mg 包装コード:147:50mg 本体コード:147
その他 解説
保険収載年:1980/12
※以下は同じ 解説タイトルで共通の解説です。[]内は一般名で、それぞれに該当する内容が書かれています。
処方目的 解説
[アミトリプチリン塩酸塩のみの適応症]夜尿症/末梢性神経障害性疼痛
[クロミプラミン塩酸塩のみの適応症]ナルコレプシーに伴う情動脱力発作
[イミプラミン塩酸塩,クロミプラミン塩酸塩のみの適応症]遺尿症
解説 解説
効果が発現するには1~3週間を要するので,効果を早急に期待しないようにしましょう。だからといって,処方医と相談なしに薬の服用をやめては勿論いけません。
三環系抗うつ薬は,遊離モノアミンの神経細胞内への再取り込みを阻害し,神経シナプス部にモノアミンを貯えて,受容体への持続的刺激を保つことにより,うつ状態を治すと考えられています。三環系抗うつ薬の中で,アミトリプチリン塩酸塩は夜尿症と末梢性神経障害性疼痛,イミプラミン塩酸塩とクロミプラミン塩酸塩は遺尿症,さらにクロミプラミン塩酸塩はナルコレプシーに伴う情動脱力発作にも使われます。
使用上の注意
警告 解説
基本的注意 解説
(1)服用してはいけない場合……閉塞隅角緑内障/三環系抗うつ薬に対するアレルギー/心筋梗塞の回復初期/尿閉(前立腺疾患など)/モノアミン酸化酵素阻害薬(モノアミン酸化酵素の働き)(セレギリン塩酸塩(選択的MAO-B阻害薬),ラサギリンメシル酸塩(選択的MAO-B阻害薬),サフィナミドメシル酸塩(選択的MAO-B阻害薬))の服用中あるいは服用中止後2週間以内
(2)慎重に服用すべき場合……排尿困難(前立腺疾患など)/開放隅角緑内障/眼内圧亢進/心不全・心筋梗塞・狭心症・不整脈(発作性頻拍,刺激伝導障害など)などの心疾患/甲状腺機能亢進症/てんかんなどのけいれん性疾患またはこれらの前歴/躁(そう)うつ病/脳の器質障害または統合失調症の素因のある人/衝動性が高い併存障害を有する人/自殺念慮または自殺企図の既往のある人,自殺念慮のある人/高齢者
(3)急な減量・中止……本剤の服用量を急激に減らしたり中止したりすると,吐きけ,頭痛,倦怠感,刺激を受けやすい,情動不安,睡眠障害などの離脱症状が現れることがあります。自己判断で減量や中止をしないでください。
(4)悪性症候群……本剤の服用によって悪性症候群がおこることがあります。無動緘黙(かんもく)〈緘黙=無言症〉,強度の筋強剛, 嚥下(えんげ)困難, 頻脈, 血圧の変動, 発汗などが発現し,引き続いて発熱がみられたら, 服用を中止して体を冷やす, 水分を補給するなどして,ただちに処方医へ連絡してください。高熱が続き, 意識障害, 呼吸困難, 循環虚脱, 脱水症状, 急性腎障害へと移行して死亡した例が報告されています。
(5)セイヨウオトギリソウ(セント・ジョーンズ・ワート)含有食品……一緒に摂取すると本剤の血中濃度が低くなり作用が弱まるおそれがあるので,本剤の服用中はセイヨウオトギリソウ含有食品を摂取しないでください。
(6)海外での臨床試験・疫学調査結果……抗うつ薬の服用で,24歳以下の患者で自殺念慮・自殺企図の発現リスクが上昇すると報告されています。また,50歳以上の患者で骨折のリスクが上昇すると報告されています。
(7)危険作業は中止……本剤を服用すると,眠け,注意力・集中力・反射運動能力などの低下がおこることがあります。服用中は,自動車の運転など危険を伴う機械の操作は行わないようにしてください。
(8)その他……
・妊婦での安全性:有益と判断されたときのみ服用。
・授乳婦での安全性:治療上の有益性・母乳栄養の有益性を考慮し,授乳の継続・中止を検討。
・小児での安全性:服用しないことが望ましい。(「薬の知識」共通事項のみかた)
重大な副作用 解説
[アミトリプチリン塩酸塩,トリミプラミンマレイン酸塩,アモキサピンのみ](6)幻覚,せん妄,精神錯乱,けいれん。
[イミプラミン塩酸塩,クロミプラミン塩酸塩,ノルトリプチリン塩酸塩のみ](7)てんかん発作。
[イミプラミン塩酸塩,クロミプラミン塩酸塩,アモキサピンのみ](8)肝機能障害,黄疸。
[イミプラミン塩酸塩,クロミプラミン塩酸塩のみ](9)間質性肺炎, 好酸球性肺炎。(10)QT延長,心室頻拍。
[アミトリプチリン塩酸塩のみ](11)心筋梗塞。(12)顔や舌のむくみ。
[イミプラミン塩酸塩のみ](13)心不全。
[クロミプラミン塩酸塩のみ](14)横紋筋(おうもんきん)融解症(筋肉痛,脱力感など)。
[アモキサピンのみ](15)口周部などの不随意運動(遅発性ジスキネジア)。(16)皮膚粘膜眼症候群(スティブンス-ジョンソン症候群),中毒性表皮壊死融解症(TEN),急性汎発性発疹性膿疱症。
そのほかにも報告された副作用はあるので,体調がいつもと違うと感じたときは,処方医・薬剤師に相談してください。
その他の副作用 解説
(2)すぐに処方医に連絡する副作用……動悸,不整脈,心発作,心ブロック,頻脈/眠け,不眠,不安,口周部などの不随意運動(長期服用時),ふるえなどのパーキンソン症状,運動失調,四肢の知覚異常,焦燥,構音障害/黄疸/口渇,悪心・嘔吐,食欲不振,下痢,便秘,味覚異常/尿閉,排尿困難/体重増加,ふらつき,頭痛,めまい,倦怠感,発汗,視調節障害
(3)検査などでわかる副作用……血圧上昇,血圧低下/白血球減少/肝機能障害,AST・ALT上昇/眼内圧亢進
併用してはいけない薬 解説
注意して併用すべき薬
(2)併用すると本剤の作用が弱まるおそれがある薬剤など……スルファメトキサゾール・トリメトプリム(複合化学療法薬),カルバマゼピン(カルバマゼピン),フェニトイン(フェニトイン)
(3)本剤との併用で作用が強まることがある薬剤……アドレナリン作働薬(アドレナリン,ノルアドレナリン),血糖降下剤(インスリン,経口血糖降下剤),ワルファリンカリウム(ワルファリンカリウム)
(4)本剤との併用で作用が弱まることがある薬剤……グアネチジン硫酸塩,硫酸ベタニジン,コリン作動薬(ピロカルピン塩酸塩)
(5)併用するとけいれん発作の危険性が増大することがある薬剤……トラマドール塩酸塩(がん疼痛治療薬(7))
(6)本剤との併用で消化管粘膜刺激が現れやすくなる薬剤……カリウム製剤(徐放性,腸溶剤)
海外評価 解説
- 3点
プレグナンシー・カテゴリー 解説
- C
- [ご利用上の注意]
- 薬の服用にあたっては、必ず処方する医師、薬剤師の指示、又は製薬会社の説明書にしたがって下さい。 また、自分が疑っていた副作用が本書に記載してあるからといって、自己判断で服用をやめたりしないでください。 疑問な点があれば、すぐに医師、薬剤師に相談して下さい。本サイトに掲載後に承認された新薬もありますので、不明な薬については、医師、薬剤師にお問い合わせ下さい。
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データ更新日:2024/10/15