<警告><基本的注意>(1)使用してはいけない場合……本剤の成分に対するアレルギーの前歴/ポルフィリン症/がんが気管支軟骨層より外側に浸潤している人/太い気管の広範な病巣または気管狭窄を来している人/肺の亜区域支より末梢側にがんのある人/食道がんにおいて,化学放射線療法または放射線療法前のCT検査で腫瘍が大動脈に浸潤している(AortaT4)と診断された人
(2)慎重に使用すべき場合……光線過敏症をおこすことがある医薬品を併用している人/肺がんにおける気管がん/肝機能障害/高齢者
(3)光線過敏症……(1)本剤の使用により光感受性が高められると,光線過敏症をおこすことがあります。そのため,使用後の2週間は直射日光を避け,遮光カーテンなどを用いて照度500ルクス以下に調整した室内で過ごします。また,投与後3日間はサングラスをかけます。(2)使用後2週間が経過した後に指,手のひら,手の甲を直射日光で5分間曝露させたとき,紅斑,水疱などの光線過敏反応を示した場合には,さらに1週間直射日光を避けるなどして,異常がみられなくなるまで同様の試験を繰り返し行います。(3)光線過敏反応が消失した後も,使用後4週間以内の外出に際しては帽子,手袋,長袖などの衣類やサングラスを使用して日光を避けるようにします。
(4)定期的検査……早期肺がんの光線力学的療法後は,定期的に内視鏡検査,細胞診,組織診などを行い,病巣の経過を観察していきます。
(5)クロレラ加工品など……本剤の使用時およびその前後にクロレラ加工品などを摂取すると,光線過敏症をおこすおそれがあるので,十分注意してください。摂取した場合には,直射日光を避けてください。
(6)その他……
・妊婦での安全性:有益と判断されたときのみ使用。
・授乳婦での安全性:原則として使用しない。やむを得ず使用するときは授乳を中止。
・小児での安全性:未確立。(
「薬の知識」共通事項のみかた)
<重大な副作用>(1)(レーザ光照射後,肉芽形成による気管狭窄から)呼吸困難。(2)肝機能障害。
そのほかにも報告された副作用はあるので,体調がいつもと違うと感じたときは,処方医・薬剤師に相談してください。
<その他の副作用>(1)おこることがある副作用……光線過敏症,かゆみ/喀痰,血痰,せき,咽頭痛/しゃっくり/食道痛,嚥下障害,下痢,嚥下痛,上腹部痛,悪心,嘔吐,便秘,食道炎/発熱,倦怠感,胸部不快感,背部痛
(2)検査などでわかる副作用……血中アルブミン減少,リンパ球減少・増多,白血球減少・増多,好中球減少・増多,単球増多,ヘモグロビン減少・増多,血小板減少,血中カリウム上昇,乳状血清/BUN上昇,タンパク尿/低酸素症/CRP上昇/心電図異常(房室ブロック,洞性頻脈),低カルシウム血症
<併用してはいけない薬>併用してはいけない薬は特にありません。ただし,併用する薬があるときは,念のため処方医・薬剤師に報告してください。
<注意して併用すべき薬>(1)併用によって本剤の光感受性を高め,光線過敏症をおこすことがある薬剤……テトラサイクリン系薬剤(
テトラサイクリン系抗生物質),スルフォンアミド系薬剤,フェノチアジン系薬剤(
フェノチアジン系薬剤),スルフォニルウレア系血糖降下剤(
糖尿病治療薬(スルフォニルウレア系)),チアジド系利尿薬(
チアジド系薬剤),ニューキノロン系抗菌薬(
ニューキノロン剤),非ステロイド性消炎鎮痛薬,フルオロウラシル系抗悪性腫瘍薬,メトトレキサート(
メトトレキサート)(
メトトレキサート),グリセオフルビン,メトキサレン(
メトキサレン)など