病気事典[家庭の医学]
くらげししょう
クラゲ刺傷
クラゲ刺傷について解説します。
執筆者:
大阪府立急性期・総合医療センター副院長
吉岡敏治
どんな外傷か
クラゲの触手にある刺胞(しほう)から、有毒物質が注入されて発症する皮膚炎です。
クラゲ、イソギンチャク、サンゴなどの腔腸(こうちょう)動物には刺胞があります。触手に触れるとこの刺胞が発射され、皮膚に突き刺さって毒物が注入されます。
非常に強い毒性があるものは少ないのですが、毒のある腔腸動物は70種類にのぼり、なかにはオーストラリアや東南アジアにいるボックスジェリーフィッシュのように、刺されると死亡に至るものもあります。
症状の現れ方
触手に触れると同時に激しい痛みが走り、露出部位には線状に並ぶじんま疹に似た発疹が現れます。そののちに、潰瘍となることもあり、重症になると嘔吐、呼吸困難を起こすことがあります。
応急処置はどうするか
刺された部位をこすらないで、残っている触手は軍手などを着用してていねいに取り除いてください。
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