 原因は何か |
右中葉気管支あるいは左舌区気管支は走行が長く、周囲にリンパ節があるため、解剖学的にふさがりやすいと考えられます。このためリンパ節が腫大する病気では、閉塞(へいそく)を引き起こします。
また非結核性抗酸菌(ひけっかくせいこうさんきん)(非定型抗酸菌)は本来毒性の弱い菌であり、肺局所の感染防御能が低下する
肺結核後遺症や、
じん肺などの基礎疾患がある場合に二次的に感染することが多いと考えられてきました。
しかし近年、基礎疾患をもたない
非結核性抗酸菌症が少なからず存在することが明らかになりました。この初発の病変は中葉や舌区に好発し、小結節影や、進行すると気管支拡張を生じることが明らかになっています(
図39)。