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えんたかぽん

エンタカポン

内服薬

処方薬情報の見方

種別

内服薬

大分類/中分類

その他の循環器系の薬/パーキンソン症候群の薬

解説タイトル

COMT阻害薬

一般名 解説

エンタカポン
この薬の先発薬・後発薬を全て見る

剤形/保険薬価 解説

錠剤 / 100mg 1錠 30.60円

製薬会社 解説

共和

先発/ジェネリック 解説

ジェネリック ジェネリック医薬品

分類 解説

抗パーキンソン病薬(カテコール-O-メチル基転移酵素〈COMT〉阻害薬)

規制 解説

使用量と回数 解説

1回100mgを1日8回まで。1回量は200mgまで増量できる。レボドパ・カルビドパまたはレボドパ・ベンセラジド塩酸塩と併用する。

識別コード 解説

100mg 包装コード:100 本体コード:100

その他 解説

保険収載年:2007/3

「識別コード」は、薬の包装材や本体に数字・記号で記載されています。

※以下は同じ 解説タイトルで共通の解説です。[]内は一般名で、それぞれに該当する内容が書かれています。

処方目的 解説

[エンタカポン,オピカポンの適応症]パーキンソン病における症状の日内変動(ウェアリングオフ現象)の改善(レボドパ・カルビドパ(ドパミン前駆物質(レボドパ))またはレボドパ・ベンセラジド塩酸塩(ドパミン前駆物質(レボドパ))との併用による)
[スタレボ配合錠の適応症]パーキンソン病〔レボドパ・カルビドパ(ドパミン前駆物質(レボドパ))の服用において症状の日内変動(ウェアリングオフ現象)が認められる場合〕

解説 解説

パーキンソン病の脳内ドパミン不足を補うため,脳血管関門を通過できないドパミンの代わりに,通過できるドパミン前駆物質(レボドパ)が使われます。レボドパは脳内の酵素によってドパミンとなり効果を発揮します。ドパミンはカテコール-O-メチル基転移酵素(COMT)やモノアミン酸化酵素(MAO)によって代謝されますので,それらの酵素を阻害すれば脳内のドパミンが長時間存在し,効き目が長くなります。セレギリン塩酸塩(選択的MAO-B阻害薬)はMAO阻害薬,エンタカポンとオピカポンはCOMT阻害薬です。
なお,スタレボ配合錠は,レボドパ,カルビドパとともにエンタカポンを配合している製剤です。服用にあたっては,「ドパミン前駆物質(レボドパ)」(ドパミン前駆物質(レボドパ))の各項目も参照してください。

使用上の注意

警告 解説

基本的注意 解説

*エンタカポン(コムタン),オピカポン(オンジェンティス)の添付文書による

(1)服用してはいけない場合……本剤に対するアレルギーの前歴/[エンタカポン,スタレボ配合錠]悪性症候群・横紋筋(おうもんきん)融解症またはその前歴/[オピカポンのみ]褐色細胞腫,傍神経節腫またはその他のカテコールアミン分泌腫瘍,悪性症候群・非外傷性横紋筋融解症の前歴,重度の肝機能障害(Child-Pugh分類C)/[スタレボ配合錠のみ]閉塞隅角緑内障
(2)慎重に服用すべき場合……肝機能障害/高齢者/[エンタカポンのみ]肝機能障害の前歴/褐色細胞腫/体重40kg未満の低体重の人(1回200mgを服用した場合)
(3)悪性症候群……本剤の服用中または服用中止後に悪性症候群がおこり,横紋筋融解症または急性腎不全に至ることがあります。高熱,意識障害(昏睡),高度の筋硬直,不随意運動,ショック状態,激越,頻脈などが現れたら,服用を中止して体を冷やす,水分を補給するなどして,ただちに処方医へ連絡してください。
(4)危険作業は中止……本剤を服用すると,前兆のない突発的睡眠,傾眠,起立性低血圧が現れることがあります。服用中は,自動車の運転,高所での作業など危険を伴う作業は行わないようにしてください。
(5)その他……
・妊婦での安全性:有益と判断されたときのみ服用。
・授乳婦での安全性:治療上の有益性・母乳栄養の有益性を考慮し,授乳の継続・中止を検討。
・小児での安全性:未確立。(「薬の知識」共通事項のみかた

重大な副作用 解説

(1)幻覚,幻視,幻聴,錯乱,せん妄。(2)突発性睡眠,傾眠。
[エンタカポン,スタレボ配合錠](3)悪性症候群,横紋筋融解症,急性腎障害。(4)肝機能障害。
[オピカポンのみ](5)ジスキネジア。
[スタレボ配合錠のみ](6)溶血性貧血,血小板減少。(7)閉塞隅角緑内障(霧視,眼痛,充血,頭痛,吐きけなど)。(8)抑うつ。
そのほかにも報告された副作用はあるので,体調がいつもと違うと感じたときは,処方医・薬剤師に相談してください。

その他の副作用 解説

[エンタカポン]
(1)服用を中止し,すぐに処方医に連絡する副作用……アレルギー症状(紅斑性または斑状丘疹状の皮疹,じん麻疹,紫斑,皮膚・毛髪・髭・爪の変色)
(2)すぐに処方医に連絡する副作用……多汗症/激越,不眠症,悪夢,妄想,不安,病的性欲亢進/失神,回転性めまい,運動低下,ジスキネジー,ジストニー,頭痛,浮動性めまい,体位性めまい,パーキンソニズム悪化(アップダウン現象など),味覚異常,運動過多,ふるえ/鼓腸,大腸炎,便秘,悪心,上腹部痛,下痢,胃不快感,食欲不振,嘔吐,レッチング(嘔吐様の収縮する動き),消化不良,胃炎,腹痛/着色尿(赤褐色),頻尿/疲労,無力症,倦怠感,末梢性浮腫,口渇/関節痛,筋痛,背部痛,筋けいれん/体重減少,転倒,呼吸困難
(3)検査などでわかる副作用……AST・ALT・γ-GTP・LDH・AL-P増加/尿潜血陽性,BUN上昇/貧血,ヘモグロビン減少,白血球減少・増加,赤血球減少,ヘマトクリット減少,鉄欠乏性貧血/細菌感染,血清鉄減少,CK増加,血圧低下,起立性低血圧,高血圧

併用してはいけない薬 解説

併用してはいけない薬は特にありません。ただし,併用する薬があるときは,念のため処方医・薬剤師に報告してください。

注意して併用すべき薬

[エンタカポン,オピカポン]
(1)併用すると心拍数増加,不整脈,血圧変動が現れるおそれがある薬剤……COMTで代謝される薬剤(アドレナリン,ノルアドレナリン,イソプレナリン(イソプレナリン塩酸塩)(イソプレナリン塩酸塩),ドパミン(ドパミン前駆物質(レボドパ))など)
(2)併用すると血圧上昇などをおこすおそれがある薬剤……選択的MAO-B阻害薬(選択的MAO-B阻害薬)(セレギリン塩酸塩,ラサギリンメシル酸塩など)/[オピカポン]三環系抗うつ薬(三環系抗うつ薬)(アミトリプチリン塩酸塩など),四環系抗うつ薬(四環系抗うつ薬)(マプロチリン塩酸塩など),セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬)(ベンラファキシン塩酸塩,デュロキセチン塩酸塩など),ミルタザピン(ミルタザピン
(3)本剤との併用で効果が弱まることがある薬剤……鉄剤(鉄補給剤
[エンタカポン]
(4)併用すると血液凝固能が変化するおそれがある薬剤……ワルファリンカリウム(ワルファリンカリウム
(5)併用するとジスキネジー(不随意運動の一種)の発現頻度の上昇が認められた薬剤……イストラデフィリン(イストラデフィリン
[オピカポン]
(6)併用すると本剤の効果が弱まる可能性がある薬剤……キニジン硫酸塩水和物(キニジン硫酸塩水和物

海外評価 解説

  • 5点
  • 英
  • 米
  • 独
  • 仏

プレグナンシー・カテゴリー 解説

  • PC
  • C

[ご利用上の注意]
薬の服用にあたっては、必ず処方する医師、薬剤師の指示、又は製薬会社の説明書にしたがって下さい。 また、自分が疑っていた副作用が本書に記載してあるからといって、自己判断で服用をやめたりしないでください。 疑問な点があれば、すぐに医師、薬剤師に相談して下さい。本サイトに掲載後に承認された新薬もありますので、不明な薬については、医師、薬剤師にお問い合わせ下さい。

[処方薬]は、株式会社 法研から当社が許諾を得て使用している「医者からもらった薬がわかる本 第33版(2023年7月改訂デジタル専用版)」の情報です。掲載情報の著作権は、すべて 株式会社 法研 に帰属します。

データ更新日:2023/09/27