病気事典[家庭の医学]

じこめんえきしっかん

自己免疫疾患

自己免疫疾患について解説します。

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自己免疫疾患の解説(コラム)

 生体には、侵入した有害な異物や細菌、ウイルスを自分の体にはないものだと認識して、その侵入者を攻撃して排除する防衛網が備わっています。この仕組みを免疫といいますが、免疫の仕組みの一部が狂ってしまい、敵か味方か見分けがつかなくなり、自分自身の体に向かって攻撃をしかけてしまう病気になることがあります。

 これを自己免疫疾患といい、大きく分けて、全身にいろいろな症状が現れ、一定の臓器に決まっていない臓器非特異的(ぞうきひとくいてき)自己免疫疾患と、ある臓器に限って症状が現れる臓器特異的(ぞうきとくいてき)自己免疫疾患の2つがあります。

 前者は、関節リウマチや全身性エリテマトーデスなどで、膠原病(こうげんびょう)としてまとめられることもあります。

 後者の代表は慢性甲状腺炎(橋本病)で、そのほか、バセドウ病、悪性貧血、原発性胆汁性肝硬変(げんぱつせいたんじゅうせいかんこうへん)、尋常性天疱瘡(じんじょうせいてんぽうそう)、1型糖尿病など、いろいろな臓器に対する自己免疫疾患があります。

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