<警告><基本的注意>*タモキシフェンクエン酸塩(ノルバデックス),トレミフェンクエン酸塩(フェアストン)の添付文書による
(1)服用してはいけない場合……妊婦または妊娠している可能性のある人
[タモキシフェンクエン酸塩]本剤の成分に対するアレルギーの前歴
[トレミフェンクエン酸塩]QT延長またはその前歴/低カリウム血症/クラスIa(キニジン塩酸塩(
キニジン硫酸塩水和物),プロカインアミド塩酸塩(
プロカインアミド塩酸塩)など)またはクラスⅢ(アミオダロン塩酸塩(
アミオダロン塩酸塩),ソタロール塩酸塩(
ベーター・ブロッカー(適応症に不整脈を含むもの))など)の抗不整脈薬の服用中/授乳婦
(2)慎重に服用すべき場合……[タモキシフェンクエン酸塩]白血球減少・血小板減少のある人
[トレミフェンクエン酸塩]骨髄機能抑制/重度の徐脈などの不整脈,心筋虚血などの不整脈をおこしやすい心疾患/高齢者
(3)妊娠・避妊……(1)本剤は,妊娠していないことを確認して処方されます(トレミフェンクエン酸塩は,閉経初期の人に処方されることがあります)。(2)服用中は,ホルモン剤以外の方法で避妊してください。(3)服用中に妊娠が確認された場合・疑われた場合は,ただちに服用を中止します。
(4)定期検査……服用により,子宮体がん,子宮内膜ポリープ,子宮内膜増殖症などがおこることがあります。服用中は定期的に検査を受け,不正出血などの婦人科症状がみられたら,ただちに処方医に連絡してください。
(5)外国での報告……[タモキシフェンクエン酸塩]QT間隔の延長,トルサード・ドゥ・ポアント(心室性頻拍の一種)の発現が報告されています。
(6)その他……
・授乳婦での安全性:[タモキシフェンクエン酸塩]原則として服用しない。やむを得ず服用するときは授乳を中止。
・小児での安全性:[タモキシフェンクエン酸塩]未確立。(
「薬の知識」共通事項のみかた)
<重大な副作用>(1)血栓塞栓症,静脈炎。(2)肝機能障害(劇症肝炎,肝炎,胆汁うっ滞,肝不全など),黄疸。(3)子宮筋腫,子宮内膜ポリープ,子宮内膜増殖症,子宮内膜症。
[タモキシフェンクエン酸塩のみ](4)無顆粒球症,白血球減少,好中球減少,貧血,血小板減少。(5)視力異常,視覚障害(白内障,網膜症,網膜萎縮,視神経症,視神経炎,視神経萎縮など)。(6)(骨転移のある人で服用開始初期に)高カルシウム血症。(7)間質性肺炎。(8)アナフィラキシー(冷感,呼吸困難,血圧低下など),血管浮腫。(9)皮膚粘膜眼症候群(スティブンス-ジョンソン症候群)。(10)水疱性類天疱瘡(るいてんぽうそう)。(11)膵炎。
そのほかにも報告された副作用はあるので,体調がいつもと違うと感じたときは,処方医・薬剤師に相談してください。
<その他の副作用>[タモキシフェンクエン酸塩]
(1)おこることがある副作用……無月経,月経異常,性器出血,腟分泌物,卵巣のう腫,卵巣のう胞,陰部そう痒,子宮頸管ポリープ,腟ポリープ/悪心・嘔吐,食欲不振,下痢,腹痛/頭痛,眩暈・めまい,不眠,抑うつ状態,感覚異常(錯感覚,味覚異常を含む)/発疹,発汗,脱毛,皮膚血管炎,皮膚エリテマトーデス,晩発性皮膚ポルフィリン症,放射線照射リコール反応/筋肉痛,ほてり・潮紅,体重増加,浮腫,骨痛,腫瘍部の疼痛・発赤,倦怠感,疲労,頻尿,下肢けいれん
(2)検査などでわかる副作用……肝機能異常,脂肪肝(非アルコール性脂肪性肝炎を含む)/高トリグリセリド血症
<併用してはいけない薬>[トレミフェンクエン酸塩]クラスIa抗不整脈薬 (キニジン塩酸塩(
キニジン硫酸塩水和物),プロカインアミド塩酸塩(
プロカインアミド塩酸塩)など),クラスⅢ抗不整脈薬(アミオダロン塩酸塩(
アミオダロン塩酸塩),ソタロール塩酸塩(
ベーター・ブロッカー(適応症に不整脈を含むもの))など)→QT延長を強め,心室性頻拍などをおこすおそれがあります。
<注意して併用すべき薬>(1)本剤との併用で抗凝血作用が強まる薬剤……クマリン系抗凝血薬(
ワルファリンカリウム)
(2)併用すると本剤の作用を強めることがある薬剤……リトナビル(
エイズ治療薬(2))
(3)併用すると高カルシウム血症がおこることがある薬剤……[トレミフェンクエン酸塩]チアジド系利尿薬(
チアジド系薬剤)
(4)併用すると本剤の血中濃度が低下することがある薬剤……[タモキシフェンクエン酸塩]選択的セロトニン再取り込み阻害薬(パロキセチン(
選択的セロトニン再取り込み阻害薬)など),リファンピシン(
リファンピシン)/[トレミフェンクエン酸塩]フェノバルビタール(
バルビツール酸誘導体),フェニトイン(
フェニトイン),カルバマゼピン(
カルバマゼピン),リファンピシン(
リファンピシン)