お薬検索

べくてぃびっくすてんてきじょうちゅう

ベクティビックス点滴静注

注射薬

処方薬情報の見方

種別

注射薬

大分類/中分類

がんに使われる注射薬/分子標的治療薬

解説タイトル

ヒト型抗EGFRモノクローナル抗体

一般名 解説

パニツムマブ(遺伝子組み換え)
この薬の先発薬・後発薬を全て見る

剤形/保険薬価 解説

注射用剤 / 100mg5mL 1瓶 79,154.00円
注射用剤 / 400mg20mL 1瓶 301,476.00円

製薬会社 解説

武田

先発/ジェネリック 解説

先発品

分類 解説

ヒト型抗EGFRモノクローナル抗体

規制 解説

劇薬

使用量と回数 解説

識別コード 解説

その他 解説

「識別コード」は、薬の包装材や本体に数字・記号で記載されています。

※以下は同じ 解説タイトルで共通の解説です。[]内は一般名で、それぞれに該当する内容が書かれています。

処方目的 解説

[パニツムマブの適応症]KRAS遺伝子野生型の治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸がん
[ネシツムマブの適応症]切除不能な進行・再発の扁平上皮非小細胞肺がん

解説 解説

パニツムマブ,ネシツムマブは,がん細胞の表面に出ている上皮細胞増殖因子受容体(EGFR)に特異的に結合して,がんの増殖を抑えます。パニツムマブは結腸・直腸がん,ネシツムマブは非小細胞肺がんが適応です。パニツムマブの場合,この受容体の根元にあるKRASという遺伝子に変異がおきていると効果が認められません。そのため,KRAS遺伝子に変異のないがん(野生型)のみが適応となっています。

使用上の注意

警告 解説

(1)本剤の投与にあたっては,緊急時に十分対応できる医療施設で,がん化学療法の治療に対して十分な知識・経験をもつ医師に,本剤の有効性・危険性を十分に聞き・たずね,同意してから受けなければなりません。
(2)本剤の投与によって間質性肺疾患が発症し,死亡に至った例が報告されています。異常が認められた場合には,直ちに処方医へ伝えなければなりません。
(3)重度のInfusion reaction(注入反応,点滴反応)がおこり,死亡に至る例が報告されています。アナフィラキシー様症状,血管浮腫,気管支けいれん,発熱,悪寒,呼吸困難,低血圧などの症状が現れたら,直ちに処方医へ伝えなければなりません。

基本的注意 解説

*パニツムマブ(ベクティビックス点滴静注)の添付文書による

(1)使用してはいけない場合……本剤の成分に対する重度のアレルギーの前歴
(2)慎重に使用すべき場合……間質性肺炎・肺線維症またはその前歴/妊婦または妊娠している可能性のある人
(3)Infusion reaction……注射や点滴を行った後,24時間以内に多く現れる症状などをInfusion reaction(注入反応,点滴反応)といいます。本剤では,重度のアナフィラキシー様症状,血管浮腫,気管支けいれん,発熱,悪寒,呼吸困難,低血圧などが現れることがあります。
(4)避妊……妊娠する可能性のある人には,月経周期の延長や妊娠率の低下がおこることがあるので,本剤の使用中または使用終了後も最低6カ月間は避妊をすることが必要です。
(5)その他……
・妊婦での安全性:有益と判断されたときのみ使用。
・授乳婦での安全性:使用するときは授乳を中止。使用終了後も最低8週間は授乳しないこと。
・小児での安全性:未確立。(「薬の知識」共通事項のみかた

重大な副作用 解説

(1)重いざ瘡様皮膚炎,重い皮膚の紅斑・発疹・かゆみ・剥脱(はくだつ)・亀裂・乾燥,重い爪囲炎。(2)間質性肺疾患(間質性肺炎,肺線維症,肺臓炎,肺浸潤)。(3)重度のInfusion reaction(アナフィラキシー様症状,血管浮腫,気管支けいれん,発熱,悪寒,呼吸困難,低血圧など)。(4)重い下痢・脱水。(5)低マグネシウム血症(QT延長,けいれん,しびれ,全身倦怠感など)。(6)中毒性表皮壊死融解症(TEN),皮膚粘膜眼症候群(スティブンス-ジョンソン症候群)。
そのほかにも報告された副作用はあるので,体調がいつもと違うと感じたときは,処方医・薬剤師に相談してください。

その他の副作用 解説

[本剤単独の場合]
(1)おこることがある副作用……ざ瘡様皮膚炎,皮膚乾燥,爪囲炎,発疹,かゆみ,皮膚炎,皮膚亀裂,紅斑,皮膚剥脱(はくだつ),爪の障害,手掌・足底発赤知覚不全症候群,湿疹,多毛症,脱毛症,爪破損,爪甲離床症/口内炎,下痢,悪心,嘔吐,口唇炎,便秘,口内乾燥,唇のひび割れ/味覚異常,頭痛/鼻出血,呼吸困難,せき,鼻乾燥,肺塞栓症/結膜炎,まつ毛の成長,眼乾燥,眼充血,流涙増加,眼のかゆみ,眼の炎症,眼瞼炎,眼感染,眼瞼感染,角膜炎,潰瘍性角膜炎/食欲減退,脱水/疲労,倦怠感,注入に伴う反応,発熱,悪寒,粘膜の炎症
(2)検査などでわかる副作用……血小板減少症,白血球減少症/低カルシウム血症,低カリウム血症,高カリウム血症

併用してはいけない薬 解説

併用してはいけない薬は特にありません。ただし,併用する薬があるときは,念のため処方医・薬剤師に報告してください。

注意して併用すべき薬

海外評価 解説

プレグナンシー・カテゴリー 解説


[ご利用上の注意]
薬の服用にあたっては、必ず処方する医師、薬剤師の指示、又は製薬会社の説明書にしたがって下さい。 また、自分が疑っていた副作用が本書に記載してあるからといって、自己判断で服用をやめたりしないでください。 疑問な点があれば、すぐに医師、薬剤師に相談して下さい。本サイトに掲載後に承認された新薬もありますので、不明な薬については、医師、薬剤師にお問い合わせ下さい。

[処方薬]は、株式会社 法研から当社が許諾を得て使用している「医者からもらった薬がわかる本 第33版(2023年7月改訂デジタル専用版)」の情報です。掲載情報の著作権は、すべて 株式会社 法研 に帰属します。

データ更新日:2023/09/27