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オルケディア

内服薬

処方薬情報の見方

種別

内服薬

大分類/中分類

内分泌疾患の薬/甲状腺の薬

解説タイトル

カルシウム受容体作動薬

一般名 解説

エボカルセト
この薬の先発薬・後発薬を全て見る

剤形/保険薬価 解説

錠剤 / 1mg 1錠 271.90円
錠剤 / 2mg 1錠 398.90円

製薬会社 解説

協和キリン

先発/ジェネリック 解説

先発品

分類 解説

カルシウム受容体作動薬

規制 解説

劇薬

使用量と回数 解説

二次性副甲状腺機能亢進症の場合:1日1回1~2mgから開始。状態に応じて徐々に8mgまで増量し,それでも効果不十分な場合は12mgまで増量できる。高カルシウム血症の場合:1回2mgを1日1回または2回から開始。以後は患者の血清カルシウム濃度により適宜増減し,服用量は1回6mgまで,回数は1日4回まで。

識別コード 解説

1mg 包装コード:KH 601 本体コード:KH 601:オルケディア1
2mg 包装コード:KH 602 本体コード:KH 602:オルケディア2

その他 解説

保険収載年:2018/5

オルケディア錠1mg

オルケディア錠2mg

「識別コード」は、薬の包装材や本体に数字・記号で記載されています。

※以下は同じ 解説タイトルで共通の解説です。[]内は一般名で、それぞれに該当する内容が書かれています。

処方目的 解説

維持透析下の二次性副甲状腺機能亢進症/以下の疾患における高カルシウム血症→副甲状腺がん,副甲状腺摘出術不能または術後再発の原発性副甲状腺機能亢進症

解説 解説

甲状腺の周囲にある米粒大の小さな組織を副甲状腺といい,副甲状腺ホルモンを分泌します。このホルモンは骨から血液中へのカルシウム溶出を促し,体内のカルシウムバランスを調整する役目をしています。血液中のカルシウムが増えてくると,このホルモンの分泌は治まります。
二次性副甲状腺機能亢進症とは,慢性腎不全で長く透析を受けている人に多くみられる病気で,副甲状腺ホルモンが過剰に分泌されるため,カルシウムが骨から必要以上に溶出し,血液中のカルシウム濃度が高くなります。放置すると骨の病気などさまざまな症状を引きおこし,生活に支障をきたします。
シナカルセト塩酸塩は,副甲状腺のカルシウムを感知する受容体に直接働きかけ,過剰な副甲状腺ホルモンの分泌を抑える,初めての「カルシウム受容体作動薬」として2007年に登場,2018年に第二弾としてエボカルセトが発売されました。

使用上の注意

警告 解説

基本的注意 解説

*両剤の添付文書による

(1)使用してはいけない場合……本剤の成分に対するアレルギーの前歴/[エボカルセトのみ]妊婦または妊娠している可能性のある人
(2)慎重に服用すべき場合……低カルシウム血症/肝機能障害/[シナカルセト塩酸塩のみ]けいれん発作またはその前歴/消化管出血,消化管潰瘍またはその前歴
(3)カルシウム血症……服用中は定期的に血清カルシウム濃度を測定し,低カルシウム血症が発現しないよう十分注意します。低カルシウム血症と関連のある可能性がある症状として,QT延長,しびれ,筋けいれん,気分不良,不整脈,血圧低下,けいれんなどが報告されています。
(4)グレープフルーツジュース……[シナカルセト塩酸塩]併用すると本剤の作用が強まることがあるので,服用中はグレープフルーツジュースを飲まないようにしてください。
(5)その他……
・妊婦での安全性:[シナカルセト塩酸塩]服用しないことが望ましい。
・授乳婦での安全性:[シナカルセト塩酸塩]治療上の有益性・母乳栄養の有益性を考慮し,授乳の継続・中止を検討。[エボカルセト]服用するときは授乳しないことが望ましい。
・小児での安全性:未確立。(「薬の知識」共通事項のみかた

重大な副作用 解説

(1)低カルシウム血症。(2)QT延長。
[シナカルセト塩酸塩のみ](3)消化管出血,消化管潰瘍。(4)意識レベルの低下,一過性意識消失。(5)原因不明の突然死。
そのほかにも報告された副作用はあるので,体調がいつもと違うと感じたときは,処方医・薬剤師に相談してください。

その他の副作用 解説

[シナカルセト塩酸塩]
(1)次回,受診した際に処方医に伝える副作用……悪心・嘔吐,胃不快感,食欲不振,腹部膨満,上腹部痛,下痢,便秘,胃・十二指腸炎,消化不良,腹部不快感,胃腸障害,逆流性食道炎,腹痛,胃潰瘍,口内炎,心窩部不快感,便潜血,胃腸炎,痔核,裂孔ヘルニア/不整脈,心筋梗塞,心室性期外収縮,心房細動,動悸,心筋虚血,上室性期外収縮,頻脈/頭痛,しびれ,めまい,錯感覚,不眠症/筋けいれん,四肢痛,関節痛,筋痛,こわばり/脱水/味覚異常/結膜出血,眼乾燥/甲状腺腫/倦怠感,むくみ,気分不良,脱力,胸部不快感,口渇,体重減少,シャント閉塞,胸痛,発熱,勃起不全
(2)検査などでわかる副作用……血圧上昇,血圧低下/CK上昇,LDH上昇,血糖上昇,高脂血症,総コレステロール上昇/AL-P・AST・ALT・ビリルビン・γ-GTP上昇/貧血,血小板減少

併用してはいけない薬 解説

併用してはいけない薬は特にありません。ただし,併用する薬があるときは,念のため処方医・薬剤師に報告してください。

注意して併用すべき薬

[シナカルセト塩酸塩]
(1)併用すると本剤の作用が強まるおそれがある薬剤……アゾール系抗真菌薬(深在性真菌治療薬),マクロライド系抗生物質(マクロライド),アミオダロン塩酸塩(アミオダロン塩酸塩
(2)本剤との併用で血中濃度が上昇するおそれがある薬剤……三環系抗うつ薬(三環系抗うつ薬),ブチロフェノン系抗精神病薬(ブチロフェノン系薬剤),フレカイニド酢酸塩(フレカイニド酢酸塩),ビンブラスチン硫酸塩(抗悪性腫瘍ビンカアルカロイド
(3)併用すると血清カルシウム濃度が低下するおそれがある薬剤……骨吸収抑制薬(パミドロン酸2ナトリウム水和物(骨吸収抑制薬),アレンドロン酸ナトリウム水和物(ビスホスフォネート製剤)など),副腎皮質ホルモン(副腎皮質ステロイド薬),カルシトニン(注射薬)
(4)併用すると本剤の血中濃度に影響を与えるおそれがある薬剤……ジアゼパム(ベンゾジアゼピン系安定薬
[エボカルセト]
(1)併用すると血清カルシウム濃度が低下するおそれがある薬剤……デノスマブ(デノスマブ(遺伝子組み換え)),ビスホスフォネート製剤(ビスホスフォネート製剤),カルシトニン(注射薬),副腎皮質ホルモン(副腎皮質ステロイド薬
(2)本剤との併用で作用が強まるおそれがある薬剤……テオフィリン(テオフィリン
(3)併用すると本剤の血中濃度に影響を与えるおそれがある薬剤……ジアゼパム(ベンゾジアゼピン系安定薬

海外評価 解説

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プレグナンシー・カテゴリー 解説


[ご利用上の注意]
薬の服用にあたっては、必ず処方する医師、薬剤師の指示、又は製薬会社の説明書にしたがって下さい。 また、自分が疑っていた副作用が本書に記載してあるからといって、自己判断で服用をやめたりしないでください。 疑問な点があれば、すぐに医師、薬剤師に相談して下さい。本サイトに掲載後に承認された新薬もありますので、不明な薬については、医師、薬剤師にお問い合わせ下さい。

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データ更新日:2023/09/27