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ホリナート

内服薬

処方薬情報の見方

種別

内服薬

大分類/中分類

がんに使われる内服薬/その他の抗がん薬

解説タイトル

ホリナートカルシウム(ロイコボリンカルシウム)

一般名 解説

ホリナートカルシウム
この薬の先発薬・後発薬を全て見る

剤形/保険薬価 解説

錠剤 / 25mg 1錠 484.90円

製薬会社 解説

第一三共エスファ

先発/ジェネリック 解説

ジェネリック ジェネリック医薬品

分類 解説

抗葉酸代謝拮抗薬

規制 解説

使用量と回数 解説

識別コード 解説

25mg 本体コード:ホリナート 25 DSEP

その他 解説

保険収載年:1991/11

「識別コード」は、薬の包装材や本体に数字・記号で記載されています。

※以下は同じ 解説タイトルで共通の解説です。[]内は一般名で、それぞれに該当する内容が書かれています。

処方目的 解説

[25mg]ホリナート・テガフール・ウラシル療法:結腸・直腸がんに対するテガフール・ウラシル配合剤(テガフール配合剤)の抗腫瘍効果の増強/[5mg]葉酸代謝拮抗薬の毒性軽減

解説 解説

ホリナートカルシウムはビタミンB群の一つである還元型葉酸で,そのものには抗がん作用はありません。フルオロウラシルやテガフールの作用を強化したり,メトトレキサートの副作用を低減する作用があります。

使用上の注意

警告 解説

(1)ホリナート・テガフール・ウラシル療法は,テガフール・ウラシル配合剤(テガフール配合剤)の細胞毒性を増強する療法です。本療法に関連したと考えられる死亡例が認められているので,緊急時に十分に措置できる施設で,がん化学療法に十分な経験を持つ医師のもとで行わなければなりません。
(2)本療法を行うと,重い下痢,激しい腹痛,脱水などの症状,また劇症肝炎などの重い肝機能障害(食欲不振を伴う倦怠感,眼球黄染など)や骨髄機能抑制がおこり,致命的な経過をたどることがあるので,定期的に臨床検査を受け,異常がみられたら,ただちに処方医へ連絡してください。
(3)本療法とテガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム配合剤(テガフール配合剤)との併用で,重い血液障害などの副作用がおこることがあるので,本療法と併用してはいけません。

基本的注意 解説

*ホリナートカルシウム(ロイコボリン25mg)の添付文書による

(1)服用してはいけない場合……重い骨髄機能抑制/下痢(水様便)のある人/重い感染症の合併/本剤の成分またはテガフール・ウラシル配合剤の成分に対する重いアレルギーの前歴/テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム配合剤の服用中・服用中止後7日以内/妊婦または妊娠している可能性のある人
(2)慎重に服用すべき場合……骨髄機能抑制/感染症の合併/心疾患またはその前歴/消化管潰瘍または出血/耐糖能異常/水痘/他の化学療法・放射線治療の治療中/前化学療法を受けていた人/肝機能障害/腎機能障害/小児,高齢者
(3)服用法……(1)テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム配合剤の服用中止後,本療法を行うときは,少なくとも7日以上の間隔をあけることが必要です。(2)本療法は食事の影響を受けるので,食事の前後1時間を避けて服用してください。
(4)かくされる貧血……葉酸の服用により,ビタミンB12欠乏による巨赤芽球性貧血(悪性貧血など)が隠蔽されるとの報告があります。
(5)水痘……水痘(水ぼうそう)の人が服用すると,致命的な全身状態が現れることがあるので,状態に十分注意してください。
(6)感染症,出血傾向……服用によって,感染症,出血傾向の発現または悪化がおこりやすくなるので,状態に十分注意してください。
(7)性腺への影響……小児および生殖可能な年齢の人が服用すると,性腺に影響がでることがあります。処方医とよく相談してください。
(8)二次発がん……テガフール・ウラシル配合剤との併用で,急性白血病(前白血病相を伴う場合もある),骨髄異形成症候群(MDS)が発生したとの報告があります。
(9)ホリナート・テガフール・ウラシル療法……テガフール・ウラシル配合剤の細胞毒性を増強するこの療法を行うと,激しい腹痛や下痢,脱水症状,劇症肝炎,重い骨髄機能抑制などがおこり,致命的な経過をたどることがあるので,状態に十分注意してください。療法中は,定期的に(少なくとも1クールに1回以上,特に服用開始から2クールは各クール開始前および当該クール中に1回以上),肝機能や血液の検査などを受けることが必要です。
(10)その他……
・授乳婦での安全性:服用するときは授乳しないことが望ましい。
・小児での安全性:未確立。(「薬の知識」共通事項のみかた

重大な副作用 解説

(1)劇症肝炎などの重い肝機能障害。(2)(長期の服用による)肝硬変。(3)骨髄機能抑制,汎血球減少,無顆粒球症(発熱,咽頭痛,倦怠感など),白血球減少,血小板減少,貧血,出血傾向,溶血性貧血など。(4)激しい下痢,脱水症状。(5)重症の腸炎(出血性腸炎,虚血性腸炎,壊死性腸炎など)。(6)白質脳症(意識障害,小脳失調,認知症様症状など),意識障害,失見当識,傾眠,記憶力低下,言語障害,錐体外路(すいたいがいろ)症状,四肢麻痺,歩行障害,尿失禁,知覚障害などの精神神経障害。(7)狭心症,心筋梗塞,不整脈(心室性頻拍などを含む)。(8)急性腎障害,ネフローゼ症候群。(9)嗅覚障害,嗅覚脱失。(10)間質性肺炎(せき,息切れ,呼吸困難,発熱など)。(11)急性膵炎。(12)重い口内炎,消化管潰瘍,消化管出血。(13)皮膚粘膜眼症候群(スティブンス-ジョンソン症候群),中毒性表皮壊死融解症(TEN)。(14)ショック,アナフィラキシー(発疹,呼吸困難,血圧低下など)。
そのほかにも報告された副作用はあるので,体調がいつもと違うと感じたときは,処方医・薬剤師に相談してください。

その他の副作用 解説

(1)服用を中止し,すぐに処方医に連絡する副作用……アレルギー症状(発疹,かゆみ,じん麻疹,発赤)
(2)おこることがある副作用……黄疸/食欲不振,悪心・嘔吐,下痢,口内炎,便秘,味覚異常,腹痛,心窩部(しんかぶ)痛,腹部膨満感,胃不快感,胃重感,舌炎,口唇炎,胸やけ,口角炎,口渇,胃炎,嚥下(えんげ)困難,腹鳴/血尿/倦怠感,頭痛,頭重感,耳鳴り,めまい,しびれ,興奮/色素沈着,皮膚炎,皮膚の乾燥,手足症候群,皮膚びらん,角化,紅潮,光線過敏症,水疱,DLE(円板状エリテマトーデス)様皮疹,爪の異常,脱毛,むくみ/動悸,胸痛,胸内苦悶感/発熱,頻尿,痰,血痰,無月経,関節痛,灼熱感,結膜充血,せき,女性型乳房,筋肉痛
(3)検査などでわかる副作用……赤血球・血色素・ヘマトクリット・好中球・リンパ球減少,好酸球・好塩基球増多,平均赤血球容積(MCV)増加/AST・ALT・AL-P・総ビリルビン・LDH上昇/脂肪肝/タンパク尿,BUN・クレアチニン上昇/心電図異常(ST上昇など)/総タンパク低下,血糖値上昇,糖尿,ナトリウム低下,カルシウム上昇・低下,カリウム上昇・低下,クロール上昇・低下,高トリグリセリド血症,高コレステロール血症,尿酸値上昇,CK上昇

併用してはいけない薬 解説

テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム配合剤(ティーエスワン)→フルオロウラシルの代謝が阻害されて血中濃度が上昇し,重い血液障害,下痢・口内炎などの消化管障害などがおこることがあります。

注意して併用すべき薬

(1)本剤との併用で作用が弱まることがある薬剤……葉酸代謝拮抗薬(スルファメトキサゾール・トリメトプリム配合剤(複合化学療法薬)など)
(2)本剤との併用で血中濃度が上昇する薬剤……フェニトイン(フェニトイン):吐きけ・嘔吐,眼振,構音障害,運動失調,意識障害などのフェニトイン中毒がおこることがあります。
(3)本剤との併用で作用が強まることがある薬剤……ワルファリンカリウム(ワルファリンカリウム
(4)併用すると相互に消化管障害,血液障害などの副作用が強まる薬剤・療法……他の抗がん薬/放射線照射

*その他,フルオロウラシル(フルオロウラシル)も参照してください。

海外評価 解説

  • 4点
  • 英
  • 米
  • 独
  • 仏

プレグナンシー・カテゴリー 解説

  • PC
  • C

[ご利用上の注意]
薬の服用にあたっては、必ず処方する医師、薬剤師の指示、又は製薬会社の説明書にしたがって下さい。 また、自分が疑っていた副作用が本書に記載してあるからといって、自己判断で服用をやめたりしないでください。 疑問な点があれば、すぐに医師、薬剤師に相談して下さい。本サイトに掲載後に承認された新薬もありますので、不明な薬については、医師、薬剤師にお問い合わせ下さい。

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データ更新日:2023/09/27