臀部慢性膿皮症(慢性化膿性汗腺炎) - メディカルiタウン

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臀部慢性膿皮症(慢性化膿性汗腺炎)

どんな病気か

思春期以降の男性の肛門周囲または臀部の皮下膿瘍(のうよう)として発生します。臀部皮下からうみがいくつも破裂して硬い化膿巣をつくり、時々再燃・沈静を繰り返して皮膚が黒く色素沈着を起こし、徐々に臀部全体に広がっていく慢性炎症です(図21‐a)。

かつては慢性化膿性汗腺炎とも呼ばれていて、本症の64%に痔瘻(じろう)が併存しています。
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原因は何か

ブドウ球菌、連鎖(れんさ)球菌を原因菌として、皮膚のアポクリン腺炎、痔瘻粉瘤(ふんりゅう)、毛嚢炎(もうのうえん)、小さな外傷などが初期の感染巣となります。

皮膚の感染部位により、毛嚢性(もうのうせい)膿皮症、汗腺性(かんせんせい)膿皮症、その他の膿皮症に分かれます。
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症状の現れ方

座った時に皮膚感染巣に圧迫が加わり、周囲への進展→切開排膿による鎮静化→再感染で拡大というパターンが繰り返されて進行します。まれに、有棘(ゆうきょく)細胞がんや扁平上皮(へんぺいじょうひ)がんを併発することがあります。
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検査と診断

視診では、肛門から臀部にかけて凹凸を伴うしこり、痔瘻のような排膿口、黒ずんだ色素沈着、瘢痕(はんこん)によるひきつれなどを認めます。病悩期間は平均8年(6カ月~25年)と、診断がつかないまま切開排膿を何回も繰り返し、長く放置している傾向があります。痔瘻の部分現象として発生することもあります。

病変は片側例と両側例がほぼ同数あり、腋窩(えきか)、腰背部、下腿、頭部など臀部以外の病変が併存することもあります。
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治療の方法

治療の原則は外科的切除で、臀筋筋膜のレベルで、一見正常に見える部位の皮下膿瘍も見逃さないように病変部を切除します。痔瘻が併存していたら同時に治します。

(1)切除縫合法

病変部の皮膚を切除し、単純に縫合します。比較的軽症で病変の小さなものに適しています。

(2)くり抜き法図21‐b、21‐c)

瘻孔の開口部や硬い部分の皮膚を円形にくり抜き、皮下組織まで達します。この繰り返しをたくさん行うことで、臀筋と皮膚に囲まれた病変がひと塊で切除されます。温存された皮膚はメッシュ状に残ります。切除範囲にもよりますが、およそ1~2カ月で完治します。

(3)切除・皮膚移植・皮弁による再建

病変部を臀筋まで完全に切除して、同時に皮膚移植する方法です。肉芽(にくげ)形成後に遊離植皮を行う方法や、完全切除後、一期的に筋皮弁を用いて再建する方法も報告されています。
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病気に気づいたらどうする

この病気は、初期に見つけて切除すれば極めて簡単に治療できます。肛門周囲の皮膚から分泌物が出たり、しこりを見つけたら、早めに肛門専門医にかかってください。

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臀部慢性膿皮症(慢性化膿性汗腺炎)の初診に適した科目

初診に適した診療科目を選択すると、iタウンページの病院検索のページへ遷移します。
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