病気事典[家庭の医学]

はんくつい

反屈位

反屈位について解説します。

執筆者:

どんな病気か

正常な分娩の経過では、頭位の胎児は骨盤入口部であごを引いて胸につけた屈位をとります(第一回旋)。産道に入る姿勢としては、この胎勢が児頭が最も細くなって産道をとおりやすくなります。

胎児が逆にあごをあげた姿勢をとる場合を反屈位と呼び、分娩の進行不良の原因になることがあります。児頭の回旋の異常と反屈は組み合わさって起こることもあります。反屈の程度が強くなればなるほど、産道を児頭がとおりにくくなり、分娩が困難になります。

原因は何か

骨盤の形態異常が原因になりますが、はっきりしないこともあります。

症状の現れ方

分娩の進行が不良な時、反屈位になっていないかどうかを検討する必要があります。

検査と診断

内診、超音波検査、必要に応じて骨盤X線検査を行って診断します。反屈の程度により頭頂位(とうちょうい)、前頭位(ぜんとうい)、額位(がくい)、顔位(がんい)に分類されます(図19)。

治療の方法

経腟(けいちつ)分娩が可能かどうかを検討します。反屈位でも、骨盤が十分に広ければ経腟分娩が行える場合もあります。経腟分娩が無理と判断した場合には、帝王切開による分娩を行います。

情報提供元 : (C)株式会社 法研 執筆者一覧
掲載情報の著作権は提供元企業等に帰属します。