病気事典[家庭の医学]
ちゅうししょう
虫刺症
虫刺症について解説します。
執筆者:
島根大学医学部皮膚科教授 森田栄伸
どんな病気か
蚊、ブヨ、ノミなどの昆虫や、イエダニなどの吸血性ダニに刺されて生じた皮膚炎です。毒蛾(が)などの幼虫や成虫の毒毛との接触により生じた皮膚炎(毛虫皮膚炎や毒蛾皮膚炎)も含まれます。
症状の現れ方
刺されたあと30分以内に、かゆみを伴うやや隆起した赤い発疹が現れます。1~2時間後には発疹は消失あるいは軽減しますが、6~48時間後に再びかゆみを伴う赤い発疹が生じます。時に水ぶくれとなる場合もあります。
ノミやイエダニでは6時間以後に反応が出てくることが多く、虫刺されに気づかないこともあります。毛虫皮膚炎や毒蛾皮膚炎では、やや隆起した赤い発疹が多数集まって現れます。
治療の方法
発疹に対してはステロイド外用薬を塗布し、症状が強い場合にはステロイド薬を短期間内服します。可能なかぎり原因となる虫を特定して、再び同じ発疹が出ないような対策をとることが必要です。
病気に気づいたらどうする
かゆみのために引っかいて症状が悪化するので、引っかかないように気をつけます。近くの皮膚科専門医のいる医療機関を受診して診断、治療を受けます。
情報提供元 :
(C)株式会社 法研
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