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ふるにとらぜぱむ

フルニトラゼパム

内服薬

処方薬情報の見方

種別

内服薬

大分類/中分類

精神神経科の薬/催眠薬(睡眠導入薬)

解説タイトル

ベンゾジアゼピン系催眠薬

一般名 解説

フルニトラゼパム/中期作用型
この薬の先発薬・後発薬を全て見る

剤形/保険薬価 解説

錠剤 / 1mg 1錠 5.70円
錠剤 / 2mg 1錠 5.90円

製薬会社 解説

辰巳

先発/ジェネリック 解説

ジェネリック ジェネリック医薬品

分類 解説

催眠鎮静薬

規制 解説

使用量と回数 解説

1日0.5~2mgを就寝前に1回。高齢者は1mgまで。

識別コード 解説

1mg 包装コード:TU 112 1mg 本体コード:TU 112:1
2mg 包装コード:TU 113 2mg 本体コード:TU 113:2

その他 解説

保険収載年:1984/3

「識別コード」は、薬の包装材や本体に数字・記号で記載されています。

※以下は同じ 解説タイトルで共通の解説です。[]内は一般名で、それぞれに該当する内容が書かれています。

処方目的 解説

不眠症/麻酔前投薬(ただし,ハロキサゾラム,ロルメタゼパムには麻酔前投薬の適応はありません)
[ニトラゼパムのみ]異型小発作群(点頭てんかん,ミオクローヌス発作,失立発作など),焦点性発作(焦点性けいれん発作,精神運動発作,自律神経発作など)

解説 解説

1960年以後,数多くのベンゾジアゼピン系薬剤が臨床に導入され,精神身体医学が一躍脚光をあびました。一般的にベンゾジアゼピン系薬剤は,大脳辺縁系や視床下部における情動機能の抑制や大脳辺縁系賦活機構を抑制し,抗不安作用,抗けいれん作用,催眠作用,筋弛緩作用などを示します。ベンゾジアゼピン系薬剤のうち,いくつかは催眠作用が強く,精神安定剤として使われるよりも多くは不眠症治療に使われています。リルマザホン塩酸塩水和物はベンゾジアゼピン系に近いもので,ここに分類しました。依存性などには同じような注意が必要です。

使用上の注意

警告 解説

[トリアゾラム]本剤の服用後に,もうろう状態,睡眠随伴症状(夢遊症状など)が現れることがあります。また,入眠までの,あるいは中途覚醒時の出来事を記憶していないことがあるので注意してください。

基本的注意 解説

*トリアゾラム(ハルシオン),フルニトラゼパム(サイレース)の添付文書による

(1)服用してはいけない場合……本剤に対するアレルギーの前歴/急性閉塞隅角緑内障/重症筋無力症/[トリアゾラムのみ]以下の薬剤の服用中→イトラコナゾール(深在性真菌治療薬),ポサコナゾール(深在性真菌治療薬),フルコナゾール(深在性真菌治療薬),ホスフルコナゾール,ボリコナゾール(深在性真菌治療薬),ミコナゾール(カンジダ治療薬),HIVプロテアーゼ阻害薬(エイズ治療薬(2))(アタザナビル,ダルナビル,ホスアンプレナビル,リトナビル,カレトラ配合錠(配合内用液)など),パキロビッドパック(パキロビッドパック),コビシスタット含有製剤(ゲンボイヤ配合錠(エイズ治療薬(3)),シムツーザ配合錠(エイズ治療薬(2)),スタリビルド配合錠(エイズ治療薬(3)),プレジコビックス配合錠(エイズ治療薬(2))),エファビレンツ(エイズ治療薬(1))/本剤により睡眠随伴症状(夢遊症状など)として異常行動を発現したことがある人
(2)特に慎重に服用すべき場合(原則禁忌,処方医と連絡を絶やさないこと)……肺性心,肺気腫,気管支ぜんそくおよび脳血管障害の急性期などによる呼吸機能の高度な低下
(3)慎重に服用すべき場合……心障害/肝機能障害またはその前歴/腎機能障害/脳の器質的障害/高齢者,衰弱している人/[フルニトラゼパムのみ]妊婦または妊娠している可能性のある人,小児
(4)服用法……不眠症の改善に本剤を服用するときは,就寝の直前に服用してください。また,睡眠の途中に一時的に起床して仕事などを行うと健忘(物忘れ)が現れることがあるので,仕事などを行う可能性があるときは服用しないでください。
[クアゼパム]食後の服用で薬の吸収量が空腹時の2~3倍になります。食後2時間以上の間をあけ,就寝直前に服用します。
(5)薬物依存……連用により薬物依存を生じることがあるので,漫然と長期にわたって服用してはいけません。
(6)アルコール(飲酒)……アルコールと併用すると,精神機能・知覚・運動機能などの低下が増強することがあるので,服用するときはできるだけ飲酒を控えてください。
(7)グレープフルーツジュース……[トリアゾラム]本剤の作用が強まるおそれがあるので,本剤の服用中はグレープフルーツジュースを摂取しないでください。
(8)危険作業は中止……本剤を服用すると,本剤の影響が翌朝以後に及び,眠け,注意力・集中力・反射運動能力などの低下がおこることがあります。服用中は,自動車の運転など危険を伴う機械の操作は行わないようにしてください。
(9)その他……
・妊婦での安全性:[トリアゾラム]有益と判断されたときのみ服用。[フルニトラゼパム]服用しないことが望ましい。
・授乳婦での安全性:服用するときは授乳を中止。
・小児での安全性:未確立。(「薬の知識」共通事項のみかた

重大な副作用 解説

(1)連用による薬物依存,服用量の急激な減少・服用の中止による離脱症状(けいれん発作,せん妄,振戦,不眠,不安,幻覚,妄想など)。(2)一過性前向性健忘(中途覚醒時の出来事を覚えていない),もうろう状態。(3)呼吸抑制。(呼吸機能が高度に低下している人の場合で)炭酸ガスナルコーシス。(4)肝機能障害,黄疸,肝炎。(5)精神症状(刺激興奮,錯乱,攻撃性,幻覚,妄想,激越など)。
[トリアゾラムのみ](6)睡眠随伴症状(夢遊症状など)。(7)ショック,アナフィラキシー(発疹,血管性浮腫,呼吸困難など)。
[フルニトラゼパムのみ](8)横紋筋融解症(筋肉痛,脱力感,CK上昇,血中・尿中ミオグロビン値の上昇)。(9)他の抗精神病薬との併用による悪性症候群(高熱・意識障害・高度の筋硬直・不随意運動・発汗など)。(10)意識障害(うとうと状態から昏睡など)。
そのほかにも報告された副作用はあるので,体調がいつもと違うと感じたときは,処方医・薬剤師に相談してください。

その他の副作用 解説

[トリアゾラム]
(1)服用を中止し処方医に連絡する副作用……アレルギー症状(発疹,かゆみ)
(2)次回,受診した際に処方医に伝える副作用……眠け,ふらつき,頭重,頭痛,めまい,協調運動失調,舌のもつれ,耳鳴り,焦躁感,霧視,不安,不眠,不快感,言語障害,見当識障害,意識混濁,視覚異常(散瞳,まぶしい,眼精疲労),多夢,魔夢,知覚減退,転倒,多幸症,鎮静/下痢,口渇,心窩部不快感,食欲不振,悪心・嘔吐,腹痛,便秘/動悸,胸部圧迫感/倦怠感,脱力感などの筋緊張低下症状/味覚変化,皮下出血,便失禁,失禁,尿閉
(3)検査などでわかる副作用……AST・ALT・γ-GTP・AL-P上昇/血圧上昇,血圧降下/CK上昇
(4)外国での報告……外国で,ハルシオンを1~2週間程度服用した人に,日中不安,激越が現れたとの報告があります。また,情緒不安,失神,躁状態,離人症,抑うつ状態,異常感覚,錯感覚,利尿剤併用中の人の肝不全からの死亡,胆汁うっ滞性黄疸,舌灼熱感,舌炎,口内炎,うっ血,頻脈,筋緊張異常,筋痛,疲労,性欲減退,月経不順,発汗が現れたとの報告があります。イギリスでは,ハルシオンの許可を取り消しています。

併用してはいけない薬 解説

[トリアゾラム]イトラコナゾール(深在性真菌治療薬),ポサコナゾール(深在性真菌治療薬),フルコナゾール(深在性真菌治療薬),ホスフルコナゾール,ボリコナゾール(深在性真菌治療薬),ミコナゾール(カンジダ治療薬),HIVプロテアーゼ阻害薬(エイズ治療薬(2))(アタザナビル,ダルナビル,ホスアンプレナビルカルシウム水和物,リトナビル,カレトラ配合錠(配合内用液)など),パキロビッドパック(パキロビッドパック),コビシスタット含有製剤(ゲンボイヤ配合錠(エイズ治療薬(3)),シムツーザ配合錠(エイズ治療薬(2)),スタリビルド配合錠(エイズ治療薬(3)),プレジコビックス配合錠(エイズ治療薬(2))),エファビレンツ(エイズ治療薬(1))→本剤の血中濃度が上昇し,作用の増強および作用時間の延長がおこるおそれがあります。
[エスタゾラム,フルラゼパム塩酸塩,クアゼパム]リトナビル(エイズ治療薬(2))(ノービア),パキロビッドパック(パキロビッドパック)(エスタゾラムのみ)→過度の鎮静や呼吸抑制などがおこる可能性があります。
[クアゼパム]食物→過度の鎮静や呼吸抑制などがおこるおそれがあります(食後の服用を避けること)。

注意して併用すべき薬

[トリアゾラム]
(1)併用すると精神神経系などの副作用が現れるおそれがある薬剤……フェノチアジン系薬剤(フェノチアジン系薬剤),バルビツール酸誘導体(バルビツール酸誘導体
(2)併用すると本剤の作用が強まるおそれがある薬剤……エリスロマイシン(マクロライド),クラリスロマイシン(マクロライド),ジョサマイシン(マクロライド),シメチジン(ヒスタミンH2受容体拮抗薬),ジルチアゼム塩酸塩(カルシウム拮抗薬),イマチニブメシル酸塩(イマチニブメシル酸塩
(3)併用すると本剤の作用が弱まるおそれがある薬剤……強いCYP3A誘導薬(カルバマゼピン(カルバマゼピン),フェノバルビタール(バルビツール酸誘導体),リファンピシン(リファンピシン),セリチニブ(ALK融合遺伝子陽性がん治療薬)(治療上の有益性が危険性を上回る場合を除き併用を避けること)
(4)併用すると多汗,起立性低血圧などの副作用が現れるおそれがある薬剤……モノアミン酸化酵素阻害薬(選択的MAO-B阻害薬)(モノアミン酸化酵素の働き

海外評価 解説

  • 1点
  • 英
  • 米
  • 独
  • 仏

プレグナンシー・カテゴリー 解説


[ご利用上の注意]
薬の服用にあたっては、必ず処方する医師、薬剤師の指示、又は製薬会社の説明書にしたがって下さい。 また、自分が疑っていた副作用が本書に記載してあるからといって、自己判断で服用をやめたりしないでください。 疑問な点があれば、すぐに医師、薬剤師に相談して下さい。本サイトに掲載後に承認された新薬もありますので、不明な薬については、医師、薬剤師にお問い合わせ下さい。

[処方薬]は、株式会社 法研から当社が許諾を得て使用している「医者からもらった薬がわかる本 第33版(2023年7月改訂デジタル専用版)」の情報です。掲載情報の著作権は、すべて 株式会社 法研 に帰属します。

データ更新日:2023/09/27