腸チフス、パラチフス - メディカルiタウン

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腸チフス、パラチフス

どんな感染症か

サルモネラによって起こる感染症のうち、チフス菌とパラチフスA菌によるものをそれぞれ腸チフス、パラチフスと呼びます。菌に汚染された食べ物や水、手指を介して口から感染します。ヒトにしか感染しないので、衛生状態がよくなると発生数は少なくなります。

日本国内では少なくなっていますが、発展途上国ではまだありふれた病気です。現在では海外旅行でかかってくる人が多いのですが、輸入食品を介して感染する危険もあります。感染症法では、国内でも監視が必要な3類感染症に指定されています。
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症状の現れ方

口から入った菌が腸のリンパ節のなかで増殖して潰瘍をつくる一方で、血流に乗って菌が全身に広がり症状が出ます。感染源と接触してから症状が出るまでの潜伏期間は2週間前後です。

主な症状は発熱で、38℃以上の高熱が続きます。解熱薬をのめば37℃くらいに下がることもありますが、きちんとした治療を受けない限り延々と続き、抗菌薬でいったん解熱してもまた出てきます。頭痛、関節痛、全身のだるさ、食欲不振などの症状を伴います。下痢は半分くらいの人にみられます。腸のリンパ節に潰瘍ができるため、腸出血や腸穿孔(せんこう)(孔(あな)があく)の危険があります。
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検査と診断

海外から帰国後1カ月以内に発熱が3日以上続く場合は受診してください。

診断の決め手は血液か糞便から菌を検出することです。菌の検出には少なくとも2~3日はかかります。診断が確定したら、医師は保健所に届け出ます。発病2週間以内では白血球数は正常か増加する例が多く、AST(GOT)、ALT(GPT)などの肝酵素が病初期から上昇します。

海外渡航歴がある場合には、マラリアデング熱A型肝炎などとの区別が必要です。国内ではまれな疾患ですが、原因不明の発熱が続く場合には忘れてはならないものです。
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治療の方法

治療は食事と安静と抗菌薬で行います。症状がある場合は、原則として入院治療となります。小腸に潰瘍ができるので、下痢はなくても消化のよい食事をとり、安静を守ることが大切です。熱がなくなれば退院することは可能ですが、解熱後1週間くらいは腸出血の危険があるので、安静が必要です。

腸チフス、パラチフスに効果のある抗菌薬は限られています。クロラムフェニコール、アンピシリンまたはアモキシシリン、ST合剤が特効薬でしたが、現在は耐性菌(たいせいきん)や副作用などのために、ニューキノロン系薬が使われています。しかし、最近はそれに対しても耐性菌が出てきました。

服薬期間は2週間が原則です。きちんと治療をしても菌が残ることがあるので、治療が終わってから確認の検査を行います。きちんと除菌をしておかないと、生涯にわたって保菌者になる可能性があります。なお、菌が残っていると食品を取り扱う仕事はできません。
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予防のために

感染は患者さんの便に汚染された食べ物や手指を介して広がります。患者さん自身が手洗いを励行すれば他人への感染を予防できます。排泄の介助を必要とする子どもや高齢者が患者の場合には、介助者が手洗いを励行します。ワクチンは国内で認可されたものはありませんが、トラベルクリニックなどでは接種できるところがあります。流行地にでかける場合は相談してください。

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腸チフス、パラチフスの初診に適した科目

初診に適した診療科目を選択すると、iタウンページの病院検索のページへ遷移します。
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