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すーぐら

スーグラ

内服薬

処方薬情報の見方

種別

内服薬

大分類/中分類

内分泌疾患の薬/糖尿病の内服薬

解説タイトル

選択的SGLT2阻害薬

一般名 解説

イプラグリフロジン L-プロリン
この薬の先発薬・後発薬を全て見る

剤形/保険薬価 解説

錠剤 / 25mg 1錠 120.80円
錠剤 / 50mg 1錠 180.60円

製薬会社 解説

アステラス

先発/ジェネリック 解説

先発品

分類 解説

選択的SGLT2阻害薬(2型糖尿病治療薬)

規制 解説

使用量と回数 解説

1日1回50mgを朝食前または朝食後に服用。効果が不十分なときは,1日1回100mgまで増量できる。

識別コード 解説

25mg 包装コード:25 本体コード:25
50mg 包装コード:50 本体コード:50

その他 解説

保険収載年:2014/4

スーグラ錠25mg

スーグラ錠50mg

「識別コード」は、薬の包装材や本体に数字・記号で記載されています。

※以下は同じ 解説タイトルで共通の解説です。[]内は一般名で、それぞれに該当する内容が書かれています。

処方目的 解説

2型糖尿病(トラディアンス配合錠は,配合されている薬剤の併用による治療が適切と判断される場合に限る)/[スーグラ,フォシーガのみの適応症]1型糖尿病(インスリン製剤(糖尿病治療薬(1)(インスリン製剤))と併用)/[フォシーガ,ジャディアンスのみの適応症]慢性心不全(ただし,慢性心不全の標準的な治療を受けている患者に限る)/[フォシーガのみの適応症]慢性腎臓病(ただし,末期腎不全または透析施行中の患者を除く)/[カナグルのみの適応症]2型糖尿病を合併する慢性腎臓病(ただし,末期腎不全または透析施行中の患者を除く)

解説 解説

本剤を選択的SGLT2阻害薬といいます。日本では2014年4月の発売以降,多くの種類の薬剤が販売されています。
SGLTは細胞表面に存在する膜タンパク質で,ブドウ糖(グルコース)の細胞内への輸送を司っています。SGLT2はSGLTのサブタイプの一つで,腎臓近位尿細管でのブドウ糖の再吸収において重要な役割を担っています。本剤はこのSGLT2を選択的に阻害することでブドウ糖の再吸収を抑制し,血液中の過剰なブドウ糖を体外に排出して血糖値を下げます。
スーグラとフォシーガは1型糖尿病も適応で,あらかじめ適切なインスリン製剤による治療を十分に行ったうえで,血糖コントロールが不十分な場合に限り,インスリン製剤(糖尿病治療薬(1)(インスリン製剤))に本剤を併用して用います。また,フォシーガとジャディアンスは慢性心不全,フォシーガとカナグルは慢性腎臓病も適応となっています。
トラディアンス配合錠は,選択的SGLT2阻害薬のエンパグリフロジンと選択的DPP-4阻害薬(選択的ジペプチジルペプチターゼ(DPP)-4阻害薬)のリナグリプチンとの合剤です。服用する人はそちらのほうも参照してください。

使用上の注意

警告 解説

基本的注意 解説

*イプラグリフロジン L-プロリン(スーグラ),カナグリフロジン水和物(カナグル)の添付文書による

(1)服用してはいけない場合……本剤の成分に対するアレルギーの前歴/重症ケトーシス,糖尿病性昏睡または前昏睡/重症感染症,手術前後,重篤な外傷のある人
(2)慎重に服用すべき場合……低血糖をおこすおそれのある以下の人・状態→脳下垂体機能不全または副腎機能不全,栄養不良状態,るいそう(やせ),飢餓状態,食事摂取量の不足または衰弱状態,不規則な食事摂取,激しい筋肉運動を行った状態,過度のアルコール摂取/尿路感染・性器感染/脱水をおこしやすい人(血糖コントロールが極めて不良の人,高齢者,利尿薬の併用中など)/中等度の腎機能障害
[イプラグリフロジン L-プロリンのみ]重度の肝機能障害/[カナグリフロジン水和物のみ]心不全(NYHA心機能分類Ⅳ)
(3)定期検査……(1)本剤の服用中は血糖値などを定期的に検査し,薬剤の効果を確かめ,3カ月服用しても効果が不十分な場合には,より適切な治療法へ変更することがあります。(2)本剤の服用により腎臓の機能が低下することがあるため,腎機能を定期的に検査します。
(4)感染症……本剤の服用によって尿路感染および性器感染をおこし,腎盂腎炎,外陰部・会陰部の壊死性筋膜炎(フルニエ壊疽(えそ)),敗血症などの重篤な感染症に至ることがあるので,十分な注意が必要です。尿路感染・性器感染の症状や対処方法について医師に説明を受けましょう。
(5)低血糖対策……本剤の服用,および他の糖尿病用薬との併用(特にスルフォニルウレア系製剤(糖尿病治療薬(スルフォニルウレア系)),速効型インスリン分泌促進薬(速効型食後血糖降下薬),インスリン製剤(糖尿病治療薬(1)(インスリン製剤)),GLP-1受容体作動薬(糖尿病治療薬(2)(インクレチン関連製剤)))によって低血糖がおこることがあります。平素から糖質(ショ糖)を含む食品やブドウ糖を持ち歩き,脱力感,高度の空腹感,発汗などの症状が現れたら,すぐに摂取してください。本剤の服用によって症状が現れたら通常は糖質を含む食品を摂取し,α-グルコシダーゼ阻害薬(食後過血糖改善薬) (アカルボース,ボグリボース,ミグリトール)を併用している場合にはブドウ糖を摂取してください。
(6)多尿・頻尿……本剤の利尿作用により多尿・頻尿がおこることがあります。また,体液量が減少することがあるので適度な水分補給を行うようにします。多尿・頻尿,脱水(口渇など),血圧低下などの異常が認められた場合は,直ちに処方医に連絡してください。特に体液量減少をおこしやすい人(高齢者や利尿薬を併用している人など)においては,脱水や糖尿病性ケトアシドーシス,高浸透圧高血糖症候群,脳梗塞を含む血栓・塞栓症などの発現に注意してください。
(7)ケトアシドーシス……本剤の服用によって,血糖コントロールが良好であってもケトーシスが現れ,ケトアシドーシスに至ることがあります。ケトアシドーシスの症状(悪心・嘔吐,食欲減退,腹痛,過度な口渇,倦怠感,呼吸困難,意識障害など)が認められた場合には直ちに処方医に連絡してください。
(8)危険作業に注意……本剤を服用すると低血糖症状をおこすことがあります。高所作業や自動車の運転など危険を伴う機械の操作に従事している人は十分に注意してください。
(9)その他……
・妊婦での安全性:妊婦または妊娠している可能性のある人は本剤を使用せずにインスリン製剤などを使用。
・授乳婦での安全性:服用するときは授乳しないことが望ましい。
・小児での安全性:未確立。(「薬の知識」共通事項のみかた

重大な副作用 解説

(1)低血糖。(2)腎盂腎炎,外陰部・会陰部の壊死性筋膜炎(フルニエ壊疽(えそ)),敗血症(敗血症性ショックを含む)。(3)脱水(口渇,多尿,頻尿,血圧低下など)。(4)ケトアシドーシス(糖尿病性ケトアシドーシスを含む)。
[イプラグリフロジン L-プロリンのみ](5)ショック,アナフィラキシー。
そのほかにも報告された副作用はあるので,体調がいつもと違うと感じたときは,処方医・薬剤師に相談してください。

その他の副作用 解説

[イプラグリフロジン L-プロリン]
(1)服用を中止し,すぐに処方医に連絡する副作用……湿疹,発疹,じん麻疹,薬疹,かゆみ
(2)すぐに処方医に連絡する副作用……糖尿病網膜症,眼瞼浮腫/便秘,下痢,胃炎,胃食道逆流性疾患,上腹部痛,腹部膨満,齲歯(うし)(虫歯),悪心,嘔吐/口渇,体重減少,空腹,倦怠感,顔面浮腫,脱力感/膀胱炎,鼻咽頭炎,外陰部腟カンジダ症/ケトーシス/筋痙縮(けいしゅく),筋肉痛,背部痛/糖尿病性ニューロパチー,浮動性めまい,体位性めまい,頭痛,感覚鈍麻/頻尿,多尿,尿管結石,腎結石症/陰部のかゆみ/上気道の炎症/尿量増加
(3)検査などでわかる副作用……貧血/肝機能異常,脂肪肝/細菌尿/高血圧/尿中β2ミクログロブリン増加,血中ケトン体増加,尿中β-NアセチルDグルコサミニダーゼ増加,尿潜血陽性,尿中アルブミン・クレアチニン比増加,尿中ケトン体陽性,尿中α1ミクログロブリン増加

併用してはいけない薬 解説

併用してはいけない薬は特にありません。ただし,併用する薬があるときは,念のため処方医・薬剤師に報告してください。

注意して併用すべき薬

(1)併用すると低血糖症状が現れやすくなる薬剤……糖尿病用薬(インスリン製剤(糖尿病治療薬(1)(インスリン製剤)),スルフォニルウレア系製剤(糖尿病治療薬(スルフォニルウレア系)),チアゾリジン系薬剤(ピオグリタゾン塩酸塩(ピオグリタゾン塩酸塩)),ビグアナイド系薬剤(糖尿病治療薬(ビグアナイド系)),α-グルコシダーゼ阻害薬(食後過血糖改善薬),速効型インスリン分泌促進薬(速効型食後血糖降下薬),GLP-1受容体作動薬(糖尿病治療薬(2)(インクレチン関連製剤)),DPP-4阻害薬(選択的ジペプチジルペプチターゼ(DPP)-4阻害薬)など)
(2)併用すると血糖降下作用が強まる薬剤……ベーター・ブロッカー(ベーター・ブロッカー(適応症に不整脈を含むもの))(ベーター・ブロッカー(適応症が狭心症と高血圧のもの)),サリチル酸製剤(アスピリン),モノアミン酸化酵素阻害薬(選択的MAO-B阻害薬),フィブラート系薬剤(フィブラート系薬剤)(イプラグリフロジン L-プロリンのみ)など
(3)併用すると本剤の血糖降下作用を減弱する薬剤……アドレナリン,副腎皮質ホルモン(副腎皮質ステロイド薬),甲状腺ホルモン(甲状腺製剤)など
(4)併用すると利尿作用が過剰におこるおそれがある薬剤……利尿作用を有する薬剤(ループ利尿薬(ループ利尿薬),サイアザイド(チアジド)系利尿薬(チアジド系薬剤)など)
(5)本剤との併用で作用が強まるとの報告がある薬剤……[カナグリフロジン水和物]ジゴキシン(ジギタリス製剤
(6)併用すると本剤の作用が弱まるとの報告がある薬剤……[カナグリフロジン水和物]リファンピシン(リファンピシン), フェニトイン(フェニトイン),フェノバルビタール(バルビツール酸誘導体),リトナビル(エイズ治療薬(2))など

海外評価 解説

  • 0点
  • 英
  • 米
  • 独
  • 仏

プレグナンシー・カテゴリー 解説


[ご利用上の注意]
薬の服用にあたっては、必ず処方する医師、薬剤師の指示、又は製薬会社の説明書にしたがって下さい。 また、自分が疑っていた副作用が本書に記載してあるからといって、自己判断で服用をやめたりしないでください。 疑問な点があれば、すぐに医師、薬剤師に相談して下さい。本サイトに掲載後に承認された新薬もありますので、不明な薬については、医師、薬剤師にお問い合わせ下さい。

[処方薬]は、株式会社 法研から当社が許諾を得て使用している「医者からもらった薬がわかる本 第33版(2023年7月改訂デジタル専用版)」の情報です。掲載情報の著作権は、すべて 株式会社 法研 に帰属します。

データ更新日:2023/09/27