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いんふりきしまぶびーえすてんてきじょうちゅうよう

インフリキシマブBS点滴静注用

注射薬

処方薬情報の見方

種別

注射薬

大分類/中分類

在宅で管理する注射薬/乾癬の薬

解説タイトル

乾癬治療薬

一般名 解説

インフリキシマブ(遺伝子組み換え)
この薬の先発薬・後発薬を全て見る

剤形/保険薬価 解説

注射用剤 / 100mg 1瓶 24,994.00円

製薬会社 解説

ファイザー

先発/ジェネリック 解説

ジェネリック ジェネリック医薬品

分類 解説

乾癬治療薬

規制 解説

劇薬

使用量と回数 解説

[乾癬]体重1kgあたり5mgを1回の投与量とし点滴静注。初回,2週後,6週後に投与し,以降は8週間隔で投与。6週の投与以後,効果不十分または効果が減弱した場合には,投与量の増量や投与間隔の短縮が可能。その他の疾患については処方医の指示通りに。

識別コード 解説

その他 解説

「識別コード」は、薬の包装材や本体に数字・記号で記載されています。

※以下は同じ 解説タイトルで共通の解説です。[]内は一般名で、それぞれに該当する内容が書かれています。

処方目的 解説

[スペソリマブを除く]既存治療で効果不十分な以下の疾患→尋常性乾癬,関節症性乾癬,膿疱性乾癬,乾癬性紅皮症
*製剤により多少異なります。
[セクキヌマブ,ブロダルマブ,イキセキズマブのみの適応症]既存治療で効果不十分な強直性脊椎炎,X線基準を満たさない体軸性脊椎関節炎
[ウステキヌマブのみの適応症]既存治療で効果不十分な以下の疾患→中等症から重症の活動期クローン病の維持療法,中等症から重症の潰瘍性大腸炎の寛解導入療法
[インフリキシマブのみの適応症]既存治療で効果不十分な以下の疾患→関節リウマチ(関節の構造的損傷の防止を含む),強直性脊椎炎,腸管型ベーチェット病,神経型ベーチェット病,血管型ベーチェット病,ベーチェット病による難治性網膜ぶどう膜炎/川崎病の急性期/クローン病の治療および維持療法(中等度から重度の活動期にある患者,外瘻を有する患者)/中等症から重症の潰瘍性大腸炎の治療
[セルトリズマブ ペゴルのみの適応症]既存治療で効果不十分な関節リウマチ(関節の構造的損傷の防止を含む)
[アダリムマブのみの適応症]既存の治療で効果不十分な以下の疾患→多関節に活動性を有する若年性特発性関節炎,強直性脊椎炎,腸管型ベーチェット病/関節リウマチ(関節の構造的損傷の防止を含む)/中等症または重症の活動期にあるクローン病の寛解導入および維持療法(既存の治療で効果不十分な場合に限る)/中等症または重症の潰瘍性大腸炎の治療(既存治療で効果不十分な場合に限る)/非感染性の中間部・後部または汎ぶどう膜炎(既存治療で効果不十分な場合に限る)/〈ヒュミラ皮下注のみ〉化膿性汗腺炎/壊疽性膿皮症
[グセルクマブのみの適応症]掌蹠膿疱症
[スペソリマブのみの適応症]膿疱性乾癬における急性症状の改善

解説 解説

乾癬(かんせん)は慢性的な皮膚の病気で,尋常性乾癬,関節症性乾癬,膿疱性乾癬,乾癬性紅皮症,滴状乾癬などの種類があります。そのうちのほとんどが尋常性乾癬で,主な症状は,皮膚が赤くなって盛り上がり(紅斑),次第にその表面が銀白色の細かいかさぶた(鱗屑(りんせつ))で覆われ,やがてそれがボロボロとはがれ落ちてきます(落屑(らくせつ))。かゆみや痛みを伴うこともあり,症状が進行すると皮疹が全身に及ぶこともあります。
治療は,通常はまず外用薬,ついで光線(紫外線)療法,内服薬(非ステロイド性抗炎症薬など),それでも十分な効果が得られない場合は注射薬を用います。スペソリマブを除く,この項で示す注射薬は,既存の治療で十分な効果が得られず,皮疹が体表面積の10%以上に及ぶ場合,難治性の皮疹,もしくは関節症状または膿疱を有する場合(チルドラキズマブを除く)に投与することになっています。セクキヌマブ,ブロダルマブ,イキセキズマブ,セルトリズマブ ペゴル,アダリムマブは,医師により適用が妥当と判断された人は自己注射が可能です。
ここで取り上げる薬剤のうち,インフリキシマブとセルトリズマブ ペゴル,アダリムマブにはリウマチなどの適応もあるので,「抗リウマチ注射薬」(抗リウマチ注射薬)も参照してください。
なお,ステロイドの注射薬にも乾癬の適応があり,主な製剤としては,ヒドロコルチゾンコハク酸エステルナトリウム,デキサメタゾンリン酸エステルナトリウム,ベタメタゾンリン酸エステルナトリウムなどがあります。

使用上の注意

警告 解説

(1)本剤は,結核などの感染症を含む緊急時に十分に対応できる医療施設において,本剤についての十分な知識と適応疾患の治療に十分な知識・経験をもつ医師のもと,本剤による治療の有益性が危険性を上回ると判断される症例のみに使用します。本剤は感染のリスクを増大させる可能性があり,また結核の前歴のある患者では結核を活動化させる可能性があります。また,本剤との関連性は明らかではありませんが,悪性腫瘍の発現が報告されています。治療開始に先立ち,本剤が疾病を完治させる薬剤でないことも含め,患者または家族は医師から有効性および危険性について十分に聞き・たずね,同意してから使用することが大切です。
(2)ウイルス,細菌,真菌などによる重篤な感染症が報告されているため,感染症の発症に注意し,本剤投与後に感染の徴候または症状が現れた場合には,直ちに主治医に連絡してください。
(3)本剤の治療を開始する前に,適応疾患の既存治療(光線療法,非ステロイド性抗炎症薬など)の適用を十分に勘案することが必要です。

基本的注意 解説

*セクキヌマブ(コセンティクス皮下注),イキセキズマブ(トルツ皮下注)の添付文書による

(1)使用してはいけない場合……本剤の成分に対するアレルギーの前歴/重篤な感染症/活動性結核
(2)慎重に使用すべき場合……感染症(重篤な感染症を除く)または感染症が疑われる人/結核の前歴または結核感染が疑われる人/炎症性腸疾患(クローン病,潰瘍性大腸炎)/[セクキヌマブ75mgシリンジ・150mgペンのみ]ラテックス過敏症の前歴または可能性のある人
(3)自己注射……本剤の投与開始にあたっては,医療施設において,必ず医師によるか,医師の直接の監督のもとで投与を行います。セクキヌマブ,ブロダルマブ,イキセキズマブ,セルトリズマブ ペゴル,アダリムマブは,治療開始後,医師により適用が妥当と判断された人は自己投与も可能です。自己注射を行う場合は,(1)本剤を冷蔵庫に保存しておく。(2)投与前に冷蔵庫から取り出し室温に戻しておく。(3)投与直前まで本剤の注射針のキャップを外さないこと。キャップを外したら直ちに投与する。(4)皮膚が敏感な部位,皮膚に異常のある部位(傷,発赤,鱗屑,硬結,瘢痕(はんこん),皮膚線条などの部位),乾癬の部位には注射しない。(5)投与部位は,大腿部,腹部,上腕部が望ましい。同一箇所へ繰り返し注射することは避ける。(6)本剤は1回使用の製剤であり,再使用しないこと。なお,セクキヌマブの75mgシリンジおよび150mgペンの注射針部分のカバーには,乾燥天然ゴム(ラテックス類縁物質)が含まれているので,ラテックス過敏症の前歴あるいは可能性のある場合は,アレルギー反応をおこすおそれがあるので注意します。
(4)生ワクチン接種は禁止……本剤の投与中は,生ワクチン接種による感染症発現のリスクを否定できないため,生ワクチン接種は行わないでください。
(5)その他……
・妊婦での安全性:有益と判断されたときのみ使用。
・授乳婦での安全性:治療上の有益性・母乳栄養の有益性を考慮し,授乳の継続・中止を検討。
・小児での安全性:未確立。(「薬の知識」共通事項のみかた

重大な副作用 解説

(1)ウイルス,細菌あるいは真菌などによる重篤な感染症。(2)重篤な過敏症反応(アナフィラキシー,じん麻疹など)。(3)好中球数減少。(4)炎症性腸疾患。
[セクキヌマブのみ](5)紅皮症(剥脱(はくだつ)性皮膚炎)。
[イキセキズマブ](6)間質性肺炎(せき,呼吸困難,発熱など)。
そのほかにも報告された副作用はあるので,体調がいつもと違うと感じたときは,処方医・薬剤師に相談してください。

その他の副作用 解説

[セクキヌマブ]
(1)おこることがある副作用……口腔ヘルペス,上気道感染(上咽頭炎,上気道感染,鼻炎,咽頭炎,副鼻腔炎,扁桃炎),カンジダ症,足部白癬/結膜炎/鼻漏/下痢/じん麻疹,異汗性湿疹/頭痛/注射部位反応
(2)検査などでわかる副作用……肝機能検査値異常
[イキセキズマブ]
(1)おこることがある副作用……上気道感染(鼻咽頭炎,上気道感染),白癬感染,口腔カンジダ症,鼻炎,結膜炎,インフルエンザ,食道カンジダ症/口腔咽頭痛/悪心/じん麻疹/注射部位反応(注射部位紅斑,注射部位疼痛など)

併用してはいけない薬 解説

併用してはいけない薬は特にありません。ただし,併用する薬があるときは,念のため処方医・薬剤師に報告してください。

注意して併用すべき薬

海外評価 解説

プレグナンシー・カテゴリー 解説


[ご利用上の注意]
薬の服用にあたっては、必ず処方する医師、薬剤師の指示、又は製薬会社の説明書にしたがって下さい。 また、自分が疑っていた副作用が本書に記載してあるからといって、自己判断で服用をやめたりしないでください。 疑問な点があれば、すぐに医師、薬剤師に相談して下さい。本サイトに掲載後に承認された新薬もありますので、不明な薬については、医師、薬剤師にお問い合わせ下さい。

[処方薬]は、株式会社 法研から当社が許諾を得て使用している「医者からもらった薬がわかる本 第33版(2023年7月改訂デジタル専用版)」の情報です。掲載情報の著作権は、すべて 株式会社 法研 に帰属します。

データ更新日:2023/09/27