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おきしこどんじょほうかぷせる

オキシコドン徐放カプセル

内服薬

処方薬情報の見方

種別

内服薬

大分類/中分類

がんに使われる内服薬/がんに使われるその他の薬剤

解説タイトル

がん疼痛治療薬(2)

一般名 解説

オキシコドン塩酸塩水和物
この薬の先発薬・後発薬を全て見る

剤形/保険薬価 解説

カプセル剤 / 5mg 1カプセル 92.00円
カプセル剤 / 10mg 1カプセル 169.40円
カプセル剤 / 20mg 1カプセル 318.50円
カプセル剤 / 40mg 1カプセル 554.70円

製薬会社 解説

帝国製薬=テルモ

先発/ジェネリック 解説

ジェネリック ジェネリック医薬品

分類 解説

持続性疼痛治療薬(医療用麻薬)

規制 解説

劇薬,麻薬

使用量と回数 解説

識別コード 解説

5mg 本体コード:5/TF 11
10mg 本体コード:10/TF 12
20mg 本体コード:20/TF 13
40mg 本体コード:40/TF 40

その他 解説

保険収載年:2003/6

「識別コード」は、薬の包装材や本体に数字・記号で記載されています。

※以下は同じ 解説タイトルで共通の解説です。[]内は一般名で、それぞれに該当する内容が書かれています。

処方目的 解説

中等度から高度の疼痛を伴う各種がんにおける鎮痛/[オキシコンチンTRのみ]非オピオイド鎮痛薬または他のオピオイド鎮痛薬で治療困難な中等度から高度の慢性疼痛における鎮痛

解説 解説

モルヒネ(がん疼痛治療薬(1))と同様に用いられる合成麻薬で,強オピオイド鎮痛薬の一つです。オキシコンチンTRは,2020年10月,これまでの「各種がんにおける鎮痛」に加えて「慢性疼痛における鎮痛」も適応となりました。慢性疼痛に用いる場合,慢性疼痛の原因となる器質的病変,心理的・社会的要因,依存リスクを含めた包括的な診断を行い,学会のガイドラインなどの最新の情報を参考に,本剤の服用の適否を慎重に判断することになっています(警告参照)。

使用上の注意

警告 解説

慢性疼痛に対しては,本剤は,慢性疼痛の診断,治療に精通した医師のみが処方・使用するとともに,本剤のリスクなどについても十分に管理・説明できる医師・医療機関・管理薬剤師のいる薬局のもとでのみ用いること。また,それら薬局においては,調剤前に当該医師・医療機関を確認したうえで調剤を行うこと。

基本的注意 解説

*オキシコドン塩酸塩水和物(オキシコンチンTR)の添付文書による

(1)服用してはいけない場合……重い呼吸抑制・慢性閉塞性肺疾患/気管支ぜんそく発作中/慢性肺疾患に続発する心不全/けいれん状態(てんかん重積症,破傷風,ストリキニーネ中毒)/麻痺性イレウス(腸閉塞)/急性アルコール中毒/アヘンアルカロイドに対するアレルギー/出血性大腸炎/ナルメフェン塩酸塩水和物(飲酒量低減薬)の服用中または服用中止後1週間以内
(2)特に慎重に服用すべき場合(治療上やむを得ないと判断される場合を除き服用は避けること)……細菌性下痢
(3)慎重に服用すべき場合……心機能障害あるいは低血圧/呼吸器機能障害/脳の器質的障害/ショック状態/代謝性アシドーシス/甲状腺機能低下症(粘液水腫など)/副腎皮質機能低下症(アジソン病など)/薬物・アルコール依存またはその前歴/薬物・アルコールなどによる精神障害/前立腺肥大による排尿障害,尿道狭窄,尿路手術後/器質的幽門狭窄,最近消化管手術を行った人/けいれんの前歴/胆のう障害,胆石症/膵炎/重い炎症性腸疾患/嚥下が困難および消化管狭窄を伴う疾患を有する人/衰弱者/肝機能障害/腎機能障害/高齢者
(4)服用法……本剤は徐放性製剤なのでそのままのみ込み,噛んだり,砕いたりして服用しないでください。
(5)適切な使用・管理・返却……(1)本剤を目的以外へ使用したり,他人へ譲渡したりしないでください。(2)本剤を子どもの手の届かないところに保管してください。(3)本剤が不要になった場合は病院・薬局へ返納してください。
(6)依存性……本剤の連用により薬物依存が生じることがあるので,処方医の指示を守って服用してください。
(7)退薬症候……連用中に服用量を急激に減少または中止すると,あくび,くしゃみ,流涙,発汗,悪心・嘔吐,下痢,腹痛,散瞳,頭痛,不眠,不安,せん妄,ふるえ,全身の筋肉・関節痛,呼吸促迫などの退薬症候が現れることがあります。自己判断で,減量や中止をしないでください。
(8)分娩前・分娩時……本剤を分娩前に服用すると出産後,新生児に退薬症候(多動,神経過敏,不眠,ふるえなど)が現れることがあります。分娩時に服用すると,新生児に呼吸抑制が現れることがあります。
(9)危険作業は中止……本剤を服用すると,眠け,めまいなどをおこすおそれがあります。服用中は,高所作業や自動車の運転など危険を伴う機械の操作は行わないようにしてください。
(10)その他……
・妊婦での安全性:有益と判断されたときのみ服用。
・授乳婦での安全性:服用するときは授乳を中止。
・小児での安全性:未確立。(「薬の知識」共通事項のみかた

重大な副作用 解説

(1)ショック,アナフィラキシー(顔面蒼白,呼吸困難,チアノーゼ,頻脈,全身発赤,じん麻疹など)。(2)連用による薬物依存。(3)呼吸抑制(息切れ,不規則な呼吸など)。(4)錯乱,せん妄。(5)無気肺,気管支けいれん,喉頭浮腫。(6)麻痺性イレウス,中毒性巨大結腸。(7)肝機能障害。
そのほかにも報告された副作用はあるので,体調がいつもと違うと感じたときは,処方医・薬剤師に相談してください。

その他の副作用 解説

(1)服用を中止し,すぐに処方医に連絡する副作用……アレルギー症状(発疹,じん麻疹)
(2)おこることがある副作用……眠け,めまい,発汗,幻覚,傾眠,意識障害,しびれ,筋れん縮,頭痛,頭重感,焦燥,不安,異夢,悪夢,興奮,視調節障害,縮瞳,不眠,神経過敏,感覚異常,けいれん,ふるえ,筋緊張亢進,もの忘れ,抑うつ,感情不安定,多幸感,思考異常,構語障害/便秘,吐きけ,嘔吐,下痢,食欲不振,胃不快感,口渇,腹痛,げっぷ,鼓腸,味覚異常,嚥下(えんげ)障害/不整脈,失神/かゆみ,発熱,脱力感,倦怠感,胸部圧迫感,血管拡張(顔面潮紅,熱感),排尿障害,尿閉,脱水,悪寒,無月経,性欲減退,勃起障害,むくみ,呼吸困難,皮膚乾燥
(3)検査などでわかる副作用……血圧変動,低血圧,起立性低血圧/頭蓋内圧の亢進

併用してはいけない薬 解説

ナルメフェン塩酸塩水和物(飲酒量低減薬)→本剤の鎮痛作用が弱まることがあります。また,本剤の退薬症候が現れることがあります。

注意して併用すべき薬

(1)併用すると呼吸抑制,低血圧,顕著な鎮静・昏睡がおこることがある薬剤・薬物……中枢神経抑制薬(フェノチアジン誘導体(フェノチアジン系薬剤),バルビツール酸誘導体(バルビツール酸誘導体)など),呼吸麻酔薬,モノアミン酸化酵素阻害薬(選択的MAO-B阻害薬)(モノアミン酸化酵素の働き),三環系抗うつ薬(三環系抗うつ薬),ベーター・ブロッカー(ベーター・ブロッカー(適応症に不整脈を含むもの))(ベーター・ブロッカー(適応症が狭心症と高血圧のもの))/アルコール
(2)本剤との併用で作用が強まることがある薬剤……クマリン系抗凝血薬(ワルファリンカリウム(ワルファリンカリウム))
(3)併用すると麻痺性イレウスに至る重篤な便秘・尿貯留がおこることがある薬剤……抗コリン作用を有する薬剤(フェノチアジン系薬剤(フェノチアジン系薬剤),三環系抗うつ薬(三環系抗うつ薬)など)
(4)併用すると本剤の鎮痛作用が弱まる,また退薬症候がおこることがある薬剤……ブプレノルフィン塩酸塩(注射薬),塩酸ペンタゾシン(がん疼痛治療薬(6)
(5)併用すると本剤の血中濃度が上昇し,副作用が発現するおそれがある薬剤……CYP3A4阻害作用をもつ薬剤(イトラコナゾール(深在性真菌治療薬),ボリコナゾール(深在性真菌治療薬),フルコナゾール(深在性真菌治療薬),リトナビル(エイズ治療薬(2)),クラリスロマイシン(マクロライド)など)
(6)併用すると本剤の血中濃度が低下し,作用が弱まる可能性がある薬剤……CYP3A4誘導作用をもつ薬剤(リファンピシン(リファンピシン),カルバマゼピン(カルバマゼピン),フェニトイン(フェニトイン)など)

海外評価 解説

  • 6点
  • 英
  • 米
  • 独
  • 仏

プレグナンシー・カテゴリー 解説

  • PC
  • B

[ご利用上の注意]
薬の服用にあたっては、必ず処方する医師、薬剤師の指示、又は製薬会社の説明書にしたがって下さい。 また、自分が疑っていた副作用が本書に記載してあるからといって、自己判断で服用をやめたりしないでください。 疑問な点があれば、すぐに医師、薬剤師に相談して下さい。本サイトに掲載後に承認された新薬もありますので、不明な薬については、医師、薬剤師にお問い合わせ下さい。

[処方薬]は、株式会社 法研から当社が許諾を得て使用している「医者からもらった薬がわかる本 第33版(2023年7月改訂デジタル専用版)」の情報です。掲載情報の著作権は、すべて 株式会社 法研 に帰属します。

データ更新日:2023/09/27