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さでるが

サデルガ

内服薬

処方薬情報の見方

種別

内服薬

大分類/中分類

その他の薬/先天性代謝異常症の薬

解説タイトル

ゴーシェ病治療薬

一般名 解説

エリグルスタット酒石酸塩
この薬の先発薬・後発薬を全て見る

剤形/保険薬価 解説

カプセル剤 / 100mg 1カプセル 78,350.50円

製薬会社 解説

サノフィ

先発/ジェネリック 解説

先発品

分類 解説

グルコシルセラミド合成酵素阻害薬

規制 解説

劇薬

使用量と回数 解説

処方医の指示通りに服用。

識別コード 解説

100mg 本体コード:GZ 02

その他 解説

保険収載年:2015/5

「識別コード」は、薬の包装材や本体に数字・記号で記載されています。

※以下は同じ 解説タイトルで共通の解説です。[]内は一般名で、それぞれに該当する内容が書かれています。

処方目的 解説

ゴーシェ病の諸症状(貧血,血小板減少症,肝脾腫および骨症状)の改善

解説 解説

ゴーシェ病は,世界でも稀な先天性の脂質代謝異常症です。糖脂質を分解するグルコセレブロシダーゼという酵素が生まれつき少ないため,糖脂質が体内の細胞に蓄積し重い全身性の症状を引きおこします。本剤は,肝臓,脾臓,骨髄などに蓄積する糖脂質(グルコシルセラミド)の合成を抑制し,貧血,血小板減少症,肝脾腫および骨症状などを改善します。
本剤は服用に先立って,肝薬物代謝酵素の1種であるチトクロームP450(CYP) 2D6 (CYP2D6)の遺伝子型を確認します。CYP2D6の遺伝子型にはEM,IM,PMといったタイプがあり,それによって服用方法や併用禁忌の薬剤などが異なるので,処方医の指示を厳守して服用してください。

使用上の注意

警告 解説

基本的注意 解説

(1)服用してはいけない場合……本剤の成分に対するアレルギーの前歴/本剤の血中濃度が大幅に上昇するおそれがある以下の患者:(1)チトクロームP450(CYP)2D6の活性が通常の患者(Extensive Metabolizer,EM)で,以下に該当する患者→(1)中等度以上の肝機能障害(Child-pugh分類BまたはC)がある患者,(2)軽度肝機能障害(Child-pugh分類A)があり,中程度以上のCYP2D6阻害作用をもつ薬剤を使用中の患者,(3)軽度肝機能障害(Child-pugh分類A)があり,弱いCYP2D6阻害作用をもつ薬剤と中程度以上のCYP3A阻害作用をもつ薬剤の両方を使用中の患者,(4)肝機能が正常であり,中程度以上のCYP2D6阻害作用をもつ薬剤と中程度以上のCYP3A阻害作用をもつ薬剤の両方を使用中の患者。(2)CYP2D6の活性が低い患者(Intermediate Metabolizer,IM)で,以下に該当する患者→(1)肝機能障害(Child-pugh分類A,BまたはC)がある患者,(2)肝機能が正常であり,中程度以上のCYP3A阻害作用をもつ薬剤を使用中の患者。(3)CYP2D6の活性が欠損している患者(Poor Metabolizer,PM)で,以下に該当する患者→(2)肝機能障害(Child-pugh分類A,BまたはC)がある患者,(2)肝機能が正常であり,中程度以上のCYP3A阻害作用をもつ薬剤を使用中の患者/QT延長のある人(先天性QT延長症候群など)/クラスⅠa(キニジン硫酸塩水和物(キニジン硫酸塩水和物),プロカインアミド塩酸塩(プロカインアミド塩酸塩)など)およびクラスⅢ(アミオダロン塩酸塩(アミオダロン塩酸塩),ソタロール塩酸塩(ベーター・ブロッカー(適応症に不整脈を含むもの))など)の抗不整脈薬またはベプリジル塩酸塩水和物(カルシウム拮抗薬)を使用中/妊婦または妊娠している可能性のある人
(2)慎重に服用すべき場合……心疾患(うっ血性心不全,虚血性心疾患,心筋症,徐脈,心ブロック,重篤な心室性不整脈)/失神の前歴/腎機能障害/CYP2D6の活性が欠損している患者(PM)
(3)飲み忘れ……本剤の服用を忘れた場合は,1回分を次の服用時間に服用し,一度に2回分を服用しないようにします。
(4)使用上の注意……本剤とCYP2D6またはCYP3A阻害作用をもつ薬剤などを併用した場合,本剤の血中濃度が高くなるおそれがあります。本剤の使用にあたっては以下のことを守ってください→(1)現在併用しているすべての医薬品など(CYP阻害作用をもつ食品やサプリメントを含む)を処方医に伝えること。(2)「患者カード」などを携帯し,他の病院や薬局を利用する場合には,本剤の使用を医師または薬剤師に伝えること。
(5)飲食物……グレープフルーツジュースは本剤の作用を強めるおそれがあります。一方,セイヨウオトギリソウ(セント・ジョーンズ・ワート)含有食品は本剤の作用を弱めるおそれがあります。本剤の服用中はこれらを摂取しないでください。
(6)危険作業に注意……本剤の服用によって,めまいなどが現れることがあるので,自動車の運転など危険を伴う機械の操作に従事する際には十分に注意してください。
(7)その他……
・授乳婦での安全性:服用するときは授乳を中止。
・小児での安全性:未確立。(「薬の知識」共通事項のみかた

重大な副作用 解説

(1)失神。
そのほかにも報告された副作用はあるので,体調がいつもと違うと感じたときは,処方医・薬剤師に相談してください。

その他の副作用 解説

(1)すぐに処方医に連絡する副作用……下痢,消化不良,便秘,悪心,上腹部痛,腹痛,胃食道逆流性疾患,腹部膨満,鼓腸/頭痛,浮動性めまい/疲労/関節痛

併用してはいけない薬 解説

[CYP2D6の活性が通常の患者(EM)で軽度肝機能障害(Child-pugh分類A)がある患者](1)中程度以上のCYP2D6阻害作用をもつ薬剤。(2)弱いCYP2D6阻害作用をもつ薬剤と中程度以上のCYP3A阻害作用をもつ薬剤の両方を併用→併用により本剤の血中濃度が上昇しQT延長などが生じるおそれがあります。
[CYP2D6の活性が通常の患者(EM)で肝機能が正常な患者]中程度以上のCYP2D6阻害作用をもつ薬剤と中程度以上のCYP3A阻害作用をもつ薬剤の両方を併用→併用により本剤の血中濃度が上昇しQT延長などが生じるおそれがあります。
[CYP2D6の活性が低い患者(IM)]中程度以上のCYP3A阻害作用をもつ薬剤→併用により本剤の血中濃度が上昇しQT延長などが生じるおそれがあります。
[CYP2D6の活性が欠損している患者(PM)]中程度以上のCYP3A阻害作用をもつ薬剤→本剤の血中濃度が上昇することによりQT延長などが生じるおそれがあります。
[EM,IM,PMの患者]クラスⅠa抗不整脈薬(キニジン硫酸塩水和物(キニジン硫酸塩水和物),プロカインアミド塩酸塩(プロカインアミド塩酸塩)など),クラスⅢ抗不整脈薬(アミオダロン塩酸塩(アミオダロン塩酸塩),ソタロール塩酸塩(ベーター・ブロッカー(適応症に不整脈を含むもの))など),ベプリジル塩酸塩水和物(カルシウム拮抗薬)→相加的に作用が強まり,QT延長などが生じるおそれがあります。
〔CYP2D6またはCYP3A阻害作用を有すると考えられる薬剤名〕
・CYP2D6阻害作用をもつ薬剤:(1)強いCYP2D6阻害作用をもつ薬剤→パロキセチン塩酸塩水和物(選択的セロトニン再取り込み阻害薬),シナカルセト塩酸塩(カルシウム受容体作動薬),テルビナフィン塩酸塩(テルビナフィン塩酸塩)など。(2)中程度のCYP2D6阻害作用をもつ薬剤→デュロキセチン塩酸塩(セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬),ミラベグロン(過活動膀胱治療薬(2))など。(3)弱いCYP2D6阻害作用をもつ薬剤→アビラテロン酢酸エステル(抗アンドロゲン薬),リトナビル(エイズ治療薬(2)),セレコキシブ(COXⅡ阻害薬)など。
・CYP3A阻害作用をもつ薬剤:(1)強いCYP3A阻害作用をもつ薬剤→クラリスロマイシン(マクロライド),イトラコナゾール(深在性真菌治療薬),スタリビルド配合錠(エイズ治療薬(3)),リトナビル(エイズ治療薬(2)),ボリコナゾール(深在性真菌治療薬)など。(2)中程度のCYP3A阻害作用をもつ薬剤→エリスロマイシンエチルコハク酸エステル(マクロライド),フルコナゾール(深在性真菌治療薬),アタザナビル硫酸塩(エイズ治療薬(2)),シクロスポリン(シクロスポリン),アプレピタント(アプレピタント),ジルチアゼム塩酸塩(カルシウム拮抗薬)など。(3)弱いCYP3A阻害作用をもつ薬剤→シロスタゾール(シロスタゾール),ラニチジン塩酸塩,タクロリムス水和物(タクロリムス水和物ほか

注意して併用すべき薬

[患者全体]
(1)併用すると本剤の血中濃度が低下し,作用が弱まるおそれがある薬剤……CYP3A誘導薬(リファンピシン(リファンピシン),カルバマゼピン(カルバマゼピン),フェノバルビタール(バルビツール酸誘導体),フェニトイン(フェニトイン)など)
(2)本剤との併用で血中濃度が上昇することが報告されている薬剤……P糖タンパク質の基質薬(ジゴキシン(ジギタリス製剤),コルヒチン(コルヒチン),ダビガトラン(ダビガトラン),フェニトイン(フェニトイン)など),CYP2D6の基質薬(メトプロロール酒石酸塩(ベーター・ブロッカー(適応症に不整脈を含むもの)),三環系抗うつ薬(三環系抗うつ薬)〈ノルトリプチリン,アミトリプチリン塩酸塩,イミプラミン塩酸塩〉,フェノチアジン系薬剤,クラスⅠc抗不整脈薬〈プロパフェノン(プロパフェノン塩酸塩),フレカイニド(フレカイニド酢酸塩)〉など)
(3)併用すると本剤の血中濃度が上昇し,作用が強まるおそれがある薬剤……[CYP2D6の活性が通常の患者(EM)で軽度肝機能障害(Child-pugh分類A)がある患者](1)中程度以上のCYP3A阻害作用をもつ薬剤(CYP2D6阻害作用をもつ薬剤を併用する場合を除く),(2)弱いCYP2D6阻害作用をもつ薬剤(中程度以上のCYP3A阻害作用をもつ薬剤を併用する場合を除く),(3)弱いCYP3A阻害作用をもつ薬剤(中程度以上のCYP2D6阻害作用をもつ薬剤を併用する場合を除く)/[CYP2D6の活性が通常の患者(EM)で肝機能が正常な患者](1)中程度以上のCYP2D6阻害作用をもつ薬剤(中程度以上のCYP3A阻害作用をもつ薬剤を併用する場合を除く),(2)中程度以上のCYP3A阻害作用をもつ薬剤(中程度以上のCYP2D6阻害作用をもつ薬剤を併用する場合を除く)/[CYP2D6の活性が低い患者(IM)](1)中程度以上のCYP2D6阻害作用をもつ薬剤

海外評価 解説

  • 4点
  • 英
  • 米
  • 独
  • 仏

プレグナンシー・カテゴリー 解説

  • PC
  • C

[ご利用上の注意]
薬の服用にあたっては、必ず処方する医師、薬剤師の指示、又は製薬会社の説明書にしたがって下さい。 また、自分が疑っていた副作用が本書に記載してあるからといって、自己判断で服用をやめたりしないでください。 疑問な点があれば、すぐに医師、薬剤師に相談して下さい。本サイトに掲載後に承認された新薬もありますので、不明な薬については、医師、薬剤師にお問い合わせ下さい。

[処方薬]は、株式会社 法研から当社が許諾を得て使用している「医者からもらった薬がわかる本 第33版(2023年7月改訂デジタル専用版)」の情報です。掲載情報の著作権は、すべて 株式会社 法研 に帰属します。

データ更新日:2023/09/27