病気事典[家庭の医学]
ひこつしんけいまひ
腓骨神経麻痺
腓骨神経麻痺について解説します。
執筆者:
ベスイスラエル・ディーコネス医療センター/ハーバード大学神経内科准教授
野寺裕之
徳島大学医学部神経内科学教授
梶 龍兒
どんな病気か
腓骨神経のはたらきは、足首や足指を持ち上げ(背屈(はいくつ))、下腿外側の皮膚感覚を支配することです。腓骨神経は膝(しつ)関節外側のやや末梢で圧迫を受けやすく、腓骨神経麻痺の原因としては、長時間にわたって足を組む姿勢をとることや、草むしりのような膝を曲げた姿勢をとること、硬い床の上で横向きに寝ることなどがあります。
関節リウマチの患者さんは関節の変形により、これらの誘因がなくても腓骨神経麻痺がみられることがあります。
症状の現れ方
下腿外側から足背部(足の甲)にかけてのしびれや感覚異常があり、足首や足指を上げることができない、いわゆる「垂れ足」になります。「垂れ足」が明らかでない時でも、障子の敷居で足を引っかけたり、サンダルが脱げやすいといった症状がみられることがあります。
治療の方法
症状が軽く、足を組むなどの明らかな誘因がある場合には、生活習慣の改善で軽快することがほとんどです。重症例では外科的な神経開放術が行われます。
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情報提供元 :
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