お薬検索

げむしたびんてんてきじょうちゅうよう

ゲムシタビン点滴静注用

注射薬

処方薬情報の見方

種別

注射薬

大分類/中分類

がんに使われる注射薬/代謝拮抗薬

解説タイトル

ゲムシタビン塩酸塩

一般名 解説

ゲムシタビン塩酸塩
この薬の先発薬・後発薬を全て見る

剤形/保険薬価 解説

注射用剤 / 200mg 1瓶 1,022.00円
注射用剤 / 1g 1瓶 3,627.00円

製薬会社 解説

日医工ファーマ=日医工

先発/ジェネリック 解説

ジェネリック ジェネリック医薬品

分類 解説

ピリミジン代謝拮抗薬

規制 解説

劇薬

使用量と回数 解説

識別コード 解説

その他 解説

「識別コード」は、薬の包装材や本体に数字・記号で記載されています。

※以下は同じ 解説タイトルで共通の解説です。[]内は一般名で、それぞれに該当する内容が書かれています。

処方目的 解説

非小細胞肺がん,膵がん,胆道がん,尿路上皮がん,手術不能または再発乳がん,がん化学療法後に増悪した卵巣がん,再発または難治性の悪性リンパ腫

解説 解説

1983年にアメリカで合成された抗がん薬です。DNA合成を阻害することで抗がん作用を発揮します。わが国では1999年に「非小細胞肺がん」の適応で発売され,その後適応症が追加されています。

使用上の注意

警告 解説

(1)本剤は,週に1回,30分間の点滴静注で使用すべき薬剤です。外国の臨床試験で,週2回以上あるいは1回の点滴を60分以上かけて行うと,副作用が増強した例が報告されています。
(2)高度な骨髄機能抑制のある人は使用してはいけません。感染症や出血をおこし,重症化する可能性があり,死亡例が報告されています。
(3)胸部単純X線写真で,明らか,かつ症状のある間質性肺炎・肺線維症のある人は使用してはいけません。死亡例が報告されています。
(4)放射線増感作用を期待する胸部への放射線療法との同時併用を行ってはいけません。外国での臨床試験で,本剤と胸部への根治的放射線療法との併用によって重い食道炎,肺臓炎がおこり,死亡例が報告されています。
(5)本剤の使用に際しては,緊急時に十分に措置できる医療施設で,がん化学療法に十分な知識と経験を持つ医師に,本剤の有効性・危険性を十分に聞き・たずね,同意してから受けなければなりません。

基本的注意 解説

*ゲムシタビン塩酸塩(ジェムザール注射用)の添付文書による

(1)使用してはいけない場合……高度な骨髄機能抑制/胸部単純X線写真で明らか,かつ症状のある間質性肺炎・肺線維症/胸部への放射線療法の施行中/重症感染症の合併/本剤の成分に対する重いアレルギーの前歴/妊婦または妊娠している可能性のある人
(2)慎重に使用すべき場合……骨髄機能抑制/間質性肺炎・肺線維症の前歴/肝障害(肝転移,肝炎,肝硬変など),アルコール依存症の前歴または合併のある人/腎機能障害/心筋梗塞の前歴/高齢者
(3)定期検査……骨髄機能抑制,間質性肺炎などの重い副作用がおこることがあり,死亡例も報告されているので,使用中は頻回に血液,肝機能,腎機能,胸部X線などの検査を受ける必要があります。
(4)生殖器への影響……動物実験(マウス,ウサギ)で,生殖毒性(先天性異常,胚胎発育・妊娠経過・周産期発育・生後発育に対する影響など)が報告されています。生殖可能な年齢の人が使用すると生殖器に影響がでることがあるので,処方医とよく相談してください。
(5)避妊……妊娠可能な年齢の女性およびパートナーが妊娠する可能性のある男性は,使用期間中および使用終了後一定期間は適切な避妊を行ってください。本剤は,動物実験で催奇形作用,胎児致死作用が報告されています。
(6)危険作業は中止……本剤を使用すると,傾眠などが現れるおそれがあります。このような症状が発現しないことが確認されるまで,高所作業や自動車の運転など危険を伴う機械の操作は行わないようにしてください。
(7)その他……
・授乳婦での安全性:使用するときは授乳を中止。
・小児での安全性:未確立。(「薬の知識」共通事項のみかた

重大な副作用 解説

(1)白血球減少,好中球減少,貧血,血小板減少,赤血球減少などの骨髄機能抑制。(2)間質性肺炎(発熱,せき,呼吸困難など)。(3)アナフィラキシー(呼吸困難,血圧低下,発疹など)。(4)心筋梗塞,うっ血性心不全。(5)肺水腫,気管支けいれん,成人呼吸促迫症候群。(6)腎不全,溶血性尿毒症症候群。(7)重い皮膚障害(紅斑,水疱,落屑(らくせつ)など)。(8)重い肝機能障害,黄疸。(9)白質脳症(可逆性後白質脳症症候群を含む:高血圧,けいれん,頭痛,視覚異常,意識障害など)。
そのほかにも報告された副作用はあるので,体調がいつもと違うと感じたときは,処方医・薬剤師に相談してください。

その他の副作用 解説

(1)おこることがある副作用……頻脈,狭心痛,動悸,心室性期外収縮,発作性上室頻拍/呼吸困難,せき,PIE(肺好酸球浸潤)症候群,喘鳴(ぜんめい),喀痰,息切れ/血尿,乏尿/食欲不振,悪心・嘔吐,下痢,便秘,口内炎,胃部不快感,歯肉炎/頭痛,めまい,不眠,知覚異常,嗜眠(しみん),しびれ/発疹,脱毛,かゆみ,じん麻疹/注射部位反応(静脈炎,疼痛,紅斑),末梢性血管炎,末梢性壊疽/疲労感,発熱,インフルエンザ様症状(倦怠感,無力症,発熱,頭痛,悪寒,筋痛,発汗,鼻炎など),放射線照射リコール反応,体重減少・増加,関節痛,悪寒,味覚異常,鼻出血,倦怠感,浮腫,疼痛,ほてり,胸部不快感,眼底出血,体温低下,耳鳴り,めやに,無力症,顔面浮腫
(2)検査などでわかる副作用……血圧上昇,血圧低下,心電図異常(ST上昇)/高炭酸ガス血症,低酸素血/総タンパク低下,電解質異常,アルブミン低下,BUN・クレアチニン上昇,タンパク尿/AST・ALT・LDH・AL-P・γ-GTP・ビリルビン上昇,A/G比低下,ウロビリン尿/血小板増加,尿糖陽性,好酸球増多,CRP上昇

併用してはいけない薬 解説

[治療]胸部への放射線照射→外国の臨床試験で,本剤と胸部への根治的放射線療法を併用した場合に,重い食道炎,肺臓炎が発現し,死亡に至った例が報告されています。

注意して併用すべき薬

(1)併用すると重篤となる局所合併症が発現することがある療法……腹部への放射線照射
(2)併用すると相互に骨髄抑制作用が強まることがある薬剤……他の抗がん薬(アルキル化剤,代謝拮抗薬,抗生物質,アルカロイドなど)

海外評価 解説

プレグナンシー・カテゴリー 解説


[ご利用上の注意]
薬の服用にあたっては、必ず処方する医師、薬剤師の指示、又は製薬会社の説明書にしたがって下さい。 また、自分が疑っていた副作用が本書に記載してあるからといって、自己判断で服用をやめたりしないでください。 疑問な点があれば、すぐに医師、薬剤師に相談して下さい。本サイトに掲載後に承認された新薬もありますので、不明な薬については、医師、薬剤師にお問い合わせ下さい。

[処方薬]は、株式会社 法研から当社が許諾を得て使用している「医者からもらった薬がわかる本 第33版(2023年7月改訂デジタル専用版)」の情報です。掲載情報の著作権は、すべて 株式会社 法研 に帰属します。

データ更新日:2023/09/27