 どんな障害か |
発育期(小学高学年~中学生)によく起こるけがです。ふともも前面の筋肉(大腿四頭筋(だいたいしとうきん))はお皿(膝蓋骨(しつがいこつ))、膝蓋腱(しつがいけん)をとおして脛骨粗面(けいこつそめん)(下腿の少し突出した部位)についています。飛んだり、跳ねたり、ボールを蹴ったりすると、この筋肉が収縮し、脛骨粗面が強く引っ張られます。
発育期には、この脛骨粗面に成長軟骨帯(関節近くにある軟骨で骨が伸びる部位)があり、前記の運動を繰り返すことにより、この部位に炎症が生じます。
 治療の方法 |
歩行時にも痛みが強いような場合には痛みが軽減するまでスポーツを禁止しますが、通常は、運動前のストレッチング(主に大腿四頭筋)と運動後のアイシング(脛骨粗面の周囲を氷で10分程度冷やす)を十分に行い、スポーツ活動は症状に合わせて許可します。痛みが数カ月続きますが、保存的治療でほとんどが治ります。
ごくまれに、骨が遊離して、膝をついた時の脛骨粗面の痛みが強いため、手術により摘出術を行う場合があります。