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弛緩出血

どんな病気か

分娩終了後に子宮筋の収縮が不良で、胎盤剥離(はくり)面に開いている血管が子宮筋層内で子宮筋の収縮によって絞扼(こうやく)されないために大出血することを、弛緩出血といいます。正常な分娩でも胎盤剥離部の子宮壁面から多少の出血がみられますが、分娩中および分娩後2時間までに500ml以上の出血がある場合は分娩時出血多量と呼ばれ、その原因は弛緩出血であることが多いようです。
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原因は何か

分娩時の微弱陣痛の原因とほぼ同じで、以下の要因があげられます。

(1)子宮筋の過度な伸展:多胎(たたい)妊娠巨大児、羊水過多

(2)微弱陣痛に対する長時間のオキシトシンやプロスタグランジンなどの子宮収縮薬の投与

(3)遷延(せんえん)(長引く)分娩による母体の疲労

(4)急速な分娩

(5)子宮奇形

(6)子宮筋腫(きんしゅ)の合併

(7)膀胱、直腸の充満

(8)子宮筋を弛緩させる薬剤の投与

(9)前置胎盤(ぜんちたいばん)(子宮下部は筋組織が乏(とぼ)しく収縮が不良なので、ここに胎盤が付着していると血管が絞扼されにくくなる)

(10)子宮内の凝血(ぎょうけつ)貯留:子宮が伸展されたままになるため
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症状の現れ方

胎盤の娩出後に持続的あるいは間欠的に大量の出血がみられます。出血は突如として起こることもありますが、徐々に始まることもあります。血液は静脈血成分を含むため暗赤色です。触診では子宮は極めて軟らかく、子宮底の確認が困難なこともあります。子宮腔内に血液がたまると子宮底は徐々に上昇し、出血量が多くなるとショック症状も現れます。
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検査と診断

診断は症状と診察所見のみで可能なため特殊な検査は必要としませんが、出血量が多い場合には、貧血の程度と播種性(はしゅせい)血管内凝固症候群(DIC)の合併の有無をみるため、血球数算定のほかに血液凝固系の検査をします。診断は症状の項で述べたとおりです。
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治療の方法

(1)双手(そうしゅ)圧迫法:腟内に挿入した手と腹壁上の手の間に子宮体および子宮頸部(けいぶ)をはさんで、数分から数十分両手で子宮を圧迫します。出血の初期に行われ、出血を未然に防ぐ効果があります。

(2)子宮収縮薬の静脈注射(静注)または筋肉注射(筋注):子宮収縮薬としてはバッカク製剤(主にマレイン酸メチルエルゴメトリン)がよく用いられます。その他オキシトシンの筋注または静注、プロスタグランジンF2α(PGF2α)の静注または子宮筋への筋注があります。

(3)導尿、子宮底の輪状摩擦(まさつ)などを行い、子宮の収縮を促します。

(4)全身管理も重要で輸液をすみやかに行います。出血多量の場合には輸血も行われます。子宮内操作を行うため感染防止の目的で抗生剤も投与されます。

(5)DICが発症した場合には、その治療も開始します。

(6)治療方法の(1)~(5)を用いても止血が不可能な場合は、子宮全摘除術または腟上部切断術が行われます。
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病気に気づいたらどうする

専門医による双手圧迫や薬物療法などの処置を受けることが必要です。

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弛緩出血の初診に適した科目

初診に適した診療科目を選択すると、iタウンページの病院検索のページへ遷移します。
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