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えんてかびる

エンテカビル

内服薬

処方薬情報の見方

種別

内服薬

大分類/中分類

肝臓・膵臓・胆道・痔の薬/肝臓障害の薬

解説タイトル

B型肝炎治療薬(抗ウイルス薬2)

一般名 解説

エンテカビル水和物
この薬の先発薬・後発薬を全て見る

剤形/保険薬価 解説

錠剤 / 0.5mg 1錠 89.00円

製薬会社 解説

日本ジェネリック

先発/ジェネリック 解説

ジェネリック ジェネリック医薬品

分類 解説

B型肝炎治療薬

規制 解説

劇薬

使用量と回数 解説

1日1回0.5mg(1錠)。ラミブジンが効かない患者の場合は,1日1回1mgを推奨。

識別コード 解説

0.5mg 本体コード:JG J 31:0.5

その他 解説

保険収載年:2006/9

「識別コード」は、薬の包装材や本体に数字・記号で記載されています。

※以下は同じ 解説タイトルで共通の解説です。[]内は一般名で、それぞれに該当する内容が書かれています。

処方目的 解説

B型肝炎ウイルスの増殖を伴い,肝機能の異常が確認されたB型慢性肝疾患におけるB型肝炎ウイルスの増殖抑制

解説 解説

本剤は核酸アナログ製剤の一つで,B型肝炎ウイルス(HBV)の遺伝子型を問わず強力な増殖抑制作用を有し,ほとんどの症例で抗ウイルス作用を発揮して肝炎を鎮静化させます。2023年4月現在,3種類の核酸アナログ製剤(ラミブジン(B型肝炎治療薬(抗ウイルス薬1)),エンテカビル水和物,テノホビル(B型肝炎治療薬(抗ウイルス薬3)))が保険適用となっていますが,本剤とテノホビルは他の薬剤と比べてHBVの耐性株の発現率が極めて低く,また高率にHBV DNAの陰性化とALT(肝機能の指標の一つ)の正常化が得られます。本剤およびテノホビルは現在,未治療のB型慢性肝疾患に対する第一選択薬で,ラミブジン耐性HBVに対しても効果を発揮します。
「警告」にもあるように,本剤は服用の中止によるHBVの再燃率が高く,肝機能の悪化もしくは肝炎が重症化することがあるので,自己判断で服用を中止しないようにしてください。

使用上の注意

警告 解説

 治療終了後に肝炎の急性増悪が報告されています。終了後少なくとも数カ月は検査を十分に行う必要があります。

基本的注意 解説

*エンテカビル水和物(バラクルード)の添付文書による

(1)服用してはいけない場合……本剤の成分に対するアレルギーの前歴
(2)慎重に服用すべき場合……腎機能障害/肝移植患者/非代償性肝硬変/高齢者
(3)服用法……本剤の吸収は食事の影響を受けやすい(空腹時服用の数分の1しか吸収されない)ので,食後2時間以降かつ次の食事の2時間以上前に服用します。
(4)乳酸アシドーシス……乳酸アシドーシスが現れることがあり,死亡例も報告されています。
(5)アナフィラキシー……本剤の服用によってアナフィラキシー(重症で致命的な全身に及ぶ過敏症反応)が現れることがあるので,異常を認めたら直ちに処方医に連絡してください。
(6)予防処置……本剤の服用により他者へのHBV感染を防ぐことはできません。妊娠の可能性がある人は避妊してください。
(7)その他……
・妊婦での安全性:有益と判断されたときのみ服用。
・授乳婦での安全性:治療上の有益性・母乳栄養の有益性を考慮し,授乳の継続・中止を検討。
・小児での安全性:未確立。(「薬の知識」共通事項のみかた

重大な副作用 解説

(1)肝機能障害。(2)服用終了後の肝炎の悪化。(3)アナフィラキシー(全身の発赤,じんま疹,顔や喉の腫れ,顔面蒼白,冷や汗,呼吸困難など)。(4)乳酸アシドーシス(嘔吐,腹痛,下痢,倦怠感,筋肉痛,動悸,呼吸困難,昏睡など)。(5)脂肪沈着による重度の肝腫大(脂肪肝)。
そのほかにも報告された副作用はあるので,体調がいつもと違うと感じたときは,処方医・薬剤師に相談してください。

その他の副作用 解説

(1)すぐに処方医に連絡する副作用……下痢,吐きけ,便秘,上部腹痛/倦怠感/鼻咽頭炎/筋硬直/頭痛,めまい/発疹,脱毛
(2)検査などでわかる副作用……AST・ALT・ビリルビン上昇/アミラーゼ・リパーゼ上昇/血中ブドウ糖上昇/血中乳酸増加/BUN上昇,尿潜血陽性,尿中白血球陽性/白血球減少,抗酸球増加

併用してはいけない薬 解説

併用してはいけない薬は特にありません。ただし,併用する薬があるときは,念のため処方医・薬剤師に報告してください。

注意して併用すべき薬

海外評価 解説

  • 6点
  • 英
  • 米
  • 独
  • 仏

プレグナンシー・カテゴリー 解説

  • PC
  • C

[ご利用上の注意]
薬の服用にあたっては、必ず処方する医師、薬剤師の指示、又は製薬会社の説明書にしたがって下さい。 また、自分が疑っていた副作用が本書に記載してあるからといって、自己判断で服用をやめたりしないでください。 疑問な点があれば、すぐに医師、薬剤師に相談して下さい。本サイトに掲載後に承認された新薬もありますので、不明な薬については、医師、薬剤師にお問い合わせ下さい。

[処方薬]は、株式会社 法研から当社が許諾を得て使用している「医者からもらった薬がわかる本 第33版(2023年7月改訂デジタル専用版)」の情報です。掲載情報の著作権は、すべて 株式会社 法研 に帰属します。

データ更新日:2023/09/27