病気事典[家庭の医学]
がんぐりおん
ガングリオン<皮膚の病気>
ガングリオン<皮膚の病気>について解説します。
執筆者:
群馬大学大学院医学系研究科皮膚科学准教授 田村敦志
どんな病気か
皮膚よりも深いところから発生したゼリー状の内容物が入った袋で、腱鞘(けんしょう)(腱を包むさや)や関節包(かんせつほう)(関節を包む袋)と連続あるいは近接しています。
関節包や腱鞘の変性により発生します。
症状の現れ方
関節の周辺に、米粒大からピンポン玉くらいまでの隆起したしこりができます。通常、皮膚の表面には変化はなく、しこりは皮膚の下に触れます(図89)。手首にできることが多く、不快感がありますが、多くの場合痛みはありません。ただし、神経が圧迫されると痛みが出ることもあります。
治療の方法
診断がつけば、放置しておいて差し支えありません。大きくなるもの、痛みが強いもの、神経の圧迫による症状が出るものには治療を行います。
治療法は、注射器で内容物を吸引後、皮膚の上から圧迫します。繰り返し内容物がたまる場合には手術で摘出することもあります。
病気に気づいたらどうする
皮膚科または整形外科専門医を受診して診断を確定したうえで、治療法を相談してください。
情報提供元 :
(C)株式会社 法研
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