病気事典[家庭の医学]
とうそう
凍瘡
凍瘡について解説します。
執筆者:
西神戸医療センター皮膚科部長 堀川達弥
どんな病気か
いわゆる「しもやけ」で、寒冷による血行障害が原因で起こります。
寒冷にさらされた直後には静脈と動脈が収縮していますが、そのあとに動脈は静脈よりも早く拡張します。そのため、動脈は拡張しているのに静脈は収縮している状態が起こり、組織内に滲出液(しんしゅつえき)や炎症起因物質がもれて炎症や浮腫(ふしゅ)(むくみ)が起こると考えられています。
症状の現れ方
手の指、足の指や耳が赤くはれます。患部が全体に紫がかった赤色になって腫脹(しゅちょう)する樽柿型(たるがきがた)と、環状に赤くなる多形滲出性紅斑型(たけいしんしゅつせいこうはんがた)の2種類があります。
予防と応急処置
寒冷に対する対策として、厚い靴下をはく、手袋や耳当てをするなどの注意が必要です。入浴時にマッサージをしたり、患部をお湯と水で交互に刺激することもよいでしょう。
情報提供元 :
(C)株式会社 法研
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