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クロピドグレル

内服薬

処方薬情報の見方

種別

内服薬

大分類/中分類

その他の循環器系の薬/血液凝固を防ぐ薬

解説タイトル

クロピドグレル

一般名 解説

クロピドグレル硫酸塩
この薬の先発薬・後発薬を全て見る

剤形/保険薬価 解説

錠剤 / 25mg 1錠 17.40円
錠剤 / 50mg 1錠 21.20円
錠剤 / 75mg 1錠 40.00円

製薬会社 解説

ニプロES

先発/ジェネリック 解説

ジェネリック ジェネリック医薬品

分類 解説

抗血小板薬

規制 解説

使用量と回数 解説

虚血性脳血管障害(心原性脳塞栓症を除く)後の再発抑制の場合は1日1回50~75mg。虚血性心疾患の場合は服用開始日に1日1回300mg,その後,維持量として1日1回75mg。末梢動脈疾患における血栓・塞栓形成の抑制の場合は1日1回75mg。

識別コード 解説

75mg 包装コード:TS 75 本体コード:75
50mg 包装コード:TS 50 本体コード:50
25mg 包装コード:TS 25 本体コード:25

その他 解説

保険収載年:2006/4

「識別コード」は、薬の包装材や本体に数字・記号で記載されています。

※以下は同じ 解説タイトルで共通の解説です。[]内は一般名で、それぞれに該当する内容が書かれています。

処方目的 解説

経皮的冠動脈形成術(PCI)が適用される以下の虚血性心疾患→急性冠症候群(不安定狭心症,非ST上昇心筋梗塞,ST上昇心筋梗塞),安定狭心症,陳旧性心筋梗塞
[クロピドグレル硫酸塩のみの適応症]虚血性脳血管障害(心原性脳塞栓症を除く)後の再発抑制/末梢動脈疾患における血栓・塞栓形成の抑制

解説 解説

抗血小板薬としては,世界で最も販売額が大きい薬剤です。
虚血性脳血管障害とは,いわゆる脳梗塞(脳血栓,脳塞栓)のことで,再発しやすい病気なので十分な注意が必要です。
一方,急性冠症候群は,不安定狭心症や心筋梗塞,心臓突然死などのことです。本剤は,不安定狭心症,非ST上昇心筋梗塞などで経皮的冠動脈形成術(PCI)を受けた人(またはその予定の人)が対象で,それ以外の治療法を行った場合は使用されません。
PCIが適用されるこれらの虚血性心疾患の場合には,抗血小板薬2剤併用療法期間はアスピリン製剤と併用することとなっており,2013年には本剤とアスピリンの配合剤としてコンプラビン配合錠が発売されました。本剤に関しては,内服05-06-06小用量アスピリン(血栓防止用)(小用量アスピリン(血栓防止用))の各項目も参照してください。

使用上の注意

警告 解説

基本的注意 解説

*クロピドグレル硫酸塩(プラビックス),コンプラビン配合錠の添付文書による

(1)服用してはいけない場合……出血している人(血友病,頭蓋内出血,消化管出血,尿路出血,喀血,硝子体出血など)/本剤の成分に対するアレルギーの前歴
[コンプラビン配合錠のみ]出血傾向のある人/サリチル酸系製剤(アスピリン)(小用量アスピリン(血栓防止用))に対するアレルギーの前歴/消化性潰瘍/アスピリンぜんそく(非ステロイド性消炎鎮痛薬などによるぜんそく発作の誘発),またはその前歴/出産予定日12週以内の妊婦
(2)慎重に服用すべき場合……[クロピドグレル硫酸塩]出血傾向およびその素因/高血圧が持続している人/低体重の人/他のチエノピリジン系薬剤(チクロピジン塩酸塩(チクロピジン塩酸塩)など)に対するアレルギーの前歴/重い腎機能障害/重い肝機能障害/高齢者
[コンプラビン配合錠]消化性潰瘍の前歴/血液の異常またはその前歴/出血傾向の素因/気管支ぜんそく(アスピリンぜんそくを除く)/アルコール常飲者/高血圧が持続している人/低体重の人/非ステロイド系消炎鎮痛薬の長期服用による消化性潰瘍のある人で,本剤の長期服用が必要であり,かつミソプロストール(プロスタグランジン製剤)による治療を行っている人/他のチエノピリジン系薬剤(チクロピジン塩酸塩(チクロピジン塩酸塩)など)に対するアレルギーの前歴/腎機能障害またはその前歴(重い腎機能障害のある人は服用を控えること)/肝機能障害またはその前歴(重い肝機能障害のある人は服用を控えること)/高齢者
(3)検査……服用開始後2ヵ月間は2週間に1回程度の血液検査が望まれます。
(4)服用法……空腹時の服用は避けます。国内の第Ⅰ相臨床試験において絶食投与時に消化器症状がみられています。
(5)一般的に必要な注意……(1)本剤による血小板凝集抑制が問題となるような手術を行う場合は,手術の14日前から服用を中止します。(2)服用中は十分な血圧のコントロールをします。(3)虚血性脳血管障害患者でアスピリン製剤を併用するときは十分注意が必要です。(4)他科に受診している場合は本剤を服用していることを医師に伝えます。(5)本剤服用中は出血しやすくなるのでケガなどに注意します。(6)異常な出血のある場合は医師に連絡します。(7)[コンプラビン配合錠]クロピドグレル硫酸塩またはアスピリンの単独服用に比べて出血のリスクが高まる可能性があります。
(6)その他……
・妊婦での安全性:有益と判断されたときのみ服用。ただし,コンプラビン配合錠は,出産予定日12週以内の妊婦は服用禁忌。
・授乳婦での安全性:[クロピドグレル硫酸塩]治療上の有益性・母乳栄養の有益性を考慮し,授乳の継続・中止を検討。[コンプラビン配合錠]服用するときは授乳を中止。
・小児での安全性:未確立。(「薬の知識」共通事項のみかた

重大な副作用 解説

(1)出血(脳出血などの頭蓋内出血,硬膜下血腫,吐血,下血,胃腸出血,眼底出血,関節血腫,腹部血腫,後腹膜出血など)。(2)肝機能障害,黄疸。(3)血栓性血小板減少性紫斑病。(4)間質性肺炎,好酸球性肺炎。(5)血小板減少,無顆粒球症,再生不良性貧血を含む汎血球減少症。(6)中毒性表皮壊死融解症(TEN),皮膚粘膜眼症候群(スティブンス-ジョンソン症候群),多形滲出性紅斑,急性汎発性発疹性膿疱症。(7)横紋筋(おうもんきん)融解症(筋肉痛,脱力感など)。(8)胃・十二指腸潰瘍。(9)薬剤性過敏症症候群。(10)後天性血友病。(11)インスリン自己免疫症候群(重度の低血糖)。
[コンプラビン配合錠のみ](11)小腸・大腸潰瘍。(12)ショック,アナフィラキシー(呼吸困難,全身潮紅,血管浮腫,じん麻疹など)。(13)ぜんそく発作。(14)剥脱(はくだつ)性皮膚炎。
そのほかにも報告された副作用はあるので,体調がいつもと違うと感じたときは,処方医・薬剤師に相談してください。

その他の副作用 解説

[クロピドグレル硫酸塩]
(1)服用を中止し,すぐに処方医に連絡する副作用……アレルギー症状(発疹,かゆみ,湿疹,じん麻疹,紅斑,光線過敏性皮膚炎,眼瞼浮腫,アナフィラキシー,斑状丘疹性皮疹,血管浮腫,気管支けいれん)
(2)すぐに処方医に連絡する副作用……皮下出血,紫斑(病),鼻出血,止血延長,眼出血,歯肉出血,痔出血,血痰,穿刺部位出血,処置後出血,月経過多,口腔内出血,術中出血,カテーテル留置部位血腫,口唇出血,陰茎出血,尿道出血,血清病/意識障害,意識喪失/血尿
(3)次回,受診した際に処方医に伝える副作用……胆のう炎,胆石症,黄疸/消化器不快感,胃腸炎,口内炎,腹痛,吐きけ,下痢,食欲不振,便秘,食道炎,嘔吐,腹部膨満,消化不良,口渇,耳下腺痛,歯肉(齦)炎,歯肉腫脹,唾液分泌過多,粘膜出血,腸管虚血,大腸炎(潰瘍性大腸炎,リンパ球性大腸炎),膵炎/脱毛,皮膚乾燥,水疱性皮疹,扁平苔癬/眼充血,眼瞼炎,眼精疲労,視力低下,複視,嗅覚障害,結膜炎,味覚異常,味覚消失/頭痛,めまい,しびれ,筋骨格硬直(肩こり,手指硬直),不眠症,音声変調,てんかん,眠け,皮膚感覚過敏,流涙,気分変動/浮腫,頻脈,不整脈,動悸,胸痛,徐脈,血管炎/腎機能障害,急性腎障害,尿閉,頻尿,尿路感染,糸球体症/せき,気管支肺炎,胸水,痰/ほてり,関節炎,発熱,異常感(浮遊感,気分不良),多発性筋炎,滑液包炎,男性乳房痛,乳汁分泌過多,乳腺炎,倦怠感,腰痛,多発性関節炎,肩痛,腱鞘炎,注射部位腫脹,筋痛,関節痛,女性化乳房
(4)過量投与による副作用……血液凝固時間の延長および出血
(5)検査などでわかる副作用……貧血/ヘモグロビン減少,赤血球減少,ヘマトクリット減少,白血球減少,好中球減少,好酸球減少,好酸球増多/AL-P上昇,LDH上昇,血清ビリルビン上昇/中性脂肪上昇,CK上昇,総コレステロール上昇,総タンパク低下,カリウム上昇,アルブミン低下,血糖上昇,カリウム下降,血中尿酸上昇,アミラーゼ上昇,塩素下降,ナトリウム上昇,ナトリウム下降/高血圧,低血圧/心電図異常,脈拍数低下/BUN上昇,血中クレアチニン上昇,尿タンパク増加,尿沈渣異常,尿糖陽性/CRP上昇

併用してはいけない薬 解説

併用してはいけない薬は特にありません。ただし,併用する薬があるときは,念のため処方医・薬剤師に報告してください。

注意して併用すべき薬

[クロピドグレル硫酸塩]
(1)併用すると出血を助長するおそれがある薬剤……非ステロイド性消炎鎮痛剤(ナプロキセン(アリールプロピオン酸系NSAID)など),抗凝固薬(ワルファリンカリウム(ワルファリンカリウム),ヘパリンなど),血小板凝集抑制作用を有する薬剤(アスピリン(小用量アスピリン(血栓防止用))など),血栓溶解剤(ウロキナーゼ,アルテプラーゼなど),選択的セロトニン再取り込み阻害薬(フルボキサミンマレイン酸塩(選択的セロトニン再取り込み阻害薬),セルトラリン塩酸塩(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)),リファンピシン(リファンピシン
(2)併用すると本剤の作用が弱まるおそれがある薬剤……薬物代謝酵素(CYP2C19)を阻害する薬剤(オメプラゾール(プロトンポンプ阻害薬)),モルヒネ(がん疼痛治療薬(1)
(3)本剤との併用で血糖降下作用が強まるおそれがある薬剤……薬物代謝酵素(CYP2C8)の基質となる薬剤(レパグリニド(速効型食後血糖降下薬))
(4)本剤との併用で作用が強まることがある薬剤……セレキシパグ(肺動脈性肺高血圧症治療薬(2)),ロスバスタチンカルシウム(HMG-CoA還元酵素阻害薬

海外評価 解説

  • 6点
  • 英
  • 米
  • 独
  • 仏

プレグナンシー・カテゴリー 解説

  • PC
  • B

[ご利用上の注意]
薬の服用にあたっては、必ず処方する医師、薬剤師の指示、又は製薬会社の説明書にしたがって下さい。 また、自分が疑っていた副作用が本書に記載してあるからといって、自己判断で服用をやめたりしないでください。 疑問な点があれば、すぐに医師、薬剤師に相談して下さい。本サイトに掲載後に承認された新薬もありますので、不明な薬については、医師、薬剤師にお問い合わせ下さい。

[処方薬]は、株式会社 法研から当社が許諾を得て使用している「医者からもらった薬がわかる本 第33版(2023年7月改訂デジタル専用版)」の情報です。掲載情報の著作権は、すべて 株式会社 法研 に帰属します。

データ更新日:2023/09/27