病気事典[家庭の医学]
ずいじけつあつとかていけつあつ
随時血圧と家庭血圧
随時血圧と家庭血圧について解説します。
執筆者:
杏林大学医学部高齢医学講師 長谷川浩
東京大学大学院医学系研究科加齢医学准教授 秋下雅弘
随時血圧と家庭血圧の解説(コラム)
通常、血圧は診察室で計測されますが、自動血圧計の普及に伴い家庭で血圧を測る機会が増えています。後者の血圧を家庭血圧と呼ぶのに対し、前者のように診察室で測る血圧をオフィス血圧あるいは随時血圧と呼んでいます。
両者の違いは白衣高血圧や仮面高血圧(コラム)を反映し、平均して家庭血圧は随時血圧よりやや低くなるとされています。そのほか、随時血圧が一定の時刻の血圧(日中の外来受診時)しかみることができないのに対し、家庭血圧では早朝や夜間、運動や食事のあとなど、日常生活のなかで起こる血圧の変化をみることが可能で、より重要だとされています。
実際、血圧は早朝起床時に高く、深夜に下がるのが一般的ですが、早朝に多い脳卒中(のうそっちゅう)や心筋梗塞(しんきんこうそく)、および夜間のふらつき転倒といった事故予防の観点から、家庭血圧により変動幅をみることは診療するうえで大変参考になります。
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