<警告><基本的注意>*エチゾラム(デパス),ジアゼパム(セルシン)の添付文書による
(1)服用してはいけない場合……急性狭隅角緑内障/重症筋無力症
[ジアゼパム]リトナビル(
エイズ治療薬(2))の服用中
(2)慎重に服用すべき場合……心機能障害/肝機能障害,腎機能障害/脳の器質的障害/中等度の呼吸障害または重い呼吸障害(呼吸不全)/小児,高齢者,衰弱している人
(3)依存性……作用持続型の製剤(フルトプラゼパム,ロフラゼプ酸エチル,プラゼパム)も出現していますが,依存性には特に注意してください。
(4)アルコール(飲酒)……アルコールと併用すると,精神機能, 知覚・運動機能の低下をおこすおそれがあるので,服用するときはできるだけ飲酒を控えてください。
(5)危険作業は中止……本剤を服用すると,眠け,注意力・集中力・反射運動能力などの低下がおこることがあります。服用中は,自動車の運転など危険を伴う機械の操作は行わないようにしてください。
(6)その他……
・妊婦での安全性:有益と判断されたときのみ服用。
・授乳婦での安全性:原則として服用しない。やむを得ず服用するときは授乳を中止。
・小児での安全性:未確立。(
「薬の知識」共通事項のみかた)
<重大な副作用>(1)薬物依存,服用量の急激な減少や服用中止による離脱症状(けいれん発作,せん妄,ふるえ,不眠,不安,幻覚,妄想など)。(2)呼吸抑制。
[エチゾラムのみ](3)本剤の服用,本剤の急激な減量・中止,抗精神病薬などとの併用による悪性症候群(発熱,強度の筋強剛,嚥下(えんげ)困難,頻脈,血圧の変動,発汗など)。(4)肝機能障害,黄疸。(5)横紋筋融解症(筋肉痛,脱力感など)。(6)間質性肺炎(発熱,せき,呼吸困難など)。
[ジアゼパムのみ](7)(統合失調症などの精神障害での服用で)刺激興奮,錯乱。
そのほかにも報告された副作用はあるので,体調がいつもと違うと感じたときは,処方医・薬剤師に相談してください。
<その他の副作用>(1)服用を中止し,すぐに処方医に連絡する副作用……アレルギー症状(発疹,じん麻疹,かゆみ)
(2)すぐに処方医に連絡する副作用……眼瞼けいれん,瞬目過多,羞明(しゅうめい)感,眼乾燥感などの目の症状
(3)次回,受診した際に処方医に伝える副作用……眠け,ふらつき,めまい,歩行失調,頭痛・頭重,言語障害,不眠,酩酊感,興奮,焦躁,振戦,眼症状(霧視,調節障害),健忘,刺激興奮,錯乱/呼吸困難感/動悸,立ちくらみ/口渇,悪心・吐きけ・嘔吐,食欲不振,胃・腹部不快感,腹痛,便秘,下痢/倦怠感,脱力感/疲労しやすい,筋弛緩などの筋緊張低下症状/発汗,排尿障害,浮腫,鼻閉/乳汁分泌,女性化乳房
(4)検査などでわかる副作用……高プロラクチン血症
<併用してはいけない薬>[ジアゼパム,クロラゼプ酸2カリウム]リトナビル(ノービア) (
エイズ治療薬(2))→本剤の血中濃度が大幅に上昇し,過度の鎮静や呼吸抑制などがおこることがあります。
[アルプラゾラム]HIVプロテアーゼ阻害薬(
エイズ治療薬(2))(インジナビルなど)→本剤の血中濃度が大幅に上昇し,過度の鎮静や呼吸抑制などがおこることがあります。
<注意して併用すべき薬>(1)併用すると本剤の作用が強まり,眠け,注意力・集中力・反射運動能力などの低下が増強する薬剤……フェノチアジン系薬剤(
フェノチアジン系薬剤),バルビツール酸誘導体(
バルビツール酸誘導体),モノアミン酸化酵素阻害薬(
モノアミン酸化酵素の働き)/シメチジン(
ヒスタミンH2受容体拮抗薬),オメプラゾール(
プロトンポンプ阻害薬),塩酸シプロフロキサシン(
ニューキノロン剤),フルボキサミンマレイン酸塩(
選択的セロトニン再取り込み阻害薬)