病気事典[家庭の医学]
にこちんさんけつぼうしょう(ないあしんけつぼうしょう・ぺらぐら)
ニコチン酸欠乏症(ナイアシン欠乏症・ペラグラ)
ニコチン酸欠乏症(ナイアシン欠乏症・ペラグラ)について解説します。
執筆者:
東北大学大学院医学系研究科先端再生生命科学教授 菅原 明
原因は何か
ニコチン酸とは、NA
不規則な食事をするアルコール多飲者で欠乏症がみられることがあります。
症状の現れ方
ニコチン酸欠乏症(ナイアシン欠乏症)はペラグラとも呼ばれ、皮膚炎、下痢と認知症(にんちしょう)が主な症状です。皮膚炎では顔面、頸部(けいぶ)や手足などの日光に当たる部分に両側性、左右対称性に発赤(ほっせき)、水疱(すいほう)、痂皮(かひ)(かさぶた)の形成や褐色の色素沈着が現れます。下痢は激しく、一般の止痢薬は無効で、ニコチン酸類の投与が必要になります。
精神症状としては認知症症状、不安、抑うつ状態、せん妄、幻覚が現れます。神経症状としては錐体路(すいたいろ)症状、錐体外路(すいたいがいろ)症状、小脳症状、末梢神経障害が現れます。
治療の方法
ニコチン酸アミドを1日50~100㎎投与します。ニコチン酸だけでなく、他のビタミンBの欠乏を合併することも多いので、ビタミン
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情報提供元 :
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