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ばるさるたん
バルサルタン
処方薬
種別
内服薬
大分類/中分類
血圧の薬/血圧降下薬
解説タイトル
ARB(アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬)
剤形/保険薬価解説
錠剤 / 20mg 1錠 11.40円
錠剤 / 40mg 1錠 21.10円
錠剤 / 80mg 1錠 39.60円
錠剤 / 160mg 1錠 63.80円
製薬会社解説
あすか=武田
先発/ジェネリック解説
ジェネリック
分類解説
血圧降下薬
規制解説
使用量と回数解説
1日1回40~80mg。1日160mgまで増量できる。小児は処方医の指示通りに服用。
識別コード解説
20mg 包装コード:20mg:AA 711 本体コード:AA 711
40mg 包装コード:40mg:AA 733 本体コード:AA 733
80mg 包装コード:80mg:AA 755 本体コード:AA 755
160mg 包装コード:160mg:AA 777 本体コード:AA 777
その他解説
保険収載年:2000/11
「識別コード」は、薬の包装材や本体に数字・記号で記載されています。
※以下は同じ解説タイトルで共通の解説です。[]内は一般名で、それぞれに該当する内容が書かれています。
処方目的解説
解説解説
ARBは,ACE阻害薬に特異的にみられた「空(から)ぜき」の副作用がないといわれています。心臓や腎臓に対する保護作用も,ACEIと同じ程度だと考えられています。(アメリカ心臓協会が2003年に実施した,国際的多施設・二重盲検・実薬対照死亡評価試験であるVALIANTによる)
また近年,ARBと利尿薬,カルシウム拮抗薬との配合剤が各社から出されていて,薬価は2~3種類を加算した場合より安く設定されています。血圧は異なる効き方の薬品を組み合わせてコントロールすることが多いので,配合剤を使えば服用する錠剤の数が1~2種類減ることになります。2~3錠服用していた人が1錠で済むのは目に見える成果ですが,7錠8錠と数多く処方されている方にとってのメリットはいかほどでしょうか。薬品名がまったく変わってしまい勘違いしてしまう可能性もあるので,変更の場合は処方医や薬剤師に納得できるまで説明を受けましょう。
なお,配合剤の「使用上の注意」については,カルシウム拮抗薬(カルシウム拮抗薬),チアジド系利尿薬(チアジド系薬剤)の項も参照してください。
使用上の注意
警告解説
基本的注意解説
(1)服用してはいけない場合……本剤の成分に対するアレルギーの前歴/重い肝機能障害/アリスキレンフマル酸塩(直接的レニン阻害薬)を投与中の糖尿病の人(ただし,他の降圧治療を行ってもなお血圧のコントロールが著しく不良の人を除く)/妊婦または妊娠している可能性のある人
(2)慎重に服用すべき場合……両側性腎動脈狭窄,片腎で腎動脈狭窄のある人/高カリウム血症/重い腎機能障害/肝機能障害またはその前歴/脳血管障害/体液量が減少している人(利尿降圧薬服用中,厳重な減塩療法中,血液透析中)/高齢者
(3)妊娠……服用中に妊娠したら,すぐに処方医へ連絡してください。服用が中止になります。
(4)急激な血圧低下……本剤の服用によって一過性の急激な血圧低下(ショック症状,意識喪失,呼吸困難などを伴う)をおこすことがあります。何らかの異常を感じたら,ただちに処方医へ連絡してください。
(5)定期検査……2型糖尿病における糖尿病性腎症の人では貧血,カリウムやクレアチニンの上昇が現れやすいので,服用中は定期的(服用開始時:2週間ごと,安定後:月1回程度)に血液検査を行います。
(6)危険作業に注意……本剤を服用すると,めまい,ふらつきなどをおこすことがあります。服用中は,高所作業や自動車の運転など危険を伴う機械の操作は十分に注意してください。
(7)その他……
・授乳婦での安全性:服用するときは授乳を中止。
・小児での安全性:未確立。(「薬の知識」共通事項のみかた)
重大な副作用解説
そのほかにも報告された副作用はあるので,体調がいつもと違うと感じたときは,処方医・薬剤師に相談してください。
その他の副作用解説
(2)すぐに処方医に連絡する副作用……耳鳴り,眠け,頭痛,めまい,不眠,浮遊感/頻脈,起立性低血圧,胸痛,動悸/口内炎,下痢,口角炎,吐きけ・嘔吐,胃不快感,胃潰瘍,口渇/黄疸/貧血/発熱,味覚障害,しびれ感,眼症状(かすみ,違和感など),筋けいれん,関節痛,勃起不全,ほてり,倦怠感,無力症,疲労,むくみ,筋肉痛,せき,女性化乳房
(3)検査などでわかる副作用……低血圧/AST・ALT・LDH上昇/BUN・クレアチニン上昇/赤血球減少・増多,ヘマトクリット低下,好酸球増多/総コレステロール上昇,CK上昇,尿酸上昇,低ナトリウム血症
併用してはいけない薬解説
注意して併用すべき薬
(2)併用すると本剤の降圧作用が弱まるおそれがある薬剤……NSAID(インドメタシン(インドール酢酸系NSAID)など)
(3)併用するとリチウム中毒をおこすおそれがある薬剤……炭酸リチウム(躁病に用いる薬)
(4)併用すると腎機能障害,高カリウム血症,低血圧をおこすおそれがある薬剤……アリスキレンフマル酸塩(直接的レニン阻害薬),ACE阻害薬(ACE阻害薬(アンジオテンシン変換酵素阻害薬))
海外評価解説
- 5.5点
プレグナンシー・カテゴリー解説
- C(3カ月以降はD)
- [ご利用上の注意]
- 薬の服用にあたっては、必ず処方する医師、薬剤師の指示、又は製薬会社の説明書にしたがって下さい。また、自分が疑っていた副作用が本書に記載してあるからといって、自己判断で服用をやめたりしないでください。疑問な点があれば、すぐに医師、薬剤師に相談して下さい。本サイトに掲載後に承認された新薬もありますので、不明な薬については、医師、薬剤師にお問い合わせ下さい。
[処方薬]は、株式会社 法研から当社が許諾を得て使用している「医者からもらった薬がわかる本 第30版(2018年2月改訂デジタル専用版)」の情報です。掲載情報の著作権は、すべて株式会社 法研に帰属します。
データ更新日:2018/02/09