<警告><基本的注意>*プラノプロフェン(ニフラン),ロキソプロフェンナトリウム水和物(ロキソニン)の添付文書による
(1)服用してはいけない場合……消化性潰瘍/重い血液異常・肝機能障害・腎機能障害・心機能不全/本剤の成分に対するアレルギーの前歴/アスピリンぜんそく,またはその前歴/妊娠末期
[プラノプロフェンのみ]重い高血圧症
(2)慎重に服用すべき場合……消化性潰瘍の前歴/血液異常またはその前歴/肝機能障害・腎機能障害またはその前歴/心機能異常/アレルギーの前歴/気管支ぜんそく/潰瘍性大腸炎,クローン病/高齢者
[プラノプロフェンのみ]出血傾向/高血圧症/SLE(全身性エリテマトーデス)
(3)女性……非ステロイド系解熱鎮痛薬を長期服用している女性に,一時的な不妊が認められたとの報告があります。
(4)過度の体温低下など……過度の体温低下,虚脱,四肢の冷却などがおこることがあります。特に高熱を伴う幼小児や高齢者,消耗性疾患の人は十分な注意が必要です。
(5)長期服用……慢性疾患(関節リウマチ,変形性関節症など)の人が長期服用する場合は定期的に尿や血液,肝機能などの検査を受ける必要があります。
(6)血液障害……服用中に発熱,咽頭痛が現れたときは,重症の血液障害を疑ってみる必要があります。
(7)高齢者……1日1回服用の場合は,体外への排泄に時間がかかるので,高齢者には好ましくないとの意見もあります。腎機能が低下している人も同様です。
(8)その他……
・妊婦での安全性:未確立。有益と判断されたときのみ服用。妊娠末期は服用しない。
・授乳婦での安全性:[プラノプロフェン]未確立。有益と判断されたときのみ服用。[ロキソプロフェンナトリウム水和物]原則として服用しない。やむを得ず服用するときは授乳を中止。
・小児での安全性:未確立。(
「薬の知識」共通事項のみかた)
<重大な副作用>(1)ショック,アナフィラキシー様症状(じん麻疹,喉頭浮腫,呼吸困難など)。(2)皮膚粘膜眼症候群(スティブンス-ジョンソン症候群),中毒性表皮壊死融解症(TEN)。(3)急性腎不全,ネフローゼ症候群。(4)間質性肺炎(発熱,せき,呼吸困難など)。(5)肝機能障害,黄疸。(6)ぜんそく発作,ぜんそく発作の誘発。
[プラノプロフェンのみ](7)消化性潰瘍, 胃腸出血。(8)好酸球性肺炎。
[ロキソプロフェンナトリウム水和物のみ](9)無顆粒球症,溶血性貧血,白血球減少,血小板減少。(10)間質性腎炎。(11)うっ血性心不全。(12)重い消化性潰瘍または小腸,大腸からの吐血,下血,血便などの消化管出血,それに伴うショック。(13)消化管穿孔(せんこう)。(14)小腸・大腸の潰瘍に伴う狭窄・閉塞。(15)劇症肝炎。(16)無菌性髄膜炎(発熱,頭痛,悪心・嘔吐,項部硬直,意識混濁など)。(17)横紋筋融解症(筋肉痛,脱力感など)。(18)(類似薬で)再生不良性貧血。
そのほかにも報告された副作用はあるので,体調がいつもと違うと感じたときは,処方医・薬剤師に相談してください。
<その他の副作用>(1)服用を中止し,すぐに処方医に連絡する副作用……アレルギー症状(発疹,かゆみ,じん麻疹,発熱),消化性潰瘍,小腸・大腸の潰瘍
(2)次回,受診した際に処方医に伝える副作用……食欲不振,悪心・嘔吐,胃痛,腹痛,胃・腹部不快感,下痢,便秘,口内炎,口渇,胸やけ,消化不良,腹部膨満/頭痛,ふらつき感,眠け,倦怠感,耳鳴り,不眠,めまい,しびれ/排尿困難/むくみ/動悸,顔面熱感,胸痛
(3)検査などでわかる副作用……顆粒球・血小板減少,血小板機能低下(出血時間の延長),貧血/血圧上昇/AST・ALT・AL-P・LDH・γ-GTP上昇/白血球減少,好酸球増多/BUN上昇/血尿,タンパク尿
<併用してはいけない薬>(1)[イブプロフェン]ジドブジン(
エイズ治療薬(1))→血友病の人では出血傾向が増強したとの報告があります。(2)[フルルビプロフェン]エノキサシン水和物,ロメフロキサシン,ノルフロキサシン,プルリフロキサシン(
ニューキノロン剤)→併用するとけいれんが現れることがあります。
<注意して併用すべき薬>(1)本剤との併用で作用が弱まる薬剤……チアジド系利尿降圧薬(
チアジド系薬剤),降圧薬(ベーター・ブロッカー(
ベーター・ブロッカー(適応症が高血圧症のみのもの)),ACE阻害薬(
ACE阻害薬(アンジオテンシン変換酵素阻害薬)),ARB(
ARB(アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬))),フロセミド(
ループ利尿薬)(プラノプロフェンのみ)
(2)本剤との併用で作用が強まる薬剤……スルフォニルウレア系糖尿病用薬(
糖尿病治療薬(スルフォニルウレア系)),抗凝血薬・抗血小板薬,炭酸リチウム製剤(
躁病に用いる薬),メトトレキサート(
メトトレキサート)(
メトトレキサート)(ロキソプロフェンナトリウム水和物のみ)
(3)本剤との併用に注意が必要な薬剤……ニューキノロン系抗菌薬(
ニューキノロン剤)と併用すると,けいれんをおこしやすくなります(ケトプロフェン,フルルビプロフェンでは併用禁忌です)。ACE阻害薬(
ACE阻害薬(アンジオテンシン変換酵素阻害薬)),ARB(
ARB(アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬))と併用すると腎機能障害がおこることがあります。
[プラノプロフェン]イグラチモド(
その他のディーマード(DMARD)製剤)と併用すると,胃腸障害の発現率が増加するおそれがあります。