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テノゼット

内服薬

処方薬情報の見方

種別

内服薬

大分類/中分類

肝臓・膵臓・胆道・痔の薬/肝臓障害の薬

解説タイトル

B型肝炎治療薬(抗ウイルス薬3)

一般名 解説

テノホビルジソプロキシルフマル酸塩
この薬の先発薬・後発薬を全て見る

剤形/保険薬価 解説

錠剤 / 300mg 1錠 644.40円

製薬会社 解説

グラクソ

先発/ジェネリック 解説

先発品

分類 解説

B型肝炎治療薬

規制 解説

劇薬

使用量と回数 解説

1日1回300mg(1錠)。

識別コード 解説

300mg 本体コード:GSK 300

その他 解説

保険収載年:2014/5

「識別コード」は、薬の包装材や本体に数字・記号で記載されています。

※以下は同じ 解説タイトルで共通の解説です。[]内は一般名で、それぞれに該当する内容が書かれています。

処方目的 解説

B型肝炎ウイルスの増殖を伴い,肝機能の異常が確認されたB型慢性肝疾患におけるB型肝炎ウイルスの増殖抑制

解説 解説

本剤は核酸アナログ製剤の一つで,B型肝炎ウイルス(HBV)の遺伝子型を問わず強力な増殖抑制作用を有し,ほとんどの症例で抗ウイルス作用を発揮して肝炎を鎮静化させます。2023年4月現在,3種類の核酸アナログ製剤(ラミブジン(B型肝炎治療薬(抗ウイルス薬1)),エンテカビル水和物(B型肝炎治療薬(抗ウイルス薬2)),テノホビル)が保険適用となっていますが,本剤とエンテカビル水和物は他の薬剤と比べてHBVの耐性株の発現率が極めて低く,また高率にHBV DNAの陰性化とALT(肝機能の指標の一つ)の正常化が得られます。本剤およびエンテカビルは現在,未治療のB型慢性肝疾患に対する第一選択薬で,ラミブジン耐性HBVに対しても効果を発揮します。
「警告」にもあるように,本剤は服用の中止によるHBVの再燃率が高く,肝機能の悪化もしくは肝炎が重症化することがあるので,自己判断で服用を中止しないようにしてください。

使用上の注意

警告 解説

 本剤を含むB型肝炎に対する治療を終了した人で,肝炎の重度の急性増悪が報告されています。そのため,B型肝炎に対する治療を終了する場合には,服用終了後少なくとも数カ月間は症状と臨床検査値の観察を十分に行わなければなりません。経過に応じて,B型肝炎に対する再治療が必要になることがあります。

基本的注意 解説

*両剤の添付文書による

(1)服用してはいけない場合……本剤の成分に対するアレルギーの前歴/[ベムリディのみ]リファンピシン(リファンピシン)の服用中/セイヨウオトギリソウ(セント・ジョーンズ・ワート)含有食品の摂取中
(2)慎重に服用すべき場合……非代償性肝硬変/[テノゼットのみ]腎機能障害/[ベムリディのみ]病的骨折の既往のある人またはその他の慢性骨疾患のある人
(3)骨密度の低下……外国での臨床試験において,本剤の服用により腰椎と大腿骨,寛骨の骨密度の低下が認められています。特に病的骨折の前歴のある人やその他の慢性骨疾患を有する人は十分に注意し,異常を感じたらすぐに処方医へ連絡してください。
(4)セイヨウオトギリソウ(セント・ジョーンズ・ワート)含有食品……[ベムリディ]一緒に摂取すると,本剤の効果が弱まるおそれがあるので,本剤を服用中はセイヨウオトギリソウ含有食品を摂取しないでください。
(5)その他……
・妊婦での安全性:有益と判断されたときのみ服用。
・授乳婦での安全性:治療上の有益性・母乳栄養の有益性を考慮し,授乳の継続・中止を検討。
・小児での安全性:未確立。(「薬の知識」共通事項のみかた

重大な副作用 解説

(1)重度の腎機能障害(腎機能不全,腎不全,急性腎障害,近位腎尿細管機能障害,ファンコニー症候群,急性腎尿細管壊死,腎性尿崩症,腎炎など)。(2)乳酸アシドーシス・脂肪沈着による重度の肝腫大(脂肪肝)。(3)[テノゼットのみ]膵炎。
そのほかにも報告された副作用はあるので,体調がいつもと違うと感じたときは,処方医・薬剤師に相談してください。

その他の副作用 解説

[テノゼット]
(1)服用を中止し,すぐに処方医に連絡する副作用……アレルギー反応(血管浮腫)
(2)すぐに処方医に連絡する副作用……悪心,腹痛,下痢,嘔吐,鼓腸/多尿/肝炎/体脂肪の再分布・蓄積/骨軟化症(骨痛,骨折),ミオパチー/発疹,浮動性めまい,呼吸困難,無力症
(3)検査などでわかる副作用……タンパク尿/低カリウム血症,低リン酸血症/肝機能検査値異常(AST・ALT・γ-GTP増加など),クレアチニン増加, アミラーゼ増加,リパーゼ増加

併用してはいけない薬 解説

[ベムリディ]リファンピシン(リファンピシン),セイヨウオトギリソウ(セント・ジョーンズ・ワート)含有食品→本剤の血中濃度が低下し,本剤の効果が弱まるおそれがあります。

注意して併用すべき薬

[共通]
(1)併用すると両剤による副作用が強まるおそれがある薬剤……アシクロビル(抗ヘルペスウイルス薬(1)),バラシクロビル塩酸塩(抗ヘルペスウイルス薬(1)),ガンシクロビル,バルガンシクロビル塩酸塩(サイトメガロウイルス感染症治療薬
[テノゼット]
(2)併用すると併用薬による副作用(膵炎,乳酸アシドーシスなど)が強まるおそれがある薬剤……ジダノシン
(3)本剤との併用で治療効果が弱まるおそれがある薬剤……アタザナビル硫酸塩(エイズ治療薬(2)
(4)併用すると本剤による副作用が強まるおそれがある薬剤……カレトラ配合錠(内用液)(エイズ治療薬(2)
(5)併用すると本剤の作用が強まる薬剤……ハーボニー配合錠(C型肝炎治療薬(抗ウイルス薬3)),エプクルーサ配合錠(C型肝炎治療薬(抗ウイルス薬3)
[ベムリディ]
(6)併用すると本剤の効果が弱まるおそれがある薬剤……リファブチン(リファブチン),カルバマゼピン(カルバマゼピン),フェノバルビタール(バルビツール酸誘導体),フェニトイン(フェニトイン),ホスフェニトイン(注射薬)

海外評価 解説

  • 6点
  • 英
  • 米
  • 独
  • 仏

プレグナンシー・カテゴリー 解説

  • PC
  • B

[ご利用上の注意]
薬の服用にあたっては、必ず処方する医師、薬剤師の指示、又は製薬会社の説明書にしたがって下さい。 また、自分が疑っていた副作用が本書に記載してあるからといって、自己判断で服用をやめたりしないでください。 疑問な点があれば、すぐに医師、薬剤師に相談して下さい。本サイトに掲載後に承認された新薬もありますので、不明な薬については、医師、薬剤師にお問い合わせ下さい。

[処方薬]は、株式会社 法研から当社が許諾を得て使用している「医者からもらった薬がわかる本 第33版(2023年7月改訂デジタル専用版)」の情報です。掲載情報の著作権は、すべて 株式会社 法研 に帰属します。

データ更新日:2023/09/27