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みにりんめるとおーでぃー

ミニリンメルトOD

内服薬

処方薬情報の見方

種別

内服薬

大分類/中分類

内分泌疾患の薬/その他のホルモン剤・抗ホルモン剤

解説タイトル

夜尿症・夜間頻尿治療薬

一般名 解説

デスモプレシン酢酸塩水和物
この薬の先発薬・後発薬を全て見る

剤形/保険薬価 解説

錠剤 / 25μg 1錠 48.50円
錠剤 / 50μg 1錠 82.50円
錠剤 / 60μg 1錠 84.50円
錠剤 / 120μg 1錠 147.20円
錠剤 / 240μg 1錠 244.20円

製薬会社 解説

フェリング=キッセイ

先発/ジェネリック 解説

先発品

分類 解説

抗利尿ホルモン用薬

規制 解説

劇薬

使用量と回数 解説

夜尿症:1日1回120~240μgを就寝前に服用。中枢性尿崩症:1回60~240μgを1日1~3回服用。夜間頻尿:1日1回50μgを就寝前に服用。

識別コード 解説

120mg 包装コード:120
240mg 包装コード:240
60mg 包装コード:60
25μg 本体コード:25
50μg 本体コード:50

その他 解説

保険収載年:2012/5

「識別コード」は、薬の包装材や本体に数字・記号で記載されています。

※以下は同じ 解説タイトルで共通の解説です。[]内は一般名で、それぞれに該当する内容が書かれています。

処方目的 解説

尿浸透圧あるいは尿比重の低下に伴う夜尿症/中枢性尿崩症/男性における夜間多尿による夜間頻尿

解説 解説

デスモプレシン酢酸塩水和物は,脳の下垂体から分泌されて尿量を調節する抗利尿ホルモン(バソプレシン)の類似物質です。これまで外用薬(デスモプレシン酢酸塩水和物)として販売されていましたが,ミニリンメルトODは日本ではじめての内服薬(口腔内崩壊錠)で,ICCS(国際小児禁制学会)において夜尿症治療の第一選択薬に位置づけられています。
また本剤は,男性における夜間多尿による夜間頻尿にも使用されますが,この場合の用量は1回50μg(条件により25μg)です。

使用上の注意

警告 解説

 本剤の服用によって,重い低ナトリウム血症(水中毒)によるけいれんがおこることがあるため,医師の指示を守って水分摂取の管理を行わなければなりません。

基本的注意 解説

(1)服用してはいけない場合……[効能共通]本剤の成分に対するアレルギーの前歴/低ナトリウム血症/習慣性または心因性多飲症/抗利尿ホルモン不適合分泌症候群/中等度以上の腎機能障害(クレアチニンクリアランスが50mL/分未満)/[夜尿症,中枢性尿崩症]心不全の前歴またはその疑いがあり,利尿薬による治療を要する人/[夜間頻尿]低ナトリウム血症の前歴/心不全またはその前歴あるいはその疑いがある人/利尿薬による治療を要する体液貯留またはその前歴/チアジド系利尿薬,チアジド系類似薬,ループ利尿薬の服用中/副腎皮質ステロイド薬(注射薬,経口薬,吸入薬,注腸薬,坐薬)の使用中
(2)慎重に服用すべき場合……高血圧を伴う循環器疾患,高度動脈硬化症,冠動脈血栓症,狭心症/下垂体前葉不全/軽度の腎機能障害(クレアチニンクリアランスが50~80mL/分)/高齢者
(3)水中毒を予防……本剤の服用中に過度に飲水すると,脳浮腫,昏睡,けいれんなどを伴う重い水中毒がおこることがあります。患者および家族は以下のことを守って水分の管理を行い,水中毒を予防することが大切です。(1)過度の飲水を避けること(飲水制限)。夜尿症,夜間頻尿の場合は,服用(就寝前)の2~3時間前から起床時までの飲水は極力避けること。(2)過度に飲水してしまった場合は本剤を服用しないこと。(3)他院や他科を受診する際には,本剤を服用中である旨を担当医師に報告すること。(4)水中毒を示唆する症状(倦怠感,頭痛,悪心・嘔吐など)が現れた場合には直ちに服用を中断し,速やかに処方医に連絡します。
(4)定期的に休薬……[夜尿症]本疾患は年齢とともに自然に軽快,治癒する傾向がみられます。定期的(3カ月前後)に治療を1~2週間中止して夜尿状況を観察するなどして,漫然と服用を継続しないようにします。
(5)まずは原因疾患を治療……[夜間頻尿]夜間頻尿の原因には,夜間多尿のほかに前立腺肥大症,過活動膀胱などの膀胱蓄尿障害などがあります。また,夜間多尿の原因には,高血圧症,糖尿病,心不全,腎不全,肝胆道疾患,睡眠時無呼吸症候群などがあります。これらの疾患がある場合はまずその治療を行い,それでも夜間頻尿が改善しない場合に本剤の服用を考慮します。ここでいう夜間頻尿とは,夜間多尿指数(24時間の尿排出量に対する夜間の尿排出量の割合)が33%以上,かつ夜間排尿が2回以上ある場合です。
(6)その他……
・妊婦での安全性:[夜尿症,中枢性尿崩症]有益と判断されたときのみ服用。
・授乳婦での安全性:[夜尿症,中枢性尿崩症]治療上の有益性・母乳栄養の有益性を考慮し,授乳の継続・中止を検討。
・小児での安全性:[夜尿症,中枢性尿崩症]6歳未満は未確立。(「薬の知識」共通事項のみかた

重大な副作用 解説

(1)低ナトリウム血症による脳浮腫,昏睡,けいれんなどを伴う重い水中毒。
[夜間頻尿のみ](2)うっ血性心不全(初期症状:下腿浮腫,急激な体重増加,労作時息切れ,起座呼吸など)。
そのほかにも報告された副作用はあるので,体調がいつもと違うと感じたときは,処方医・薬剤師に相談してください。

その他の副作用 解説

(1)服用を中止し,すぐに処方医に連絡する副作用……アレルギー症状(全身のかゆみ,発疹,顔面浮腫,じん麻疹,湿疹)
(2)すぐに処方医に連絡する副作用……浮腫/頭痛,強直性けいれん,眠け・傾眠,めまい,不眠,情動障害,攻撃性,悪夢,異常行動/悪心・嘔吐,食欲不振,腹痛,便秘,口内乾燥(口渇),下痢,腹部不快感/顔面蒼白,のぼせ/発汗,全身倦怠感,発熱,疲労
(3)検査などでわかる副作用……低ナトリウム血症(血中ナトリウム減少),BNP増加/肝機能異常/血圧上昇/血中尿素増加

併用してはいけない薬 解説

[夜間頻尿]チアジド系利尿薬(トリクロルメチアジド含有製剤(チアジド系薬剤)(ARB(アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬))),ヒドロクロロチアジド含有製剤(チアジド系薬剤)(ARB(アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬)),ベンチルヒドロクロロチアジド含有製剤(チアジド系薬剤),チアジド系類似薬(チアジド系薬剤)(インダパミド,トリパミド,メフルシド,メチクラン),ループ利尿薬(ループ利尿薬),副腎皮質ステロイド薬(注射薬,経口薬,吸入薬,注腸薬,坐薬)→低ナトリウム血症が現れるおそれがあります。

注意して併用すべき薬

(1)本剤との併用で低ナトリウム血症性のけいれん発作をおこすことがある薬剤……三環系抗うつ薬(三環系抗うつ薬)(イミプラミン塩酸塩など),選択的セロトニン再取り込み阻害薬(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)(フルボキサミンマレイン酸塩など),クロルプロマジン塩酸塩(フェノチアジン系薬剤),カルバマゼピン(カルバマゼピン),クロルプロパミド(糖尿病治療薬(スルフォニルウレア系))など
(2)本剤との併用で水中毒をおこす可能性がある薬剤……非ステロイド性消炎鎮痛薬(インドメタシン(インドール酢酸系NSAID)など)
(3)併用すると本剤の血中濃度が増加し,水分貯留・低ナトリウム血症のリスクを高める可能性がある薬剤……ロペラミド塩酸塩(ロペラミド
(4)併用すると低ナトリウム血症が現れるおそれがある薬剤……低ナトリウム血症をおこすおそれがある薬剤→スピロノラクトン(スピロノラクトン),オメプラゾール(プロトンポンプ阻害薬)/[夜尿症・中枢性尿崩症]チアジド系利尿薬(チアジド系薬剤)(トリクロルメチアジド,ヒドロクロロチアジドなど),チアジド系類似薬(インダパミド(チアジド系薬剤)など),ループ利尿薬(ループ利尿薬)(フロセミドなど)

海外評価 解説

  • 6点
  • 英
  • 米
  • 独
  • 仏

プレグナンシー・カテゴリー 解説

  • PC
  • B

[ご利用上の注意]
薬の服用にあたっては、必ず処方する医師、薬剤師の指示、又は製薬会社の説明書にしたがって下さい。 また、自分が疑っていた副作用が本書に記載してあるからといって、自己判断で服用をやめたりしないでください。 疑問な点があれば、すぐに医師、薬剤師に相談して下さい。本サイトに掲載後に承認された新薬もありますので、不明な薬については、医師、薬剤師にお問い合わせ下さい。

[処方薬]は、株式会社 法研から当社が許諾を得て使用している「医者からもらった薬がわかる本 第33版(2023年7月改訂デジタル専用版)」の情報です。掲載情報の著作権は、すべて 株式会社 法研 に帰属します。

データ更新日:2023/09/27