病気事典[家庭の医学]
かじゅくじ
過熟児
過熟児について解説します。
執筆者:
新潟市民病院総合周産期母子医療センター新生児科副センター長
山崎 肇
どんな病気か
いわゆる胎盤(たいばん)機能不全症候群の症状が認められる新生児のことをいいます。現在は適切な表現ではないとされており、使用されません。過期産(かきさん)児(在胎42週以上で出生した児)と同じではありませんが、この胎盤機能不全症候群は過期産児によく認められます。
症状の現れ方
皮膚が乾燥し、ひび割れ、しわが多い、全体にやせているなどの胎内栄養不全型の症状を示します。また、胎便による羊水混濁(こんだく)、胎便による胎盤・臍帯(さいたい)の緑色の着色、さらに臍帯・皮膚・爪の黄染(おうせん)などの所見が認められます。以上の所見を過熟徴候といいます。
治療の方法
低血糖、脱水、呼吸障害などの有無に注意が必要です。臨床症状が認められる場合は、保育器内に収容して輸液や酸素投与などの治療が必要です。
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