病気事典[家庭の医学]
せいじんもかかるはんぷくせいへんとうえん
成人もかかる反復性扁桃炎
成人もかかる反復性扁桃炎について解説します。
執筆者:
東京女子医科大学東医療センター耳鼻咽喉科准教授 余田敬子
成人もかかる反復性扁桃炎の解説(コラム)
扁桃腺(へんとうせん)が頻回に炎症を繰り返して、年に4回以上、2年間に5〜6回以上急性扁桃炎(へんとうえん)を繰り返す場合を反復性扁桃炎(以前は習慣性アンギーナ〈扁桃炎〉ともいわれた)といいます。その多くは細菌による感染症で、児童から青少年に多い病気ですが、30代以降の成人にもみられます。
炎症を反復する扁桃のなかには常に細菌の小さい巣が潜むようになり、過労や内的・外的ストレスを引き金に扁桃に急性炎症を繰り返し起こします。扁桃炎を反復する人のなかには扁桃周囲膿瘍(へんとうしゅういのうよう)という重い扁桃炎を起こす場合もあり、扁桃炎を計8回以上繰り返した場合が、扁桃摘出手術を考慮する目安になります。
また、扁桃に潜む細菌の病巣が扁桃以外の腎臓や皮膚の炎症の原因になるケース(扁桃病巣感染症という)があり、扁桃摘出手術でそれらが治ることが少なくありません。
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